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    ンヌ

    Musicaux_

    MOURNINGなんか数年前に少し書いてた数年後の記憶喪失ifです。もはや彗は面影ありません。
    記憶喪失うんぬんより彗が吸血鬼嫌いじゃなく蓮月くんと純愛してたらこんな感じなんだろうなというただの妄想小説に近い サスペンスモノを書こうとしたら純愛になっていたし完結してません(最悪のネタバレ)純愛すぎて体がムズムズするかもしれません

    しかし絶対大丈夫にします 安心してください
    哀しいほどに綺麗で、はしたないくらいに清廉潔白で、溶けるほどに甘い「……?」
    彗は川の近くの草むらでまばたきを繰り返していた。川の流れる音と青々とした草のざわめく音以外何も聞こえない。

    「ここは……」

    額に手を当てる。
    考える気力すらなく、所々汚れたシャツに登る蟻を見つめていた。

    彗は草むらの中で目を覚ました。
    風と流れてゆく川と共に身を任せていた。さっきまで何をしていたんだっけ…自分の名前や一般常識以外何もかも忘れてしまっていた。

    それもそのはずだ。医者は「記憶喪失」と告げた。名前や一般常識を除いて、すべてが霧のように失われたのだ、と。


    「センパイ」
    「…?」

    またぼんやりとしていた。
    焦点の合わない目で初夏の庭を見ていた。
    先程雨が降ったようで、庭の緑や開花寸前の花は濡れている。
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