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    ダイナ

    sgm

    DONEジェイド・ダイナスティの冒頭の御剣の術を見てたら、あれ、割と剣の上でいろいろできるでは?てなりました。
    夜空でかち合う曦澄。
     思い立ってしまってから行動に移すのは自分でも驚くほどに早かった。それほどまでに切羽詰まっていたということか、と三毒の先を姑蘇の方面へと向け、空高く飛びながら江澄は自嘲した。
     ここのところ忙しくて、三か月ほど藍曦臣に会えていない。仕事でも私事でも。文は交わしているし、三か月会えないことなど珍しくもない。そもそも金丹の力によって加齢は一般の人間よりも緩やかなのだから高々三か月会えない程度大したことではない。けれど、色々と重なった結果、江澄は疲れてしまった。
     金凌が蓮花塢に訪れていないため、手軽な癒しである仙子も吸えない。かといって仙子で癒しを取りたいから蓮花塢まで来い、などと金凌を呼び出すわけにもいかない。
     ならばせめて、顔見知りの商家で飼っている犬で癒しを得ようと視察ついでによれば、ちょうど今発情期で誰彼構わず足にしがみついて腰を振るので、頼むからそっとしてやってくれ。宗主の足に自分の犬がしがみついているのなど申し訳なくて見ていられない、と泣きつかれてしまっては無理に近づいて撫で繰り回すわけにはいかない。
     手頃な癒しを取り上げられ、仕事は山済みで、ついでに今日の夕餉で愛用の茶杯 3687

    oboro73672367

    DONEゲームクリア時から10年後のお話。
    捏造、独自解釈しかありません。ダンユウですが、ムゲンダイナ→ダンデの表現があります。
    ガラルが滅びます。ローズさんはいなくなります。
    作者としては、他の人はまだ死んでないつもりです。
    ダンデさんと、ザシアンが酷く傷つく表現があります。
    お話の結末は記されておりません。すっきりしない気持ちにさせてしまったなら、ごめんなさい。
    ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



    「ねぇ。おじさん、もうすぐ死ぬわよ。」
     
     とてもよく晴れた日だった。雲一つない、鳥一匹飛ばない晴天の下、年の頃10歳程の少女が一人の男に声をかけた。
     男は崩壊して瓦礫の山となった街の中、辛うじて地面が見える一角で、嘗てはガラルを見渡せた建物の壁だった部分にもたれていた。
     男の死期を悟るのは容易だった。男には右足が無かった。右腕もあり得ない方向に曲がっている。頬には血がこびりつき、臙脂色の服にはよく見るとどす黒い染みが浮き出ていた。
    「ああ。そうだろうな。」
     もう痛みも感じないのだろう。男は穏やかな顔を少女に向けた。
    「死ぬのが怖くないの?」
     少女は心底不思議そうに問いかける。
     男は、今にも死にそうなその男は、満足そうに微笑んだ。
    「怖くはない…ぜ。オレは今日、最愛の女性の命を守ったんだ。…とても満足している。」
     そう言って男は目を閉じた。
     真っ白だった顔色が、土気色に変わっていく。
     少女は男の隣に腰をかけた。男の無事な左手に自分の手を添える。それは氷のように冷たかった。
    「キミは…その服はどうしたんだい?」
     死んだと思っていた男が口を開 7607

    mitsu_ame

    DONE買い物に出たら月が綺麗だったのでD/s本丸の小夜歌ちゃん。
    Dom小夜とsub歌仙。同室でなかよしだけどD/s的には歌仙さんの片思い。小夜的には手のかかる昔馴染み。

    ※D/sユニバース
    ※月の満ち欠けがダイナミクスに影響を与える設定を捏造しています。
    『月明か、君愛し』


    月の明るい晩だ。

    まるまると肥えた月は薄曇りの空の上、のっぺりとした闇の中でなお、ひときわ輝く。星々の煌めきを殺して爛々と。
    そんな光を遮るために、雨戸を閉めきってしまう。そうすれば四角く閉じた部屋の灯りは、障子越しにともる廊下の常夜灯だけ。薄いうすい人工の灯りにほっとする。宵闇より恐ろしいのは、何よりさやかな月あかりだ。
    そっと布団へもぐり込む。先に隣の布団へ沈んでいた気配が僅かに揺らいだ。
    「おやすみなさい、歌仙」
    「…………おやすみ、お小夜」
    就寝の挨拶はいつもと同じで、それが何故だか寒々しい。寒々しさは独り寝の寂しさに似て、それでいて他ならぬ小夜が傍に居るのに痛烈だった。
    きっと、月光があんなに豊かなのを見たせいだ。あれはどうしたって心も体も波風立たせて仕方ない。
    居心地のよさを求めるように、布団を肩口まで引き上げながら寝がえりを打つ。右肩を下敷きにして横臥すると真正面に小夜の横顔が見える。ツンとした顔は静かなものだ。胸あたりの布団がわずかに上下しているだけ。もう寝入ってしまっただろうか。分からない。
    (ねぇ起きている?)
    聞くのなんて簡単だ。だけれど 1739