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    エフェクト

    Xpekeponpon

    DOODLEエフェクト練習する侠太郎
    青天の霹靂とか。 ●

     表向きカヴァーとしては、侠太郎は猟師として活動することにした。それにあたって、かつての愛銃は怨敵との決戦で崩れ落ちてしまったので、時代に見合ったライフルを用いる。
     関西人で、やけに若くて、しかし銃の腕がやたらめったら良くて、山と猟に関する知識も随一で――少々目立つ要素が強めだが、侠太郎は持ち前の愛嬌で地元の猟師コミュニティに問題なく馴染めていた。

    「八代くんは学生なのかい? 大学生?」
     これは物凄くよく聞かれる質問で。だが、侠太郎にとっては必勝パターンであった。
    「いえ、お恥ずかしながら小卒ですわぁ! ガキん頃に事故で大怪我してもうてえ……ちょっと学校どころやのうなったんですわ」
     家族も死んでしまい身寄りがないこと、後遺症でずっと苦労してきたこと、名医に出会って後遺症が治ったので、一念発起して関西の田舎から上京して、ずっと憧れだった父の稼業である猟師に……といった旨を感情たっぷりにドラマティックに語れば、大体の『年上』達は目頭を熱くして「大変だったんだなぁ」「そうかそうかぁ」「えらいなぁ、一緒に頑張ろうなぁ」と侠太郎の肩を叩いてくれた。特別かわいがってくれた。
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