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    フェイト

    chicappoino

    DOODLE【トーアグ】
    他小説のベースとなるお話です。
    忠義心と恋心に揺れるトー視点の話(CP未満)。
    理想道後日談な内容です。
    アグ&トーフェイトエピに関する微量のネタバレ有。
    モブ騎士やウェールズ城間取り捏造などの要素があります。
    (他にも想像で補完している部分が過分にあります)
    午前零時のスパイラル「え……な、何と仰いました?」
     思わず取り落としそうになった書類を抱え直しながら、トーは主であるアグロヴァルへと視線を向ける。午前の業務を終えて退出するところに掛けられた言葉は意外すぎるもので、動揺を隠すことができなかった。

    「二度は言わぬ……ふっ。まあ、よい。この階へ居を移せ、と言ったのだ」
    「あの、私などが住まわせていただいてよいのでしょうか……?」
     ウェールズ城四階。玉座の間や執務室、そして王の居室があるこの階は城内だけでなく国にとっても最も重要な場所である。ここに居住するとなれば、生活設備の整った居室内の一室を使う以外に手段はない。
     臣下として仕えるようになって既に一年が過ぎていたが、城内においての決まりやしきたりについて未だ疎い部分があった。しかし、血縁者でもなんでもない自分がそこに住むのは分不相応であるとしか思えずトーは困惑する。
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