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    あおい

    yaginoura0811

    DONE好きの感情が迷子になったラカムとアオイドスの話。シリアス。アオイドスはふいに感じた重みに夢の中に片足を突っ込んだままの状態で薄っすらと目を開けた。
    暗闇のせいで何も見えなかったが、確かに感じる重みに身を捩る。
    遠くの意識の中で捉えた影はもぞもぞとアオイドスの胸元で動いている。

    これは夢なのか。
    それとも現実なのか。

    明確にならない世界の中でアオイドスは肌寒さを感じていた。
    今日は風もないし気温も低くはなかった。
    だが、確かに感じる寒気に少しずつ世界が明確になる。

    静かな部屋に寝息が響く。
    それが自分の寝息である事は分かる。

    そして今感じている寒気の原因も。

    ん、と寝息らしい息を漏らしてまた身を捩る。
    一瞬、戸惑ったように止まった影は一旦アオイドスから離れていく。
    だが、変わらず寝息を立てるアオイドスに再び重なっていった。

    唇に何かが触れる感覚がして目を閉じたままそちらに意識をやる。
    鼻腔を擽る嗅ぎ慣れたスモーキーな匂いに癒しさえ感じる。

    ふとした瞬間、その匂いが恋しくなる時がある。
    どうしようもなく。

    おそらく、相手も同じ事を思っている。
    そう思うだけで心が温かくなる。
    だけど、もしかしたら、それは自分の勘違いで、相手はそんな 1214

    yaginoura0811

    DONEラカムさんGiの話。アオイドス少し出。最近なんだかんだでドタバタしていた。
    グランサイファー含め、他の艇の修理や製作の依頼で立て込んでいて俺はベッドに入って即堕ちの日々が続いていた。

    体力的にも精神的にもギリギリというところでなんとか落ち着きを見せてきた作業は俺の手がなくても進む所まで来ている。

    やっと、休める。

    俺は数日変えていない自分の臭いの染み付いたシーツを嗅いで思う。

    (そろそろ変えてやらないとな)


    依頼が立て込み始めた時、俺はアオイドスにその旨を伝えなるべくバンドの練習は入れないように頼んでいた。
    特に急ぐ出演依頼もなかったので承認は得られた訳だが。

    アオイドスが決まって俺の部屋を訪れては好き勝手に雑談して戻ることもあれば、そのままそういう行為に流れる事もあった。
    そういう関係になったのはそんなに遠い記憶じゃない。
    普通の恋人同士が行うスキンシップやキスし合う行為を繰り返しては、明確にならない気持ちにモヤモヤしていた時期もあった。
    アオイドスはああいう感じで余裕のある素振りを見せてくるが、肝心の俺はアタフタしてる。

    だが、一方のアオイドスも事を起こした時にはその余裕はどこにと言った感じで健気な反応 2228

    yaginoura0811

    DONE再び声が出なくなるアオイドス。その原因は?

    ラカアオシリアス。モブ女の子騎空士登場。名前はない。
    突然、アオイドスの声が出なくなってしまった。
    前触れもなく、本当に当然に。

    歌うことは出来る。何故かステージの上ではいつもの伸びやかな歌声が出た。
    ただ、日常会話をする中での発声は全く出来なくなってしまったのだ。
    人間が自分の意思を伝える上で欠かせない声。

    まるで、ノイズの中で過ごしていた子供の頃に戻ったようだとマネージャーはなんともやるせない顔で言った。
    なんとかこの状況を打開する策はあるのだろうか。

    精神に関わることだとしたら何が原因なのだろう。
    アオイドスはどうするつもりなのだろう。



    「アオイドスさん、お昼にしませんか?」

    ルリアがアオイドスを呼びに部屋まで来ると、その声に手を上げて応えた。
    とことこと走ってきたルリアはアオイドスの手のひらに指で文字を書いて内容を伝えた。
    今日のお昼はオムライスだと。
    アオイドスは笑って分かったと口を動かして答える。
    ルリアがそれを確認して部屋を出て行く。

    普段の日常会話はこうしてやりとりしている。スケッチブックに文字を書いたり短い単語は口を動かして伝えたり。
    なんとかそうやって生活は出来ているものの、アオイドスは人知れず頭を抱え 4545