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    Thyllmitto

    @Thyllmitto

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    Thyllmitto

    TRAININGシリアスでかっこいい文章(?)の練習がてら
    この文章には真面目な変態付喪神や死ネタ、内輪ネタしか含まれてません。
    ふんわりした内容で書いたので何が起きたかは想像にお任せします。

    《一部某歌の歌詞を使っていますが使いたかっただけなので意味はないです》
    悲し 悲しの わだち跡
     指を折り 折り 数えましょ

    「此度も失敗してしまいましたね、やはり私は”神”と名乗るにはあまりに未熟ですね」
    目を覆いたくなるような周囲の惨状、総てを失い、”自ら”を懐に抱えて暗雲が立ち込める空を仰ぐ。

    ”今回”の結末はあまりにも残酷で、付喪「神」を名乗る彼ですら、見るに堪えない光景だった。

    月と太陽のような黄金と青銀色の下がり目から、白く透き通る肌の頬を伝う雫は雨か涙か。
    土砂降りの空の下で過ぎ去りし日々を思い出し、想いを馳せる。

    「憶えていますかバルシャ君、私と君が初めて出会ったあの時を」
    「幾星霜もの孤独の中で、君の・・・温かくて、優しい小さな手に触れられたあの瞬間、君が私を振るったあの時、私は初めて自分の存在意義を感じることができました」
    「”君のためにこの力を揮おう”、”君を護るためにこの魂を捧げよう”と」

    傍らに倒れこむ銀色の鱗がついた愛しい者の冷たい手に触れる。

    「情けないでしょう?そんなにも意気込んでおいてこの様です、笑ってくださいよ」
    「滑稽でしょう?カガミさん?」

    傍に落ちている紺色の髪の毛の切れ端を摘まみ上げて力なく微笑む。 1650