Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    クロエ

    mia

    MOURNING作業通話で書いたものです。
    おそらくティカクロ。
    クロエくん≠花嫁さんという前提で、しかしクロエくんはもうすでにティカさんにとって大切な人であり、手放し難い存在になっているのでは?という妄想から生まれた話です。自由でいて、その上で隣にいて欲しいというのがティカさんの想いなのかなと。
    君がいる幸せ「それでねルチル達が──」
    「それは素敵だね」
    とある日の午後三時半を回った頃、西の魔法使いであるクロエとラスティカは魔法舎にあるクロエの部屋に集まってお茶会をしていた。魔法舎の廊下には二人の楽しげな話声が響き、中庭には小鳥の優しいさえずりだけが聞こえている。いつもは賑やかな魔法舎だが、今日はどうやら様子が違うようだ。南の魔法使いや東の魔法使いは賢者と共に依頼先へ。中央の魔法使いは皆で市場へ買い物に。北の魔法使いは各々できまぐれに出掛けていき、シャイロックとムルは西の国にあるシャイロックのバーへと戻っている。そうして気がついたら魔法舎にはクロエとラスティカだけが残っていた。魔法舎に二人きりなんてことは始めてで、誰かと一緒に過ごすことを好むクロエとラスティカは自ずとお互いに会いに行っていた。そこからラスティカが午後にはお茶会をしよう、と提案し今にいたる。お茶会のために用意したティーテーブルは窓辺に置かれていて、窓側にはクロエが、その向かいにはラスティカが座っていた。話のお供にルージュベリーの紅茶を淹れて、会話は続いていく。
    2176