crush*2-14「特別授業というのに参加するには、どうすればいいんでしょうか」
月の半ばも過ぎようかという頃にそう尋ねられ、ベレスは返事に窮していた。
「どうしてそんなことを? 授業でなにをしているか君は知っているの?」
「いえ、知りません。でも、参加しているのは僕が知っているだけでもシルヴァンにフェリクスにイングリッド。みんな貴族で、先日の課題では三人とも小隊を任されていました。つまり、指揮官になりうる生徒が授業に参加できているんですよね? そしてたぶん、授業では今節の課題に向けて作戦を練っている……だとしたら僕も参加したいんです」
それから一週間ほど経って、ベレスはまたもアッシュに声をかけられた。
「けれど、君は」
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