サキ。
henkotu_kasi
DOODLEサキ。暗闇の取るに足らない会話「はぁ…」
一寸先は闇。深夜にもなり、雲に月明かりを隠された今、オフィスの屋上は真っ暗になっていた。辺りは車の音しか聞こえず、あるのは自分の身体と、現在座っているベンチ、そして手に握られた1本のペットボトルだけだ。息を吐けば、その空気が外気に冷やされて、白く染まった。
「…あーあ。また先生、こんなところにいたのか。寒くないのか?」
「サキか。いいや、寒くはないね。むしろ、そっちの方が寒そうだが」
「…まあ、そうだな。流石に、冬ともなれば」
彼女も同じようにベンチに座る。その表情は、ヘルメットで隠されて分からない。ただ、恐らくは私と同じだろう。
「なんでこんなところにいるんだ?」
「なんとなくだ」
「変なやつ」
1696一寸先は闇。深夜にもなり、雲に月明かりを隠された今、オフィスの屋上は真っ暗になっていた。辺りは車の音しか聞こえず、あるのは自分の身体と、現在座っているベンチ、そして手に握られた1本のペットボトルだけだ。息を吐けば、その空気が外気に冷やされて、白く染まった。
「…あーあ。また先生、こんなところにいたのか。寒くないのか?」
「サキか。いいや、寒くはないね。むしろ、そっちの方が寒そうだが」
「…まあ、そうだな。流石に、冬ともなれば」
彼女も同じようにベンチに座る。その表情は、ヘルメットで隠されて分からない。ただ、恐らくは私と同じだろう。
「なんでこんなところにいるんだ?」
「なんとなくだ」
「変なやつ」
michionomichi
DOODLE⚠️女装 メイドさき(日記)Apple pencilが反応しなくなったため新品と交換してもらいました。新品を手にした直後のメイドさき。ごめん…ほんと…溜まってたのかな…何かが……
兼本 砂
DONE4/1~4/15。今回は落書きというには重いのでできたカテゴリにしておこっかな。仕上がるかどうかもよくわからない大アルカナ22枚チャレンジ中と気合が入りすぎたせいで没ったマサキ。
金属と植物の組み合わせが好き。 5
daikon_sae
DOODLE青春鉄道二次創作いいにっこーの日(11/25)に描けなかった日光。
呼びかけられたので振り返った日光。
そのうち描きたいと思っているけど、呼びかけたのはいささき。
という短い話を考えてましたが、全然間に合わなかったので日光だけ落書き。
90分ほどで描いたのでざっくり塗りです。
いずみのかな
DONEパトレイバー ごとしの軌道が離れていって手を振り月日が経って、雨の日にまた軌道が近づく話です。五十代×四十代。
あれから、そしてこのさき。
テラリウム「ねえ、一緒に暮らそうよ」
秋雨前線のもたらす濃い墨色の雲が空に蓋をして、大きめの雨粒が喫茶店の昭和風情を残すガラス窓をたたいている。午後二時前にしては暗い街は影も雨に溶けていて、息を吐くだけで寂しい気持ちになる日だ。しのぶの家から一番近い、という理由だけで選ばれた、私鉄の駅前からも離れた、名物もない小さな喫茶店がこんな天気の日ににぎわうはずがなく、客は足首と肩をぬらしながら外回りをしている最中に一息入れているサラリーマンと、あとしのぶと後藤だけだ。離れたテーブルにいるサラリーマンが温そうなコーヒーをおざなりに飲んではおいしそうにたばこを吸う様子を横目で眺め、自身を鼓舞するように深く息を吐いてから、しのぶは最後に目の前にいる男の眠そうな目を見た。
14009秋雨前線のもたらす濃い墨色の雲が空に蓋をして、大きめの雨粒が喫茶店の昭和風情を残すガラス窓をたたいている。午後二時前にしては暗い街は影も雨に溶けていて、息を吐くだけで寂しい気持ちになる日だ。しのぶの家から一番近い、という理由だけで選ばれた、私鉄の駅前からも離れた、名物もない小さな喫茶店がこんな天気の日ににぎわうはずがなく、客は足首と肩をぬらしながら外回りをしている最中に一息入れているサラリーマンと、あとしのぶと後藤だけだ。離れたテーブルにいるサラリーマンが温そうなコーヒーをおざなりに飲んではおいしそうにたばこを吸う様子を横目で眺め、自身を鼓舞するように深く息を吐いてから、しのぶは最後に目の前にいる男の眠そうな目を見た。