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    yow

    絵の置き場 雑多
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    yow

    DONE眠れないので、メモから発掘したアズ監♀ss
    ※話が暗いです
    貴方は正しく慈悲の人魚なのだろう。時に人の痛みなど知らないように振る舞うが、それは痛みを知っているからこそ成せるわざなのだ、と私は考える。

    恋人という関係になってから貴方の腕の中に招かれる度に酷い罪悪感に苛まれる。この柔らかに包み込むような抱擁は元の世界を諦められない私への、同情や慰めからくる慈悲の形なのだろうか。ゆらりと胸に頭を預けてぬるま湯の様な体温に浸るその間も、この温もりから望郷の念に駆られ、目を閉じて故郷の空を、人を、思い浮かべてしまう。こんなに近くにいるのに貴方の事を考えない薄情者の私は、体に緩く回された貴方のやさしさに答える権利などあるはずもない。深い海へと沈む前のように静かに息を吸い込み、止める。あぁ、このまま時間が止まってしまえばいいのにと何度願ったことだろうか。

    腕に込められた力が強くなったのを感じた。

    「あなたは契約で縛っても、僕を置いてすり抜けるように消えてしまいそうで恐ろしい」

    「僕とずっと一緒に居ろ」

    その言葉に否定も肯定も出来なかった。返事を待つ彼は擦り寄るように首元へ埋まり、腕の力が巻き付くように更に強くなる。

    「……あなたがどう思っていよう 756

    yow

    MOURNINGアズ監♀ずっと書いてたけどイマイチになったやつの供養。捏造だらけなので注意してください。花は別に好きではなかった。特に生花は値段の割には長持ちさせるのが難しく、その上美しさを保つ為になにかと世話を焼かねばならない。一方的に鑑賞するだけなら悪くはないが……
    第一、どこぞの美意識の高い寮の様に花を愛でるような趣味をもつ輩はこの寮にはあまり居ないし、僕もその例外では無かったはずなのにどうしたものだろう。あれだけの賛辞と良い商談を送られたあとだと無下にするのは珍しく気が引けてしまったのだ。

    「支配人、今よろしいでしょうか確認して頂きたい所が……って、わぁ立派な花束ですね」

    監督生の声に振り向いたアズールの両手には、その腕に辛うじて収まるほど大きな花束が抱かれていた。顔を見上げれば頬を上気させて嬉しそうにも見えるが、困った様に顰められた眉によって悩ましげにも映る。若干の照れという年相応の初な反応に、ミスマッチな色気が相まって妖艶にも映るこの光景。色とりどりの美しい花。絵画のような一瞬に思わず息を止めて見入ってしまった。

    「……どうかなさいましたか」

    「い、いえ支配人はお花が良くお似合いだなって思って。綺麗で思わず見とれてしまいました」

    「……ッあなた本当に 4713