【私の】ジュナくんに男の影が【ジュナくんなのに】1名無しの1
ジュナくん、その男だれよっ！！


2名無しの白鳥
突然なに？


3名無しの1
https://mytube.com/****/****...


4名無しの白鳥
>> 3
あー、番組次回予告の動画


5名無しの白鳥
>> 3
来週放送のよね


6名無しの白鳥
変顔してないジュナくん、やっぱ美人だわー


7名無しの白鳥
>> 6
ジュナくんのアイデンティティーを無くさないでくれる？


8名無しの白鳥
>> 1
だいたいアンタ、新参？
ジュナくん、元アイスダンスの選手だからスケーターのお友達多いし。


9名無しの白鳥
>> 8
え？


10名無しの白鳥
>> 8
え？


11名無しの白鳥
>> 9

愛玩今、この国は富んでいる。豊かな人間はとにかく豊かで、手に入らないものなど存在しないだろう。きっと愛ですら金で買える。富んだ人が肥えれば肥えるだけ、貧しい人間は痩せ細ってゆく。麗しの街から通りを暗い方暗い方へ進んだ先の闊達路に俺の住処がある。
「ただいま！」
「おかえり司先生！今日はやーい！」
「おかえり司くん」
「ただいま戻りました。これ今日の日当です」
俺は闊達路にある『日車』と呼ばれる孤児院に育った。大人になった俺は同じく孤児院にいる子供たちを養うために麗街に通い工事現場などで日雇いで働いていた。給金としては微々たるもの…それでも俺が一日、日が昇る前に院を出て、日付が変わる頃戻るという生活でどうにか子供たちを食べさせてやれているのだ。今日はビルの窓拭き。下さえ見なければ割と楽しいのだ。思ったよりも早く終わったしたまにはゆっくり休みたい、と早めに日車に帰ってきた。座ると体がずしんと重くなる。あー…疲れてるな。俺に学があって生まれがしっかりしていたら…今頃、社会の掃き溜めみたいな闊達路じゃなくて麗街の高いところからきれいなものだけを見ていたりしたのだろうか。

梅雨に入る　拝啓、王都の匠先生、瞳さん、洸平くん、いのりさんに理凰さん、ついでに珠那くん、お元気でしょうか。
　現在私は北の辺境伯様のお屋敷にて、至れり尽くせりの生活を送っております。理由は私にも分かりません。

　伯爵邸のメイド達により、艶々に仕上げられた髪を一房摘み上げながら司は現実逃避をしていた。
　断られる気満々でこの屋敷を訪れたのに、使用人から出入りの商人、果ては町の住民達からも諸手を挙げた身に余る歓待を受けている。
　さっさと追い払われることを目論んで、わざと旅の身なりのまま伯爵邸に行った司だったが、あの傾国顔の男が独断で屋敷の中へと引き入れてしまったのだ。
　その男の指示に全員が従うものだから、よほど伯爵に近しい人間なのだろう。右腕もしくは重用されている部下なのか。あんなにあっさりと招き入れられるとは微塵も思わなかった。