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    事故

    まろ眉

    DONEニェンと事故ちゅーする話
    読書の秋だからというわけではないけれど、なんとなく手を出した少女漫画が面白くて、ついついこんな時間まで読みふけってしまった。気が付けば時計の針が深夜を指している。いつもならとっくにベットに入っている時間だ。リビングを後にした私は、寝室までの道すがら、何度もあくびを噛み殺していた。滲む涙を服の袖に吸わせながら、半ば眠った状態の頭で階段を昇る。最後の段に足をかけたとき、急に視界に飛び込んできた黒い人影に驚いて、大きく後ろへと体が傾いた。着地点を失った足が空をかき、体が投げ出される。一瞬、全てのものがスローモーションになって、階段の先で焦った表情のニェンがこちらに手を伸ばしているのが見えた。咄嗟に出した腕が掴まれ、熱くて弾力のある体に強く抱きしめられる。何度か衝撃が走ったあと、うつぶせになる形でやっと止まった。最後に顔を強く打ち付けたようで、唇に裂けるような痛みが走る。じんじんと熱を持つ感覚に悶えながら目を開けると、鼻先が触れあいそうなほどの距離でニェンと目が合い、呼吸が止まる。慌ててのけ反った私の腰に腕が回り、ぐっと引き寄せられる。ニェンは血で赤く濡れた唇をにやりと歪ませ、私の唇を親指でじっくりなぞった。「傷物にした責任、もちろんとってくれるんだよなあ?」……これ、さっき少女漫画で読んだやつだな?
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    eyeaifukamaki

    DONE何番煎じかの記憶喪失ネタ。同棲中に沢北が事故にあって深津さんの記憶を無くして、深津さん出ていきます。沢北を狙うモブ女がでてきて、でも沢北は相手をしなくて、なんじゃかんじゃがあってのハッピーエンド。沢北も深津さんもお互い大好きなので、お互いを思って行動します。沢北は最後まで記憶なしです。そしてもう一度恋をするのです。フォルダはR-18に繋がるので、そのうちR-18を載せます。
    もう一度、恋をするside 深津

    まだ少しだけ陽の光が周りを照らしていた場所は、既に照明の光へと姿を変えている。予定の時刻は遥か昔に過ぎ去っていて、スマホの画面とにらみ合うのは既に別の目的へと変わっていた。電話をかけても留守電にすらならない。思い当たる場所にかけてみたが、いい返事は返ってこなかった。コツコツと動く針が、外と同じ光の色を示している。

    『分かってます?時計をプレゼントするって事は、時間を束縛するって事っすよ!俺はそういう意味で渡すんです。だから、受け取るなら…そんな想い全部、ちゃんと貰ってくれないと困るんです』

    受け取って欲しい、でも軽くみられたくない。そんな想いが綯い交ぜになって、怒りたいのか、泣きたいのか、照れてるのか、その全部を混ぜたような、なんとも言えない表情で、おずおずと差し出された手の平の箱。その中に入っていた時計は、あれからもう三年の月日を刻んで、今の俺の腕に収まっている。その針が約束の時間より更に一回りして、先の見えない時間を刻んでいく。
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