ドリーミング
Ordet_er_frit_
DOODLE[サンドマン] 夢王の思いつきでハロウィンをすることになったと告げられるドリーミングの住人たち。特に話にすじはありません。不真面目です。
ドリーミング・ハロウィン「明日は目覚めの世界ではハロウィンという日らしい」
王座の間に集められたドリーミングの住民たちを前にモルフェウスは切り出した。
「聞くところによると、最近では世界中に広まっている祭だそうだ。子供たちが菓子をもらったり、仮装をしたりするらしい。そうだな、コリント人」
いきなり話を振られたコリント人は急いで顔を上げた。「ええ、まあ」
「だが中にはそのような楽しみを味わえない子供もいる。だから、今年はここドリーミングでハロウィンなるものを開催し、そんな子供たちをもてなしてはどうかと思うのだ」
それを聞いてゴールトの背筋がすっと伸びた。彼女の黒い肌が美しく輝く。
「だが菓子というのは難しい。美味しそうにすればするほど食べる前に目覚めてしまう決まりだ。子供たちにそのような悲しい思いをさせたくはない」
2292王座の間に集められたドリーミングの住民たちを前にモルフェウスは切り出した。
「聞くところによると、最近では世界中に広まっている祭だそうだ。子供たちが菓子をもらったり、仮装をしたりするらしい。そうだな、コリント人」
いきなり話を振られたコリント人は急いで顔を上げた。「ええ、まあ」
「だが中にはそのような楽しみを味わえない子供もいる。だから、今年はここドリーミングでハロウィンなるものを開催し、そんな子供たちをもてなしてはどうかと思うのだ」
それを聞いてゴールトの背筋がすっと伸びた。彼女の黒い肌が美しく輝く。
「だが菓子というのは難しい。美味しそうにすればするほど食べる前に目覚めてしまう決まりだ。子供たちにそのような悲しい思いをさせたくはない」
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DONE新刊『サマーロストチャイルド』の書き下ろし、『ロストサマーデイドリーミング』の続編南の島移住七虎がはじめてクラフトコーラを飲むおはなし
後編です
ナイトウォーク 後編 炭酸水を買いに行く悠仁について行った七海ははじめ、悠仁は少し歩いた先にあるコンビニに行くものだと思っていた。しかし目的地と思い込んでいたコンビニを悠仁が完全にスルーしたので、「どこへ行くんですか?」と今さらながら行く先を確認する。
「サンエーだけど?」
悠仁はコンビニを通り越して少し歩いた先のローカルスーパーを指差した。沖縄県内ではショッピングモールや飲食店をいくつも運営するかなり大きな会社で、食品館なら県内の至るところで見かけるほど店舗の多い有名なスーパーだ。
「炭酸水を買うだけなら、コンビニでいいんじゃないですか」
「だってスーパーのが安いじゃん」
たしかに悠仁のいうとおりだ。しかし七海は知っている。サンエーは、寒い。空調がおそろしいほど低く設定されているので、店内を少し歩くだけで身体が冷えてしょうがない。ただでさえ風が吹きすさぶ夜道を歩いているのに、まるで冷蔵庫のように冷たい店内を想像して、七海は身震いした。もしや悠仁が外出前にいっていた「寒いよ」にはこれも含まれていたのだろうか。それならそうといってほしかったが、七海は七海で行き先を聞かなかったので、どちらか一方が悪いという話でもない。七海はせめて悠仁の手から伝わる熱を逃がさないよう、繋いだ手を隙間なくくっつけた。サンエーに入店してからがほんとうの勝負だ。
3719「サンエーだけど?」
悠仁はコンビニを通り越して少し歩いた先のローカルスーパーを指差した。沖縄県内ではショッピングモールや飲食店をいくつも運営するかなり大きな会社で、食品館なら県内の至るところで見かけるほど店舗の多い有名なスーパーだ。
「炭酸水を買うだけなら、コンビニでいいんじゃないですか」
「だってスーパーのが安いじゃん」
たしかに悠仁のいうとおりだ。しかし七海は知っている。サンエーは、寒い。空調がおそろしいほど低く設定されているので、店内を少し歩くだけで身体が冷えてしょうがない。ただでさえ風が吹きすさぶ夜道を歩いているのに、まるで冷蔵庫のように冷たい店内を想像して、七海は身震いした。もしや悠仁が外出前にいっていた「寒いよ」にはこれも含まれていたのだろうか。それならそうといってほしかったが、七海は七海で行き先を聞かなかったので、どちらか一方が悪いという話でもない。七海はせめて悠仁の手から伝わる熱を逃がさないよう、繋いだ手を隙間なくくっつけた。サンエーに入店してからがほんとうの勝負だ。
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DONE『サマーロストチャイルド』『フロンティア』を経て、南の島へ移住した七虎の日常新刊『サマーロストチャイルド』に収録している書き下ろし作品『ロストサマーデイドリーミング』のつづきです
※『ロストサマーデイドリーミング』を読んでいないとわからない内容になっています
新刊購入してくださってありがとうございました!
感謝の気持ちを込めて
まよなか
ナイトウォーク 前編「クラフトコーラ? って、なに?」
おかえりの抱擁のために両腕を広げていた七海は、おあずけを喰らった犬のようにその場で停止した。ただいまのあとは抱擁、というのは二人で暮らしはじめてからずっと暗黙の了解であったし、悠仁が日中バイトに出ているあいだはひとりで家に籠っている七海にとって大切な儀式のひとつだ。
「ハグは?」
「あ、ごめん」
促されて腕を広げた悠仁を、七海はいつもより強い力で抱きしめる。「え? 力強くない?」戸惑っている悠仁の声はきかなかったことにする。私は悪くないので。胸の内だけで言い訳をして、ぎゅうぎゅうと悠仁を締めつけた後、七海は悠仁の若くつるんとした額にくちづけた。
外から帰ってきたばかりだというのに、悠仁の身体はポカポカとあたたかい。逆に家のなかに籠っていた七海の方が冷えているくらいで、「わっ、冷たっ」と悠仁が七海の両手を包む。
2485おかえりの抱擁のために両腕を広げていた七海は、おあずけを喰らった犬のようにその場で停止した。ただいまのあとは抱擁、というのは二人で暮らしはじめてからずっと暗黙の了解であったし、悠仁が日中バイトに出ているあいだはひとりで家に籠っている七海にとって大切な儀式のひとつだ。
「ハグは?」
「あ、ごめん」
促されて腕を広げた悠仁を、七海はいつもより強い力で抱きしめる。「え? 力強くない?」戸惑っている悠仁の声はきかなかったことにする。私は悪くないので。胸の内だけで言い訳をして、ぎゅうぎゅうと悠仁を締めつけた後、七海は悠仁の若くつるんとした額にくちづけた。
外から帰ってきたばかりだというのに、悠仁の身体はポカポカとあたたかい。逆に家のなかに籠っていた七海の方が冷えているくらいで、「わっ、冷たっ」と悠仁が七海の両手を包む。
kumika
DONEばにーとくんがどうしても欲しくて描いたら出るやってました。まぁ出ませんよね(T_T)!知ってた(T_T)(T_T)(T_T)!!!
ところで手袋とか、衣装の細かい所とかはよく分かんなかったので違うかもしれません(´・ ・`) 17