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    いは

    No.5

    DONEお見合いをすることになった雨竜。
    全く気乗りがしない雨竜であったが、そんな雨竜の気持ちとは裏腹にお見合いはどんどん進んでいき――……

    dkmnBL限定WEBオンリー「Kaleido Masquerade」で先行公開していました宗雨のおはなしです。
    ※ストーリー第2部までのネタバレがありますのでお気を付けください。
    ※モブ(女)がかなりでしゃばります。
    俺がしているのは、お前の好きな人の話だが。【宗雨】「マズい……」

     雨竜はそんなことを呟き歩みを速くするも、もう取り返しがつかないことは分かっていた。
     これは、僕自身が選択したことだ……
     でも冷静に判断したとは言い難い。その場の流れからの咄嗟の判断だった。

    「どうしよう……」

     後々のことを考えると、とめどなく冷や汗が流れてくる。しかし……今はひとまず現状の問題をどうにかしなければならなかった。
     雨竜が後ろを確認すると、自分を追いかけてきている派手な化粧をした和服の女性が視界に入る。

    「っ……うわっ!」

     突然進行方向に現れた影にぶつかってしまい、雨竜が「すみません!」と謝って顔を上げた。そこにいた知っている顔に、雨竜は青くなっていく。
     今考えると商業地区にいたのだから会っても不思議ではないと思うが、この時はとにかく焦っていて、頭が全然働いていなかったのだ。
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    ナナシ/ムメイ

    DOODLE1本目→寒すぎて五半をくっ付けたかった。(動機に邪念しかないがまた銀婚式夫婦)
    白狐の毛皮は秋野さんが前に書いたネタから拾いました。手入れすれば長持ちするんだそうで。
    羽織は戦国時代からとか調べはしたけどなんか違ってるかもしれない。

    2本目→でっかーい五右衛門がちっちゃな柘植櫛摘まんでにこにこ半蔵の髪すいてたら可愛いなって

    (言葉遣いは元が割と現代風混じってラフなので細かくやってません)
    ■ 冬の五半╱ぬばたまの動物というのは人が思うより頭が良い。
    息も白む冬の最中、いつの間にやらするりと入り込んだ猫が書き物机の隣に置いた火鉢に背を着け丸まり、ごろごろと喉を鳴らしていることなどもままある。

    しかしまあ、逆に時折、人であっても動物より頭がよろしくないのではないか、と思う時もある。
    半蔵は暫し席を立った間にどこから乗り込んで来たやら、火鉢の傍で身を縮めていたそれに溜息付きつつ呼びかけた。

    「……五右衛門」
    「なんだァ?」
    「冬の間は山越えが危のうてかなわぬから、滅多に来るなと言うたじゃろう」
    熊かと思うて背筋が冷えたわ、と半蔵は帯に忍ばせた短刀を再びしまいながら呟いた。火鉢の前に黒い毛皮の小山が見えた時には本当に熊かと思い一瞬肝を冷やしたのだった。
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