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    マツリ

    sangurai3

    DONEぽぷまつり連動企画投稿作品。2月のお題「おそろい」をテーマにしたポプマです。
    本編後かな?答えは出てるのにこじらせすぎて片思いみたいになっちゃってるマァム視点。
    ほつれた気持ちもきっともうすぐまとまります。
    ほつれる心は恋に揺れ 別に大した理由はない。ずっと使っていた髪紐が傷んできたというだけのことだ。たまたま立ち寄った道具屋には装身具の取り扱いがあった。ちょうど良い機会だと予備も含めて数本の髪紐を購入した。今日身に着けているのはその中の一つ。敢えて選んだ訳でもなく、適当に手にしたのがこの色だったというだけなのだ。
    「お客様の髪色ならこちらのお色なども映えると思いますよ」
     紺や濃い紫の髪紐を指差して店主は優しく笑った。マァムも店主が勧めるものの方が自分の髪色には合っている気がした。この手の中にある色ならば、己の薄桃色の髪よりもっと落ち着いた、そう例えば豊かな黒髪などの方が、よっぽど――
    「これが、いいんです。この色が」
     紺や紫が嫌だったのではない。手にしていたものを棚に戻したくなかったのだ。「左様ですか」と店主は頷き、「そちらもきっとよくお似合いになりますよ」と微笑んだ。後になって、強情を張らず勧められた色も買えば良かったのかもと思い至る。品物を包んでもらっている間、マァムの頬は何故かどんどん熱くなっていった。
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    sangurai3

    DONEぽぷまつり連動企画投稿作品。1月のお題「花」をテーマにしたポプマです。本編後想定。
    花、といえば華。ということでこんな感じになりました。…これはポプマなのか?新年早々暗めですいません。
    拙作「華はひときわ輝いて」 https://poipiku.com/2401134/4644282.html
    の内容と一部リンクしています。(読まなくても意味が分かるようにはしております)
    花の生命をその手に握る「自分でホイミかけた方が早いんじゃないの?」
    「人にやってもらったほうが痛みが早く治まる気がするんだって」
     全身擦り傷だらけのポップに、マァムは丁寧に回復魔法をかけていく。最近には珍しくルーラの着地に失敗したポップは、少し照れくさそうに鼻の下を擦った。
    「何となく分かる気もするわ。私も母さんにホイミかけてもらうの好きだった」
     ホイミの契約に成功してからも、擦り傷切り傷を作って帰宅したマァムを母は優しく癒やしてくれたものだ。外傷をおおよそ治し、マァムはポップの表情を窺う。
    「……隠してる傷は無いわね? 心臓が痛んだとか激しい咳が出たとか無い?」
    「無い無い! 着地失敗したのは単なるドジだから!」
     ぶんぶんと首を横に振るポップに「ならいいけど」と小さく返し、マァムは塞ぎきれていない傷が無いか改めて確認に入った。ポップの身体を優しい光が包む。見慣れた光であるはずのそれを、ポップは興味深そうに見つめていた。
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