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    あいの

    あさぎ

    DONE「ひと夏あけても君といたい2」展示作品です。
    雨を機に変化していくひいあいの話で第三章まで予定してます。
    ※名前のあるモブが出てきます。
    ※細々とした本編の捏造があります。
    雨に花を藉く 外に出た瞬間、網膜から視神経まで一直線に突き刺す光と、鮮烈な青と白のコントラストに目が眩む。
     先ほどまで遠くに聞こえていた蝉の声は、硝子の扉を境に一気に耳へなだれ込み鼓膜を震わせた。
     からっとした空とは真逆に、水分を含んだ熱気が全身に纏わりつく不快感に、一彩は思わず顔を顰める。この猛暑特有の息苦しさには、到底慣れそうにもないな、などと考えているところで、ふと、喉が渇いていることに気付いた。
     そういえば、話し合いに夢中であまり水分補給ができていなかった。自覚した途端、増幅する渇きを鎮めるために鞄をあさる。
     水筒を掴んで持ち上げた瞬間、同じ位の大きさの何かが一緒に引っかかって地面へと落ちた。自身の髪と同じ色をしたそれを拾い、空と見比べる。こんなにも晴れているのに、天気は気まぐれだとどこか他人事に思いながら、まだ使う場面ではないそれを鞄にしまい込んだ。夕方は一時的に雨が降るらしい。仕事の打ち合わせのために、寮を出ようとしたところで、日課である天気予報をチェックすると、昨夜見た時にはなかった雨マークがついていた。なんとか、日が暮れるまでには学校に到着できるだろうか。丁度、藍良の部活が終わる時間位になりそうだ。
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    raixxx_3am

    DOODLEDF8話エンディング後の個人的な妄想というか願望。あの後は貴澄くんがみんなの元へ一緒に案内してくれたことで打ち解けられたんじゃないかなぁと。正直あんなかかわり方になってしまったら罪悪感と気まずさで相当ぎくしゃくするだろうし、そんな中で水泳とは直接かかわりあいのない貴澄くんが人懐っこい笑顔で話しかけてくれることが日和くんにとっては随分と救いになったんじゃないかなと思っています。
    ゆうがたフレンド「遠野くんってさ、郁弥と知り合ったのはいつからなの?」
     くるくるとよく動くまばゆく光り輝く瞳はじいっとこちらを捉えながら、興味深げにそう投げかけてくる。
     大丈夫、〝ほんとう〟のことを尋ねられてるわけじゃないことくらいはわかりきっているから――至極平静なふうを装いながら、お得意の愛想笑い混じりに僕は答える。
    「中学のころだよ。アメリカに居た時に、同じチームで泳ぐことになって、それで」
    「へえ、そうなんだぁ」
     途端に、対峙する相手の瞳にはぱぁっと瞬くような鮮やかで優しい光が灯される。
    「遠野くんも水泳留学してたんだね、さすがだよね」
    「いや、僕は両親の仕事の都合でアメリカに行くことになっただけで。それで――」
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