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    ライフル

    みしま

    DONEiさん(@220_i_284)よりエアスケブ「クーパーからしょっちゅう〝かわいいやつ〟と言われるので自分のことを〝かわいい〟と思っているBT」の話。
    ※いつもどおり独自設定解釈過多。ライフルマンたちの名前はビーコンステージに登場するキャラから拝借。タイトルは海兵隊の『ライフルマンの誓い』より。
    This is my rifle. マテオ・バウティスタ二等ライフルマンは、タイタンが嫌いだ。
     もちろん、その能力や有用性にケチをつける気はないし、頼れる仲間だという認識は揺るがない。ただ、個人的な理由で嫌っているのだ。
     バウティスタの家族はほとんどが軍関係者だ。かつてはいち開拓民であったが、タイタン戦争勃発を期に戦場に立ち、続くフロンティア戦争でもIMCと戦い続けている。尊敬する祖父はタイタンのパイロットとして戦死し、母は厨房で、そのパートナーは医療部門でミリシアへ貢献し続けている。年若い弟もまた、訓練所でしごきを受けている最中だ。それも、パイロットを目指して。
     タイタンはパイロットを得てこそ、戦場でその真価を発揮する。味方であれば士気を上げ、敵となれば恐怖の対象と化す。戦局を変える、デウスエクスマキナにも匹敵する力の象徴。
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    きたまお

    TRAININGビームライフル少年の挫折と父との会話地元では誰にも負けたことがなかったし、北海道・東北ブロック大会にでても自分より強いものはいなかった。「今年の東北は男鹿アキタがいる」大人たちが自分の名を誇らしげに口にするのを聞いた。「しばらく東北の天下が続くだろう」「小学校三年生で全国優勝すれば、噂になって東北のビームライフル人口が増えるのではないか」
     文字通り負けなしで全国大会へ駒を進めた。そこで初めてライバルとなる存在に出会うことになった。神奈川県の男子だ。彼もビームライフル競技を始めて半年で、神童と言われていた。
    「同い年なんだ、よろしくね」
     彼は同年齢では背が高いほうだった。アキタの目線の上から手を伸ばしてきた。アキタは軽くうなずくだけにとどめた。試合前に戦う相手と手を組むつもりはなかった。
     アキタと彼は当然のようにファイナルへ進出した。ふたり以外は小学校五年生がひとり、残りは六年生で占められていた。最初の十二発で五年生が脱落した。五十秒で一発を二回繰り返すごとに、六年生が脱落していく。最後に残ったのはアキタと彼のふたりの三年生だった。
     ビームライフルは呼吸ですべてが決まる。身体の動きを止めるための重くて固いライフルコ 3181