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    スフィア

    yonoyume10

    SPOILERマホロアから見たカービィのお話。原作のラストバトルを想定した内容です。
    「マホロアが『星のカービィ』の存在もおとぎ話だと考えてたら?」とか想像して書いた二次創作小説です。
    Wiiデラックスのストーリー・新規スペシャルページ・スフィア全回収台詞・真格闘王などなどのネタバレを含みます。
    この願いも御伽噺ではなくて 所詮は、御伽噺のようなモノだと見做していた。
     星のカービィ。遠いポップスターにいるという、皆のヒーロー。そんな都合のいい奴が現実に存在するものかと、どうせ空想の類、誇張された噂話だと。
     
      ◇◇◇
     
    『キミはナンデ、みずシラズのボクなんかをタスケテくれるの?』
     星のカービィ。向こう見ずなオヒトヨシ。彼のそのような性質を都合よく利用しながらも、思考を心底理解できず、最後の最後に意味無くぶつけてしまった問いかけ。こちらの妙にざわつくココロを察するはずもない彼は、きょとんと黒くて青い瞳を瞬かせるだけだった。訝しむ素振りは一切見せずに、なんでそんな事を聞くのかと、ただただ不思議そうな顔をした。
     同時に観念した。これは、理解不能な生き物だ。わかりきっていた答えを再確認して、さっさと話題を終わらせた。
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    kashi_futon

    DONE2022.05.21開催オズフィガオンリー「悠久のヘリオスフィア」にて展示している作品①です。心中するオズフィガがどうしても欲しくて書きました。テーマがテーマなので気を付けてください。死ネタを扱っています。パスはお品書きにあります!
    『ゆめみるために、おやすみ』 こんなに緩やかな終わりが待っているだなんて、きっと誰もが想像出来やしなかった。ひとりぼっちで石になると、誰にも知られないままどこかへの行ってしまうようにしか死ぬことが出来ないのだと。そう思っていた。
     例えば、誰にも看取って貰えないのだとすれば。北の魔法使いの矜持を持ったまま、誰かの前に這いつくばって石になる運命があったかもしれない。だって南の魔法使いを名乗っていて、南の国からの賢者の魔法使いとして選ばれていたとしても。結局フィガロの本質には北の気質が含まれざるを得ない。
     だからきっと所詮自分のいのちはただ孤独に石になるだけの運命だと思っていた。愛し、愛されることを夢に見た、でもそれは夢のままだった。フィガロの人生は黒鉛筆を斜めに握った子供が書き殴った線のようにぐちゃぐちゃになってしまっている。何千年と生きてきていて真っ直ぐな人生の線を持っている者の方が逆におかしいとも言えるのだ。気を狂わせてしまうのに十分で、何かを探し求めて生きるのにはあまりにも永きに渡る年月で。その間ならばきっと望むものは全て手に入るのではないかと思っていた、でも事実はそうではない。
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