三毒瘤が同居する話師無渡には溺愛している弟がいたが、弟はどこの馬の骨とも知らぬ「明兄」とかいう男と大学入学を期にルームシェアを始めた。
兄と二人暮らしをしていたタワマンを飛び出し、家賃を折半してどこぞの木造アパートに明兄と暮らし始めたのだ。私立高校時代からどういう経緯で知り合ったのか分からないが明兄の家に毎日のように入り浸って兄を発狂させていた。
当然、無渡はルームシェアに当初は大反対して連れ戻そうとしたが、結局のところ最終的に青玄が泣いて拒めば兄は折れる。弟に嫌われてまで毎回連れ戻すことは困難を極め、もはや青玄は荷物を取りにくるくらいしか帰ってこなくなった。
ア、悲しい哉。最愛の弟の私物はどんどん減っていきゴ●ブリの巣窟(念のため言っておくがこの兄視点である)のような家に持ち込まれていくのだ。
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