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    いつ

    桜庭🌸

    DONEそう長くない人生で、いちばんそばにいたいと思う相手とはいつも離別していたことばかり思い浮かぶ。両親然り、友人然り。
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    ネ氏とシくん
    「明日世界が滅ぶ」なんて噂めいたものを耳にした二人のお話
    死ぬにはもってこいの日 十数度目のコール音を聞いたところで、シドは通話終了のボタンをタップした。だらりと下げた腕の先、スマホのロック画面には、今日のTO DOリストとリマインダー通知、ニュースアプリの最新情報の通知がずらりと並ぶ。
     そこに、新たな通知とアラーム。出勤のため、部屋を出る時間だ。ベッドサイドの姿見に映った完璧執事の笑顔を確認して、シドは自室を出た。

    ***

     時計を確認し、シドは使用人用のダイニングルームへ向かう。主人が昼食をとる一時間が、シドの昼休みだ。メイドに給仕の仕事をしてもらっているその時間で、昼食をとり、午後の予定とタスクの確認をして、可能であれば仮眠をとる。これがシドのルーティン。
     少しゆっくり昼食をとれるな、とシドは考える。明日のパーティーが中止になったため、主人の召し物を選び、主催や招待客のデータを記憶するといったタスクがなくなった。シドは丁寧に椅子を引き、間続きになっている厨房にいちばん近い席に座った。
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    __AmaAmaNe

    MOURNINGヴァイオリニストの役に難儀するジュンくんのために、もう弾かなくなって久しいヴァイオリンを弾いてあげることにする日和くん、的なジュンひよを書こうとして、その前章でにっちもさっちも行かなくなったやつの供養(推敲できてない)
    いつもだったらうまくやるのに、体調不良により別の意味でうまくやっちゃうことも昔はあったのかなって。
    英智と日和だけ。ジュンくん出てきません。(最後名前だけ)
    それでも拍手は届く「こんなところに居たんだ」

     頭上から降ってきた呆れ混じりの言葉に、地を這っていたぼくの気分は更に降下した。その声には遺憾ながら聞き覚えしかない。せっかく会場の端っこで大人しくしてたのに。全部台無しだ。額にじわりと汗が滲む。顔を合わせたくなんてないのが本音だけれど、人目があるとそういうわけにもいかない。
     重たいばかりの頭を持ち上げて前を見上げれば、途端にシャンデリアのギラギラした照り返しが目に刺さった。くらりと視界が回る。
     あ、まずい、かも。
     ――ううん、大丈夫。落ち着けばやり過ごせるはず。両の目尻を片手で押さえるようにして顔を覆えば、光が遮られて少しはマシになった。ぎゅっと目を閉じる。いち、に、さん、と心の中でカウントを取って、ゆっくりと瞬きを数回。視界を定めれば、ようやくちゃんとピントが合った。
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