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    nana0123co

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    PAST過去本の再録
    pixivにもある「ルークが剣になってかえってきた話」はこの前の話ですが、話を書いた順番はこっちが先です。中身はED後ルークが剣になって帰ってきた話(そのまま)です
    この時系列っぽいxxx年後の話が「音の記憶」(pixiv再録済み)です
    音の記録 はるか昔に記された預言のとおり、聖なる焔の光はこのオールドラントに生れ落ちた。
    預言に記された聖なる焔の光は一人、けれどもう一人の聖なる焔の光が人の手よってこの世に現れたのは預言にも記されていないことだった。二人の聖なる焔の光は同じ時間を生き、そして二人が最後にたどり着いた場所で、その同位体でもあるローレライが音譜帯へと駆け上るその中で二人はオールドラントから姿を消した。
     けれど。
     契約の歌に導かれるようにして再び地上に現れたのはたった一人の姿だった。
    「それがさ、あるべき姿だったって思わねぇ? だってもともと預言に詠まれていたのはアッシュだし、普通に考えるならどれだけアッシュのレプリカを作ってもそれはアッシュ自身にはならないんだし、だとすれば、もともとこの世に「聖なる焔の光」ってのはアッシュただ一人ってことじゃん。途中でルークを二人にするからややこしくなるんだよ。もともとルークは一人。一にゼロ足したってひいたって一。一人なんだよ。だから、あの夜何かよく分からない間に生還してたのはアッシュ、お前でいいんだって」
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    nana0123co

    PAST過去本から
    家出するルークと当たり前のように追いかけるアッシュの話
    (2011年8月)
    沈黙の破片 それはもうだいぶ前からルークの中にあった。
     こんな思いを抱いているなんて、誰にも気が付かれてはいけなかった。心の奥底にそっとしまって鍵を掛けて、誰にも、唯一ルークの心の中にまで足を踏み込むことの出来るアッシュであってもそれを見ることが出来ないように。
    「ごめん」
     小さく呟いたその先には誰もいなかった。
     ふわりと風に揺れた髪の間から緑の瞳がかすかに揺れる。そっと伏せられたそれが再び開いたその時には先ほどの陰りはどこにもなく、意思を持って歩き始めたその足取りはいつもと変わらぬルークのそれだった。
     はずだった。


     ルークがいなくなった。その知らせがバチカルへ届いたのはその日の夜のことだった。


     定期船の着く時間帯はその船から乗り降りする客ばかりでなく、その客を狙った辻馬車や行商人が港に現れていっそう騒がしくなるのはいつもの光景だった。船の上の揺れる足元から開放されたルークは、潮風の混じる外の空気を思いっきり吸い込むと、体をほぐすように大きく伸びをした。船は嫌いではないが、その性質上長時間波に揺られている上、定期船では個室などないから寝てやり過ごすという手段が取りにくいから普段より疲れた気分になる。それに、普段ならば他の乗客とたわいもない話をして気分を紛らわせれるが、今回は事情があってそれも出来ず、ちょっとだけ今の状況を悔やんだりした。
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    nana0123co

    DONE7/1アップルグミ感謝祭3 開催おめでとう小話
    アッシュとルークとナタリアとティアとでおでかけできるかわからない話
    その服を着たのなら「アッシュ 大変だ」
     突然に開いた扉の向こうから、というよりはもう入ってきているルークに声と姿にアッシュは手に持っていたペンをそっと机の上に置き、インク瓶を閉めた。
     何度か聞いたことのあるルークの「大変だ」である。本当に大したことは一割で、けれどその一割で被害を被ったこともあるのでとりあえず話は聞くことにしている。この間はインク瓶を倒されて惨事になったので自衛だ。
     アッシュもルークと生活を始めて一年以上過ぎたのでルークの相手ももう慣れた。……いや訂正しよう。ここまで遠慮がなくなってきたのもそれほど前の話でもなく、「大変だ」の相手は初めはアッシュではなくてガイだった。
     なぜだか2人で戻ってきてから3ヶ月位は何故かガイがファブレ邸にいたからである。マルクトに帰ったんじゃなかったのかと思われたガイは、ルークを補充と言いながらさんざん世話を焼いて、結局ルークに帰れと言われて泣く泣く帰っていった。そうだろう、伯爵様が他国の公爵家でお世話係を喜んでしているだなんて聞いたことがない。何年も行方不明扱いだったルークが心配なのは分かるが、そんな年齢でもないのだ。ルークも時間が経つごとに、感じていた時間的な違和感や新しい世界に慣れて、そわそわしていた空気も落ち着いた。ガイはお役御免だろうとマルクトの一番偉い人からから返還請求が出ていたのである。
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