Disinfect「あげはさん……！　あげはさん、……もう、こんなところで寝ないでください」
　耳慣れた声が夢とうつつの境を超え、空気を揺らした。
　ぼやけた視界の先で、オレンジ色の影に紛れ眉をひそめながら髪を揺らす、綺麗な面差し。茜色の瞳。
　私はなんだかほっとして、いつもの調子でにゃははと頬を緩めて笑った。
「あれぇ、少年じゃん。どうしたの」
「なんで玄関で寝てるんですか」
「……ん？」
　首を傾げ、オレンジ色の光の中へ目を凝らす。
　夜の闇に潜んでほんのりと色味を落としたステンドグラス。見慣れた天井と、鉢植えの緑の裏葉。
　虚空を彷徨っていた座標がぴたりと合う感覚。虹ヶ丘邸の玄関だ。
「あ。ほんとだ」
　ぽつりと呟くと、ツバサくんは「飲みすぎですよ」と言いながら大袈裟にため息をついた。

幼虫時代から百足以蔵さんが狙っていたらいいなぁと今思った。
いつ喰うかな、もう少し育つの待つかぁって思ってたら、いつの間にか蛹になっていて
「やっべ、食い損ねた」ってなるけど、まぁ、羽化したら喰うかって待ってる以蔵さん（バカ可愛いね）んで、羽化するまで待ってる以蔵さん。


羽化すると黒と青の美しいアオスジアゲハの龍馬さん爆誕して、以蔵さん一目惚れ、「あ、これは自分のモノにせねば」となる百足さん.....。
翅が乾き、ピンっと伸びて一層綺麗になった龍馬さんが、よし飛ぶぞ〜ってなっている背後から「久しいのぉ、龍馬」っていきなり体が何かに巻き付かれて動けなくなるのと、後ろから首に噛みつかれて「え？」ってなる。
「え？以蔵さん？？何でっ.....！？」ってなるけど徐々に毒で動けなるアオスジ龍馬さん。