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    バレンタイン

    山椒魚

    DONEやっぱりバレンタインとホワイトデーはセットでしょ。両想いなんだし!ってことでシリーズものと化していますが、この話だけでも読めるようになっています。

    ※:※:※:※:※

    邦訳分冊版の連載を追いかけ中。(現在連載50巻目 第20話の段階)
    自力でに翻訳はできていないため、先の展開は知らない状態です。何か勘違いがあってもぬるく見逃してください。
    情人節の贈りもの 〜白色情人節に贈るもの〜 白色情人節。
     それは日本で言うところのホワイトデー。
     元々我が国には無かったイベントだが、何となく日本から持ち込まれた文化のため、やる奴はやるけどやらない奴はやらない程度のイベントだ。情人節ほどやらなきゃいけない感は無い。
     そもそも我が国では女性からプレゼントを貰うなど誕生日くらいのもので、もっぱら男から本命の女性に というのが一般的だ。その根底には、女性にお金を使わせないという暗黙のルールがあるので、白色を取り入れたとしても男が女性に贈り物をする回数が増えるだけ。まぁよほどラブラブならば贈り合ったりもするようだけどね。
     というわけで、前世での俺の情人節絡みの思い出と言えば、妹に贈られた菓子をお裾分けで貰ったとか、兄達が本命に最上の物を贈るために開催した試食会への参加だとか、つまり自分とは全く関係が無いエピソードばかりだった。こちらの世界にもそんな習慣は無かったため、これら呪われたイベント(ぼっちにとって情人節と5月の我愛你の日と七夕節は特に地獄!)とは一生無縁かと思っていた。いたのだ・・・が。
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    chiocioya18

    DONEタケ漣冬の収穫祭!でネップリ公開していたバレンタイン話です。たい焼きデート。
    芸能界は常に行事を先取りしている。テレビやラジオは放送日の何ヶ月も前に録ることもざらにあるから、季節の巡りがカレンダーよりも先走っているように感じてしまう。
    バレンタインデーの特番収録をこなしたのが先月のこと。ファンのみんなからのチョコは連日事務所に届いていて、だから今日が二月十四日当日だということも、きっとコイツは忘れているに違いない。レッスンからの帰り道、来るかと訊けばのこのこと家へついてくるのもただの気まぐれなんだろう。
    コイツにとってバレンタインデーは特別な日ではない。それはわかっているけれど、それでも。カバンの中に忍ばせたチョコレートを、渡すタイミングを見計らっている。
    ちゃんと綺麗な箱に入った、コイツのために用意したチョコだ。小さくて量は大して入ってないから、果たしてコイツが喜ぶのかは想像できない。買った直後もここ数日間も、やっぱり渡すのはやめておこうかと何度も何度も思ったが、買う時にどれだけ恥ずかしかったかを振り返ると悔しくて、諦めきれずに持ってきてしまった。そのくせまだ渡せずに持ち歩いているのが情けない。
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    huwasao

    PROGRESSバレンタインに上げる予定だった、ライヤン前提の皇帝+双璧他の途中。pixiv連載中のたまゆら〜でライヤンEndの先のイメージですが、皆生存してて反逆も起きてないIFの世界線話として、生暖かい目で見て貰えると助かります。この先ビッテンやミュラーが出て、最後にライヤンのR18のつもりです。書けたら頑張ります。本編がまだヤンが帝国に着いてすらいないので、こちらも頑張ります。
    たまゆら〜ライヤンEnd後のバレンタインIFこんな喜びを隠さない陛下、初めて見たな。

    実に珍しい光景に、皇帝首席副官のアルツール·フォン·シュトライト中将は、暫し逡巡する。手元の紙の束を、今渡すか渡さないかである。非常に迷ったが、渡さないことには話が始まらないので、当初の予定通り、執務机に座す皇帝の前に書類を差し出した。
    いつもなら直ぐに目を通し始めるラインハルトだが、条件反射で受け取りはしたものの、全く視線が動いていないことに、シュトライトはやれやれと内心溜息を吐く。 

    「ーーー陛下。私は暫し席を外した方が良うございますか?」
    「っ!?何だ突然?」

    いや、何だと言われても。
    さも意外と見上げてくる若き皇帝だが、手に取った書類はくしゃりと悲しい音をたててるし、明らかに動揺しているのが見て取れる。
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