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    タレ

    初春おもち

    MEMO五夏前提の灰七です。
    私が書いた全年齢五夏小説「かわたれ」の五夏が前提にあります。そして、産土神が現れる場所や形態、灰原の術式・呪解という世界観は、私の書いた「恋とは突然始まるもの」を踏襲しています。
    悟の母親を捏造。母親の術式も捏造しています。一応、悟の母親の術式について、具体的に決めているのですが「かわたれ」の続きを書くかもしれないので、現時点では抽象的にして伏せてます。試し読み感覚でどうぞ。
    灰七タイムリープポクポクポクポク。木魚を叩く音が聞こえる。目の前の大きな写真は、人懐っこく笑った、灰原。
    「それではみなさま、出棺の時間でございます」
    灰原の親族が泣いている。喪服の人々が、立ち上がった。五条さんも、も、家入さんも、軒並み高専関係者は出席している。
    夏油さんはいない。
    呪詛師になったから。
    灰原が棺の中、綺麗に花を添えられて眠っている。さっき、最後のお別れをしたのだった。灰原に百合の花を添えて。けれど、七海は灰原の痛ましい顔を見る事ができなかった。
    「ほら、七海、いくぞ」
    そう五条さんに促されて、外に出る。この葬儀場から、灰原は火葬場へと向かう。
    寮の部屋に帰る。七海1人だけ生きて帰ってきて。頭を抱える。最後の灰原の言葉が忘れられない。
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