「やっほーじいさん!」
にこっと笑って構って構ってするウェンティを、鍾離は鬱陶しいというように払いのけつつ、ウェンティに説教をする。
そんな場面が日常化しており、他の皆もまたか、と言ったように視線を送った。
「呑兵衛詩人、何しに来たんだ」
「勿論鍾離に会いに♡」
少し頬を染めつつ笑うウェンティは傍から見ても可愛い。それを無表情で返す鍾離はなかなかのものである。
「本音は」
「本音も何も、これが本音なんだけどな〜。あ、でもお酒は欲しい♡」
「それが本音だろうに」
えへっ、と誤魔化すように笑う彼にゴスッと手刀を鍾離は決める。相変わらずだなぁ、と眺めていると、ウェンティがこちらに気付いたらしい。パァッと顔を輝かせると、旅人〜!と抱き着いてきた。
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