サイコパスな家族「ただいま、寧々」

「……おかえり」


朝方、庭の方から馬車の音が聞こえてきて、朝食を作っているえむに代わって、その馬車を出迎えに行った。

馬車が開くと、中からは司を抱いた類が出てきて、司の方を見ると子供のような寝息を立てていた。


「すぅ……すぅ……」


普段うるさい司からは想像もできないほどの大人しさで、思わずそっと司の頬に触れる。


「……司の目が腫れてる……。……類……」


「そう怖い目で見つめないでおくれ。少しからかっただけのつもりなんだけど…」


いつも類の部屋に行った次の日の司は、目が少しだけ腫れていた。

特に言及したいと思わなかったから、何も反応はしなかったけど…


「……いつもより、腫れてる……。……司のこんな顔、えむが見たらどう思うか分からない？」

「湯草だけじゃ勿体ないKtmr Kzk過去作巡りの旅」＃１「天国と地獄～サイコな2人～」天国と地獄～サイコな2人～

記念すべき第一回は、私が北村一輝さんに沼落ちするキッカケとなった作品にしてみました。

高橋一生さんと綾瀬はるかさんがダブル主演のドラマ。で、刑事ドラマというよりはミステリー仕立てのエンターテインメント。もちろん刑事が主人公の刑事ドラマでは有りますが、今までの刑事ドラマとは一線を画す（かくす）雰囲気ですね。

たとえば一話、一話、殺人事件が発生して多くの刑事達が活躍し、事件解決して一話が終わると言う感じの一話完結式ではない。ひとつの殺人事件を発端に同一犯と思われる連続殺人事件が起こり、それを一話から最終話まで追い続けるドラマ。

私的には綾瀬はるかさん演じる捜査一課に抜擢された女性刑事の成長物語だと思いました。望月彩子刑事は第一話そうそう凝り固まった正義感と虚栄心が剥き出し。