お箸で摘む程度 @opw084 キャプション頭に登場人物/CPを表記しています。恋愛解釈は一切していません。 ☆yên lặng theo dõi Yell với Biểu tượng cảm xúc Nhấn vào Biểu tượng cảm xúc để gửi POIPOI 33
TẤT CẢ 平面上のシナプス お箸で摘む程度LÀM XONG101 最終話平面上のシナプス―――――――― 「エリオスライジングヒーローズ」をプレイしていただき、誠にありがとうございます。 クエストにおいて、下記の不具合を確認しています。 <不具合内容> ・フェイス・ビームスまたはビリー・ワイズをクエストに出動させると、選択した『ヒーロー』にかかわらず、 ★1【第13期 制服】が出動する。 ・上記『ヒーロー』が戦闘不能になった場合、それ以降ゲーム内の全ての機能において、該当『ヒーロー』が表示されなくなる。 現在、原因および影響範囲の特定および対応を進めております。 本不具合は、この後の大型アップデートの際に併せて対応する方針となります。 大変ご迷惑をおかけしまして申し訳ございません。アップデートまでお待ちいただきますようお願 3431 お箸で摘む程度LÀM XONG100平面上のシナプス100. defence mechanism DJの手を握って走る。とにかく、運営に気づかれない場所に逃げなければならない。 見えない扉を無理やり飛び出して、俺たちは走った。廊下の全てが実在しているわけではないからか、立ち止まれば、景色は実装されている廊下の風景になってしまうらしい。トレーニングルームも、決して安全な場所ではないのだ。トレーニングチケットを利用したトレーニングそのものはゲームに実装されていないけれど、トレーニングルームの風景自体は頻繫に登場するみたいだから。 「DJ、どこか、無い場所って知らない!?」 「何それ、そんなの、思いつかないよ!」 そうなのだ。俺たちはこの世界がゲームの中だと知って、描かれていない場所があることも知っているけれど、この世界の中に生きているのだから、その場所を見つけ出すのは至難の業だ。設定上には存在していて、しかし実際には描かれていない場所。 5258 お箸で摘む程度LÀM XONG11平面上のシナプス11. Bewusstsein des Nichtwissens 「今から、DJにいくつか質問をするネ」 制服姿でトレーニングルームにあぐらを掻き、俺は下から覗き込むようにしてDJを見た。まだ突っ立ったままの彼は、普段通りの不機嫌そうな表情を隠そうともしないまま、ため息混じりに顔を背けた。 「いきなりこんなところに連れ込むとか、何の用? 面倒なことだったら帰らせてもらうから」 「ふぅん、ネタばらしを最初にしちゃってもイイって感じ?」 「むしろ結論から話してよ。俺の時間を無駄にしないためにね」 ひとまずはしゃがみ込んでくれたDJから、やっぱり声は聴こえてこない。けれど、仮にいきなり「俺っちの声、聴こえないデショ?」なんてところから話を始めては、もうDJが呆れ顔でヘッドフォンを装着してしまうのが目に見えている。せっかくこんなネタなのだから、思う存分DJをいたぶってから種明かしをしたかったところだけれど、正直そんなに悠長にもしていられない。何がなんでもこの話を信じさせて、それから身の振り方を考えなければならないんだから。 3861 お箸で摘む程度LÀM XONG10平面上のシナプス10. anti-romantic ミリオンが誇る情報屋を名乗るからには、ミリオンが誇れるだけのはたらきをしなければならない。それには当然、楽ではない程度の努力が必要だった。雨の日も風の日も、表立った話題からきな臭いニュースまで、ありとあらゆる情報をありとあらゆる手段で収集しようと、四六時中四方八方にアンテナを張り巡らせながら生活を送る。ああ、この世のすべてを、全部まとめてハニーで閲覧できたらいいのに、そう思ったことも一度や二度の話ではない。 だからといって、いざ一つのアプリにこの世の全てが収まっている、いや、この世そのものであるアプリを手に入れたとなると、それはそれで途方に暮れてしまうのだと今知った。タップひとつでどんなことも分かってしまうなんて、情報屋だからこそ薄気味悪い。 6664 お箸で摘む程度LÀM XONG1平面上のシナプス1. Trompe-l'œil スマートフォンのホーム画面、雑多な羅列の二ページ目、よくプレイするものから積まれてしまっているものまで見境なく詰め込んだゲームフォルダの中に、「エリオスライジングヒーローズ」は存在していた。俺自身がインストールしたのではない。ぼんやりと手慰みに端末をいじっている最中、ふと、それがあることに気付いたのだ。 最悪の可能性は、一旦忘れたことにしよう。まず、一番に考えられること。それは、【HELIOS】を題材にしたゲームが配信されたという可能性だ。この仕事は企業とのコラボレーションの機会も多いし、ごく一般的な概念としても、ヒーローというのは商業的に扱いやすい。ゲームなんてまさしくもって来いだろう。 5359 お箸で摘む程度LÀM XONG0(連載 ビリー中心・CP要素無し)平面上のシナプス0 ―――――――― この物語はフィクションです。 実在の人物・団体・事件などとは一切関係ありません。 ―――――――― それが、一番初めに目に入ったものだった。続いて、四色の風車みたいなマークと、花が開くみたいなモーション。何が書いてあるかを認識する隙も無く、それらはすぐに消え去って、瞬時に暗くなった画面には百万ドルの夜景が反射した。 一体何だったんだろう、確認するのを妨げるように、横断歩道の信号が青だ進めと主張する。ハイハイ、分かりましたヨ。交差点の先はエリオスタワーのふもと、そのセントラル大通りの片隅に、ぽつんと人影があるのが目に入った。ア、目が合った、あれは司令だ。 「今日もスクープが大量大量~♪ 寝る前に情報の整理をしなくちゃネ」 2751 1