あかい
花月ゆき
DONE恋人未満の赤安。一か八か、ふるやさんにキスを仕掛けたあかいさんは…お題『一か八か』 一か八かの賭けのあと。
赤井は自分の頬が痛むのを感じながら、降谷の背中を見送った。
ほんの数分前の出来事である。
赤井は警察庁の休憩室でたまたま降谷と二人きりになった。お互い何日もまともに寝ておらず、少しでも気を抜くとそのまま気を失ってしまいそうな状況だった。
時刻は深夜一時を過ぎている。二十四時間稼働している自販機には感謝しかない。ソファに深く腰を下ろし、もう何杯目かもわからないブラックコーヒーを飲みはじめると、意外なことに降谷が隣に座った。ソファの端に寄って座ったりせず、赤井の手が届きそうなほど近くに、だ。
「……君も休憩か」
「……ええ」
会話ともいえない言葉を交わし、お互いに黙り込む。降谷の手には、玉露のペットボトルがあった。玉露はコーヒーよりもカフェインの含有量が多いと、降谷が以前話していたのを思い出す。降谷もまだまだ働かなければならないらしい。
3904赤井は自分の頬が痛むのを感じながら、降谷の背中を見送った。
ほんの数分前の出来事である。
赤井は警察庁の休憩室でたまたま降谷と二人きりになった。お互い何日もまともに寝ておらず、少しでも気を抜くとそのまま気を失ってしまいそうな状況だった。
時刻は深夜一時を過ぎている。二十四時間稼働している自販機には感謝しかない。ソファに深く腰を下ろし、もう何杯目かもわからないブラックコーヒーを飲みはじめると、意外なことに降谷が隣に座った。ソファの端に寄って座ったりせず、赤井の手が届きそうなほど近くに、だ。
「……君も休憩か」
「……ええ」
会話ともいえない言葉を交わし、お互いに黙り込む。降谷の手には、玉露のペットボトルがあった。玉露はコーヒーよりもカフェインの含有量が多いと、降谷が以前話していたのを思い出す。降谷もまだまだ働かなければならないらしい。
花月ゆき
DONEあかいさんのシャツに、ふるやさんが乗り移る話。赤安は恋人同士です。某アニメが元ネタです。なんでも許せる方向け。
お題『Tシャツ』 明日は久しぶりに、降谷と休みが重なる日だ。
今日、仕事が終わったら、降谷を誘い、二人きりでゆっくり過ごそうと赤井は思っていた。しかし、降谷のスマホにメッセージを送っても一向に返事がない。何かトラブルにでも巻き込まれているのではないかと風見に連絡をしたが、「降谷さんなら、とっくに帰宅されましたよ」と言う。
帰宅しているのなら尚更、返事がないのは妙だ。幸い降谷の家の合鍵を持っていたので、赤井は降谷の家に急いで向かうことにした。玄関の呼び鈴を鳴らす時間も惜しく、合鍵を使って降谷の部屋に入る。すると、アンッ、アンッ、と、降谷の愛犬が出迎えの挨拶をしてくれた。ハロの鳴き声を聞いて、降谷が玄関へと駆けてくる。
6036今日、仕事が終わったら、降谷を誘い、二人きりでゆっくり過ごそうと赤井は思っていた。しかし、降谷のスマホにメッセージを送っても一向に返事がない。何かトラブルにでも巻き込まれているのではないかと風見に連絡をしたが、「降谷さんなら、とっくに帰宅されましたよ」と言う。
帰宅しているのなら尚更、返事がないのは妙だ。幸い降谷の家の合鍵を持っていたので、赤井は降谷の家に急いで向かうことにした。玄関の呼び鈴を鳴らす時間も惜しく、合鍵を使って降谷の部屋に入る。すると、アンッ、アンッ、と、降谷の愛犬が出迎えの挨拶をしてくれた。ハロの鳴き声を聞いて、降谷が玄関へと駆けてくる。
hokurou
DONE何らかの理由でれいくんが毎日資料室であかいさんにおしりをチェックしてもらう赤安★りょこさん(@akamryc2020)の素敵な小説のファンアートを描かせていただきました‥!
※パスワード・赤と安の年齢を足した数字
※成人済の方のみ閲覧可能 2
花月ゆき
DONE身体の縮んだあかいさんが、正体を隠してふるやさんに逢いに行くお話。新蘭みのある赤安です。
お題『あまのがわ』 赤井が行方不明になってから、一年が過ぎようとしている。
組織壊滅後。赤井たちFBIが米国に帰ってから一ヶ月も経っていないある日、赤井は突然消息を絶った。組織の残党絡みの事件に巻き込まれたのではないか、というのがFBIの見解で、すぐさま赤井の捜索がはじまったが、捜索はひどく難航した。
降谷も米国に行き捜索に加わりたいと願い出たが、公安の上層部からの許可は得られないまま。時間だけが残酷に過ぎてゆく。
この一年、降谷が赤井を忘れたことは一度もなかった。米国に行くための交渉も幾度も繰り返したし、ジョディやキャメルたちに捜索の状況を聞き、自分で出来得る限りの情報収集と助言をした。日本に来ている可能性もあるかもしれないと、入国履歴を調査したりもした。しかし血眼になって探しても、赤井は見つからなかった。
5228組織壊滅後。赤井たちFBIが米国に帰ってから一ヶ月も経っていないある日、赤井は突然消息を絶った。組織の残党絡みの事件に巻き込まれたのではないか、というのがFBIの見解で、すぐさま赤井の捜索がはじまったが、捜索はひどく難航した。
降谷も米国に行き捜索に加わりたいと願い出たが、公安の上層部からの許可は得られないまま。時間だけが残酷に過ぎてゆく。
この一年、降谷が赤井を忘れたことは一度もなかった。米国に行くための交渉も幾度も繰り返したし、ジョディやキャメルたちに捜索の状況を聞き、自分で出来得る限りの情報収集と助言をした。日本に来ている可能性もあるかもしれないと、入国履歴を調査したりもした。しかし血眼になって探しても、赤井は見つからなかった。
ねっこ
DONEほしをあつめるひとずっとだいすきなふたり
ほしでできているあかいろのひとと
ゆめのなかでだけあうむらさきのひと
きっと
おたがいすきだったりとか
ゆめのそとにでてあいたいとか
そういうこころではない
ゆめのなかだけで であって はなして
めざめが さよならのあいずになる
そんなかんけい
すき
cho_TKBxoxo
DOODLEディックガールおきやさんとれ〜ちゃん︎︎ ♀ディックガール大好きなんですよね…
パッと見女の子なんだけど、男性器しかないからバキバキの雄で相手を抱く事しか頭にない感じが大好きなんです……
流行って欲しいし…
ディックガールあかいさんに孕ませられるカントボーイれーくん誰かください…
soka_tr08
CAN’T MAKEあかいす(灯鶍)二次創作 百合 R15 はあると思う。
※やや修正いれました。
「つきみやどうきょにん」全行程終了後
ネタバレ有注意
解釈不一致など苦手な方は注意でお願いします。
pass tukimiya 1756
pagupagu14
DONE怨霊を退ける行為/天あか(遙か1)100万年の遙かCDネタ 現代エンド後未来・同棲設定 天あかいつ見ても強さにやられてしまうね私は
怨霊を退ける行為 「きゃ!」
あかねはそんな声を上げて俺の腕にしがみつく。俺は「しょうがねえな」なんて声を出しつつ、喜びを噛み締めていた。
「京にいた頃は怨霊退治とかしてたくせに克服してねえし怖いままとかあかねって本当、変わってるよな」
「だって怖いのは怖いんだもん!」
そう言って泣きべそかくあかね。ホラーが苦手なくせに興味があるあたりおかしいと思わなくはないがあかねの泣き顔も…まあ、好きだから俺はただ役得を感じながらあかねの抱き枕に徹するのだった。
***
見終わった後、案の定一緒に寝たいと言ってきたあかねをベッドに招き入れる。
「な、あかね。怖くなくなること、するか?」
「そ、そんなのあるの?」
「ああ、あるある」
少し罪悪感も刺激されるが無防備なあかねが悪い。ということにする。つーか、あの時と違って俺とあかねは付き合ってるし同棲もしている。それなのにそれ以上を求めないとかおかしいだろ!?そう、脳内で弁明しつつあかねの頬に手を滑らせそのままキスをする。触れるだけのキスを何回も繰り返して、驚いたような顔だったあかねは次第に瞼を閉じてキスに身を落とした。
899あかねはそんな声を上げて俺の腕にしがみつく。俺は「しょうがねえな」なんて声を出しつつ、喜びを噛み締めていた。
「京にいた頃は怨霊退治とかしてたくせに克服してねえし怖いままとかあかねって本当、変わってるよな」
「だって怖いのは怖いんだもん!」
そう言って泣きべそかくあかね。ホラーが苦手なくせに興味があるあたりおかしいと思わなくはないがあかねの泣き顔も…まあ、好きだから俺はただ役得を感じながらあかねの抱き枕に徹するのだった。
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見終わった後、案の定一緒に寝たいと言ってきたあかねをベッドに招き入れる。
「な、あかね。怖くなくなること、するか?」
「そ、そんなのあるの?」
「ああ、あるある」
少し罪悪感も刺激されるが無防備なあかねが悪い。ということにする。つーか、あの時と違って俺とあかねは付き合ってるし同棲もしている。それなのにそれ以上を求めないとかおかしいだろ!?そう、脳内で弁明しつつあかねの頬に手を滑らせそのままキスをする。触れるだけのキスを何回も繰り返して、驚いたような顔だったあかねは次第に瞼を閉じてキスに身を落とした。
soka_tr08
REHABILIここにこういうのはありなのか?と思って投げてみます。が、必ず注意事項読んでからでお願いいたします。
「つきみやどうきょにん」あかいす??
セッション&シナリオのネタバレを含みます。
百合、R15 につきご注意ください。
18ver→https://poipiku.com/7219308/8934958.html
pass tukimiya 1020
花孫箱
DOODLE潔カイとか。猫はノアカイっぽい…?
Twitterにもpixivにも載せるか迷ったので、こっそりここで。
後であげるかもしれませんが…
ここで需要あればまた描くかもしれません。
どちらかというと、CPが好きというよりは、カイザーを愛でたいだけですかね。
カイザーは名前から気になって、どんな人かな、と思いましたが、わーびっくり足元危ない人で、考えていると息絶え絶えですね。どうしてくれるんだ。 5
花月ゆき
DONEあかいさんに甘えたくてしょうがないふるやさんのお話(まだ恋人未満の赤安)恋心に鈍感なふるやさんがいます。
作中に出てくる写真は、外に流出しないように、あかいさんがちゃんと処理してるので大丈夫です。
お題『我慢』 きっかけは、ささいなことだった。
連日の徹夜のせいで、降谷がおぼつかない足取りで仮眠室へ向かっていたときのことだ。限界を迎えて大きくよろめいた降谷の身体を、正面から抱きとめた人物がいた。
その人物というのがまさかの赤井秀一だったわけなのだが、相手が赤井とわかるやいなや、何を血迷ったのか、降谷は赤井にそのまま身体をあずけてしまった。
「降谷君、大丈夫か?」
「…………」
返事をしなくてはと思うのに、声が出てこない。自分を支える赤井の腕が力強くて、安堵したように全身の力が抜けてしまう。
立っていられなくなるほどに身体の力が抜けると、自分を抱く赤井の腕にさらに力がこもった。赤井と身体が密着し、夜風を浴びて冷え切った身体に赤井の熱が染み渡る。炬燵の外に出たくないと願うのと同じような気持ちで、しばらくこの温もりを手放したくないと降谷は思ってしまった。
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その人物というのがまさかの赤井秀一だったわけなのだが、相手が赤井とわかるやいなや、何を血迷ったのか、降谷は赤井にそのまま身体をあずけてしまった。
「降谷君、大丈夫か?」
「…………」
返事をしなくてはと思うのに、声が出てこない。自分を支える赤井の腕が力強くて、安堵したように全身の力が抜けてしまう。
立っていられなくなるほどに身体の力が抜けると、自分を抱く赤井の腕にさらに力がこもった。赤井と身体が密着し、夜風を浴びて冷え切った身体に赤井の熱が染み渡る。炬燵の外に出たくないと願うのと同じような気持ちで、しばらくこの温もりを手放したくないと降谷は思ってしまった。
花月ゆき
DONE入れ替わっている赤安(あかいさんがふるやさんに、ふるやさんがあかいさんに変装してます)と、二人が入れ替わっていることを知らされていないコナン君のお話。あかいさんがふるやさんに変装するときに体格の問題が出てくると思うのですが(大→小にするのは難しい)、細く見えるように加工済です(でもよく見たらバレバレ)
お題『変装』-コナンSide-
組織は壊滅したが、残党は世界中に散らばっている。その残党集団は日本でも暗躍し、先日、あろうことか日本に滞在しているFBIの捜査官を拉致した。その残党集団のリーダーと思われる男は、変声機で声を変え、日本警察へ電話をしてきた。「ヘンリー捜査官を返してほしければ、ライを寄越せ」と。
その残党の本当の狙いは、ライ――赤井秀一だった。赤井を確実に捕らえるために、赤井と親交のあるFBI捜査官に狙いを定めたのだろう。
警察庁の一室には、コナンと降谷と赤井の三人だけで、他には誰もいない。
つい先程まで、日米合同の捜査会議が行われていたが、捜査の割り振りを行いすぐに散会となったらしい。会議後、コナンは降谷に呼ばれて、会議室のような休憩室のような、用途がよくわからないこの場所へと連れて来られた。中に入ると赤井の姿もあったので、この三人だけで話したいことがあるのだろうとコナンは理解した。
5577組織は壊滅したが、残党は世界中に散らばっている。その残党集団は日本でも暗躍し、先日、あろうことか日本に滞在しているFBIの捜査官を拉致した。その残党集団のリーダーと思われる男は、変声機で声を変え、日本警察へ電話をしてきた。「ヘンリー捜査官を返してほしければ、ライを寄越せ」と。
その残党の本当の狙いは、ライ――赤井秀一だった。赤井を確実に捕らえるために、赤井と親交のあるFBI捜査官に狙いを定めたのだろう。
警察庁の一室には、コナンと降谷と赤井の三人だけで、他には誰もいない。
つい先程まで、日米合同の捜査会議が行われていたが、捜査の割り振りを行いすぐに散会となったらしい。会議後、コナンは降谷に呼ばれて、会議室のような休憩室のような、用途がよくわからないこの場所へと連れて来られた。中に入ると赤井の姿もあったので、この三人だけで話したいことがあるのだろうとコナンは理解した。
花月ゆき
DONEラブコメしている赤安。ふるやさんと仲良くなりたいあかいさんが毎日電話をかけたら…鈍感なふるやさんが恋を自覚しちゃった話。Day2お題『電話』 先日、組織壊滅作戦が無事終了した――が、それですべてが終わるはずもなく、世界中に散らばっている組織の残党を討伐するための新チームが結成された。作戦時のメンバーの約半数が本国へと帰って行ったが、主要メンバーは今も日本に在住している。あの赤井秀一も例外ではなく、新チームの一員として日本に残っていた。
その赤井だが、組織壊滅作戦後、降谷に向けて頻繁にメールを送って来るようになった。
仕事の連絡のときもあるが、ほとんどが仕事とは無関係で、他愛のない日常の話ばかりだ。赤井とメールのやり取りをするのは、降谷にとって楽しいと感じられることが多い。だが、なぜこんなにも高頻度でメールを送って来るのか、その理由だけがよくわからないままだった。
6299その赤井だが、組織壊滅作戦後、降谷に向けて頻繁にメールを送って来るようになった。
仕事の連絡のときもあるが、ほとんどが仕事とは無関係で、他愛のない日常の話ばかりだ。赤井とメールのやり取りをするのは、降谷にとって楽しいと感じられることが多い。だが、なぜこんなにも高頻度でメールを送って来るのか、その理由だけがよくわからないままだった。
花月ゆき
DONE両片想い状態のラブコメしている赤安。ふるやさんと仲良くなりたくて、「零君」と呼び始めるあかいさんの話。Day1お題『なまえ』 組織壊滅作戦を間近に控える昨今。作戦に直接参加する者たちにはささやかな休暇が与えられた。
体調を万全にするために。家族や大切な人と過ごすために。様々な理由を込めて与えられた休日を、赤井は工藤邸で過ごしていた。
PCのキーボードをタイプする音をBGMに、時間も気にせず調べ物をする。一段落ついて時計を見ると、午後三時を回っていた。起きてから口にしたのは珈琲のみ。朝も昼も抜いたせいか、どことなく空腹感もある。家にある食材で簡単に調理してもよかったが、気分転換も兼ねて、赤井は外出することにした。
沖矢昴の姿に変装し、夕焼けの気配がする空の下へ歩み出す。夕方に近い時間帯ということもあってか、スーパーは混み合っていた。何を作ろうかと考えながら歩き回っている途中で、目の前にいる女子高生三人組の会話が耳に飛び込んでくる。真純たちと同じ年頃の子だろうか。
4456体調を万全にするために。家族や大切な人と過ごすために。様々な理由を込めて与えられた休日を、赤井は工藤邸で過ごしていた。
PCのキーボードをタイプする音をBGMに、時間も気にせず調べ物をする。一段落ついて時計を見ると、午後三時を回っていた。起きてから口にしたのは珈琲のみ。朝も昼も抜いたせいか、どことなく空腹感もある。家にある食材で簡単に調理してもよかったが、気分転換も兼ねて、赤井は外出することにした。
沖矢昴の姿に変装し、夕焼けの気配がする空の下へ歩み出す。夕方に近い時間帯ということもあってか、スーパーは混み合っていた。何を作ろうかと考えながら歩き回っている途中で、目の前にいる女子高生三人組の会話が耳に飛び込んでくる。真純たちと同じ年頃の子だろうか。
綿(わた)
DOODLE○生煮えの肉じゃがを共にして訪問してくるナベ矢すばる○あいちゃんとテデ。動いて眠ってたい焼きまで食べることに驚くあいちゃん
○アガサてで士。今年のテデラインナップで出るかな!?
○頼れるプレシャリティあかいという超然たるぬう… 4
花月ゆき
DONE赤安で復縁ネタです。全力でハッピーエンドです。「二人の人を同時に愛せるほど、僕は器用な性分じゃないので」
黒の組織壊滅後。別組織の潜入捜査のため、標的の娘と交際することになり、あかいさんに別れを告げたふるやさん。
三年後、あかいさんの目の前に現れたふるやさんは…
※なんでも許せる方向け
完璧で不器用なあの子 ――[[rb:彼 > か]]の日。赤井は降谷と別離した。
夕刻の時間。赤井は降谷に呼び出され、警察庁からそう遠くはない公園へと来ていた。
人はまばらで、自分たちの足音だけがやけに大きく響いて聞こえた。天を仰げば、夕陽の光も届かぬほど、空には雲が重く積み重なっている。
今にも雪が降りそうだと考えていると、視界に粉雪が散らつきはじめた。
外の世界は、息が白くなり、手もかじかむほどの寒さだ。コートのポケットに手を入れたかったが、それ以上に、降谷と手を繋ぎたい気持ちがあった。
降谷の手を見る。ニットでできた赤色の手袋が視界に入り、赤井は静かに微笑んだ。赤色が嫌いだと言っていた彼は、自分との交際がはじまると、その発言自体が嘘だったかのように赤色の物を身に着けるようになった。この色しか残っていなかったんですよ、と言い訳を重ねる彼が愛らしかった。
4283夕刻の時間。赤井は降谷に呼び出され、警察庁からそう遠くはない公園へと来ていた。
人はまばらで、自分たちの足音だけがやけに大きく響いて聞こえた。天を仰げば、夕陽の光も届かぬほど、空には雲が重く積み重なっている。
今にも雪が降りそうだと考えていると、視界に粉雪が散らつきはじめた。
外の世界は、息が白くなり、手もかじかむほどの寒さだ。コートのポケットに手を入れたかったが、それ以上に、降谷と手を繋ぎたい気持ちがあった。
降谷の手を見る。ニットでできた赤色の手袋が視界に入り、赤井は静かに微笑んだ。赤色が嫌いだと言っていた彼は、自分との交際がはじまると、その発言自体が嘘だったかのように赤色の物を身に着けるようになった。この色しか残っていなかったんですよ、と言い訳を重ねる彼が愛らしかった。