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    かこい

    aoihiro_68

    DONE媚薬を盛ってやったはずなのに気付かないカインに「まじかこいつ」ってなるオーエンの話です。本当はエッッッな部分も書く予定だったのですが間に合わなかったので全年齢です。いつかリベンジしたいです
    ロマンスなんかじゃない「なんだろう……ムラっとするな……」
     ベッドから上半身を起こした直後、無意識に口からこぼれ落ちた言葉。身も蓋もないその内容に、カイン・ナイトレイは苦笑いをした。昨夜、散々そういった行為をしたばかりだというのに。……否、その時の熱を――自分にしては珍しく――まだ引き摺っているのだろうか。
    (昨日は微妙に酔ってたしな……。オーエンがシャイロックから変わった酒を貰ったとかで)
     薄い桃色の甘いような苦いような、不思議な飲み口の酒だった。オーエンから晩酌の誘いがあること自体大変珍しいことで、つい飲み過ぎてしまった自覚がある。
     そのオーエンはというと、既に姿はない。朝早く任務に出掛ける予定があると言っていたので、カインが寝落ちるとすぐに出ていったのだろう。まあ、予定の有無に関係なく彼が朝まで部屋にいることはほとんどないのだが。ベッドの下に脱ぎ散らかしたはずのカインの衣服が、ぐしゃぐしゃの状態のまま布団の上に乗せられていた。相変わらず微妙に律儀な男だ。
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