「まさかまたこの5人で仕事をすることになるとはなあ」
すっかり真っ暗になった空を見上げながらそうぼやく三毛縞に、気に食わないが頷かざるを得ない。
【CROSS FIRE】にて『舞闘会』の活動が無事大成功に収まった数ヶ月後。俺たちはまた『プロデューサー』に呼び出された。
なんでも、俺たちの活躍を聞き付けて新規層を取り込みたいという別の大御所からオファーがあったのだという。前回よりも規模は小さいものの、その代わりと言うべきかスケジュールはみっちりと詰まっており――体力に自信はあるものの、流石に少し草臥れてしまった。
まあ、撮影は無事終わり、今回はラウンドボーイを任されてはいないので俺たちの役目はこれでお仕舞いだ。折角だから打ち上げも兼ねて久しぶりにこの面々で食事をしようと言い出したのは、意外にも鉄ではなく三毛縞だった。
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