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    kotobuki_enst

    DONE # 絶対に執筆者がわからないドルあん小説 という企画にて『秘密』というテーマで書かせていただいた司あんです。自分らしさを消せるように頑張りました。
    お気に入りポイントは司の台詞の「待ち倦む(まちあぐむ)」です。「待ち焦がれる」とかよりもうんざり、げんなりした意味合いが強い言葉らしいです。そろそろ余裕たっぷりで待つのにもうんざりしているかもしれない。
    口封じ「こんな夜分に間食ですか、お姉さま」

     あんずは大きな瞳をぱちくりとひとつ瞬かせて、それから長いこと油を差していない機械みたいにぎこちなく声のした方を振り向いた。声をかけた司はまるで悪戯が見つかってしまった子供のようだなと思う。
     資料やらで散らかったあんずのデスクに広げられた簡易な包装のパウンドケーキは手作りの品だろうか。バナナのような白っぽい果物が中に散りばめられている。もぐもぐもぐ、ごっくん。あんずは口の中のものを綺麗に飲み込んでから、ようやく口を開いた。

    「これは、夕飯だからいいの」
    「おや、それっぽっちを夕食の代わりになさるおつもりで? あまりお体に良いとは言えませんよ。近頃は毎日三食栄養Balanceの整ったものを召し上がっていると伺っておりましたが——、どうやら虚偽の申告だったようですね」
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    ichiei

    DONEソロ・ジャーナリング『The Skeleton Diary』進行メモ

    死して残された骨が生前を語るソロ・ジャーナリング。
    本来は骨の一人称で執筆するべきなんだろうが「そのほうが自分にとって楽だから」という身も蓋もない理由でインタビュー形式になった。

    先もあとも考えずに書き進める、ライブ感たっぷりでお届けします。
    https://calliing.itch.io/the-skeleton-diary
    『The Skeleton Diary』リプレイ⦁ ※1D6 (1D6) > 5
    ⦁ femur
    ⦁ 大腿骨
    ⦁ かなりがっしりしている。おそらくは成人男性の骨。右。風雪に痛み付けられた節はあるものの、折れた箇所は見当たらない。
    ⦁ 骨は語りはじめる。
    ⦁ ♡9
    ⦁ outrage
    ⦁ 怒りに満ちた口調で大腿骨はこぼす。俺はまだ生きていたかったと。こんな野っ原で終わる運命ではなかったのだ、と。が、所詮はただの骨だ。天の神様には白い塊が無意味にふてくされているようにしかみえないだろう。
    ⦁ ♣4
    ⦁ your enemy
    ⦁ 骨は語り続ける。
    ⦁ 俺は敵に殺された。怒気を込めて宣言する。
    ⦁ はてさてどんな強敵だったことやら?
    ⦁ ♠3
    ⦁ laughing
    ⦁ 骨は急に笑い出した。どうやら笑っちゃうほどの強敵だったらしい。尋常ならざる存在を前にすると笑うしかないのは、人間も骨も一緒らしい。まあ骨だって所詮は元人間でしかないのだから仕方がないところではある。
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