刀さに
ktuongrms
DONE8月某日数年ぶりに本丸へ帰還しました江戸城宝物庫を開け進めるには絶妙に時間が足りずうちに京極正宗はおりません
石田の兄上鍛刀祭はうちの資材を派手に散らしたので一足先に終了(勝手に)
56億7千年後にでも来るつもりかな 兄上
そんな憤りから思わずカッとなって書き殴りました
全ての不敬と解釈違いに全力で土下座しながら奉納します
我が身こそその唯一で在れと本丸から眺める風景はすでに秋桜に揺れているというのに身体に纏わりつく空気はいつまでも独特のこもった湿り気を帯びてあつい。
「主、惜しかった。」
暑さと過ぎた集中でもう何度目なのか記録に記すのも怪しくなってきた頃、近侍の声が鍛冶場へ静かに広がった。
額に流れる汗を拭ってゆく手のひらには労りが込められ、片膝をついて覗き込んでくる眼がこれ以上の鍛刀は否と告げている。
肺に満ちていた緊張を解き放つように、深い息をひとつ吐いた。
握りしめていた札がゆっくりと己の手を離れていくのを見送る。
札が近侍の胸に納められるのを見届け、その両の手を借りた。
重なった手のひらがどちらからともなく強く握られる。
必ず顕現させると意気込んだ手前、情けなさと申し訳なさが相まり遣る瀬なさに鼻の奥がつんとした。
928「主、惜しかった。」
暑さと過ぎた集中でもう何度目なのか記録に記すのも怪しくなってきた頃、近侍の声が鍛冶場へ静かに広がった。
額に流れる汗を拭ってゆく手のひらには労りが込められ、片膝をついて覗き込んでくる眼がこれ以上の鍛刀は否と告げている。
肺に満ちていた緊張を解き放つように、深い息をひとつ吐いた。
握りしめていた札がゆっくりと己の手を離れていくのを見送る。
札が近侍の胸に納められるのを見届け、その両の手を借りた。
重なった手のひらがどちらからともなく強く握られる。
必ず顕現させると意気込んだ手前、情けなさと申し訳なさが相まり遣る瀬なさに鼻の奥がつんとした。
tom_y_2
DONE女審神者オンラインイベントー紫陽花ーの展示作品です。とんさにです。花雷は二度咲く 花火は初秋の季語だそうだ。秋の初め、つまりは夏の終わり。たしかに日が短くなり始めた頃の夜空に火薬の光は良く似合うかもしれない。が、物事には必ず例外がある。ある本丸の審神者にとって花火大会は、夏を知らせるものであった。
「お、今年もこの時期か」
政府のお知らせに一枚のちらしが交じっていた。まだ夏とは言い切れないこの時期に審神者が拠点とする地域では花火大会をする。残念ながら――というか、なんというか、その花火大会は決して有名ではない。有名ではないが、そこそこの数が打ちあがるため地域にとっては一大イベントなのであった。
「防寒具は必須……まだ寒いものね」
本丸からその花火を見ることはできない。地図を見ると近くの川で打ちあがっているらしいから、きっと政府が空間を区分しているのね、と審神者は納得するようにしていた。審神者は歩きながらそのちらしを眺めた。A席、座敷席、観覧席……地元の小さな花火大会と侮っていた。思ったよりもいろんなチケットがある。審神者はチケットを買って花火を見るという文化は知っているけれど、したことはない。そもそも、花火大会に行ったのも、ずいぶん昔の話――
5973「お、今年もこの時期か」
政府のお知らせに一枚のちらしが交じっていた。まだ夏とは言い切れないこの時期に審神者が拠点とする地域では花火大会をする。残念ながら――というか、なんというか、その花火大会は決して有名ではない。有名ではないが、そこそこの数が打ちあがるため地域にとっては一大イベントなのであった。
「防寒具は必須……まだ寒いものね」
本丸からその花火を見ることはできない。地図を見ると近くの川で打ちあがっているらしいから、きっと政府が空間を区分しているのね、と審神者は納得するようにしていた。審神者は歩きながらそのちらしを眺めた。A席、座敷席、観覧席……地元の小さな花火大会と侮っていた。思ったよりもいろんなチケットがある。審神者はチケットを買って花火を見るという文化は知っているけれど、したことはない。そもそも、花火大会に行ったのも、ずいぶん昔の話――
karuta_x
INFO本日7/15 22:00~翌7/16 21:50開催刀さに刀喪服webオンリーイベント「色を喪う刀たち」
『う3』にて展示予定【炎国-ほむらのくに- 前編】サンプルです。
15日前編①~13pまで、16日前編②~26pの全26p公開予定です。
よろしくお願いいたします。
#色喪刀 5
Kisaragi_0121_
DOODLE #私の刀さにが好みって人に見てもらえたらハッピーむつさにメインです
コミュニティにあげてた落書きがだいぶ溜まったので🙌
※審神者顔有り本名有り
※他本丸の審神者さんお借りしてます
※一部if子持ちネタ有り 19
peperocka
MOURNING松井視点、江がわちゃわちゃしてるだけ、さにわは出ません。夢ではないですが刀さにを書く人間が書いています。
気遣いに見せない気遣いができるって、いいよね。
短冊を書けなかった松井江――やっぱり、駄目だ。
赤い短冊に走らせていた筆先が、止まる。そこに書きかけた願いは、己の背負う業で、他の誰ぞにも、天にすら、代わってもらえるものじゃない。
吐き出した息は鋭く、それに気づいた豊前が僅かに眉を顰めたのに、はっとして筆を置きぐしゃりと細長い紙を握り潰す。緑青に彩った指先が握り込んだ赤は、けれど青白い皮膚を染めることはなく、大小の皺を刻んで小さな塊となるだけ。武器である僕には、そんな紙も、命も、等しく儚く、脆く、壊すのはこんなにも容易い。
「どうした、松井。字ぃ間違えたか?」
「……ああ……うん。そんなところ、かな」
曖昧に笑って屑籠へ放った塊は、ぽん、と軽い音を立てて底へ吸い込まれていった。うまく笑えているだろうか、そう思っていることすら、正面で僕を見据える赤の瞳にはお見通しなのかもしれない。
2210赤い短冊に走らせていた筆先が、止まる。そこに書きかけた願いは、己の背負う業で、他の誰ぞにも、天にすら、代わってもらえるものじゃない。
吐き出した息は鋭く、それに気づいた豊前が僅かに眉を顰めたのに、はっとして筆を置きぐしゃりと細長い紙を握り潰す。緑青に彩った指先が握り込んだ赤は、けれど青白い皮膚を染めることはなく、大小の皺を刻んで小さな塊となるだけ。武器である僕には、そんな紙も、命も、等しく儚く、脆く、壊すのはこんなにも容易い。
「どうした、松井。字ぃ間違えたか?」
「……ああ……うん。そんなところ、かな」
曖昧に笑って屑籠へ放った塊は、ぽん、と軽い音を立てて底へ吸い込まれていった。うまく笑えているだろうか、そう思っていることすら、正面で僕を見据える赤の瞳にはお見通しなのかもしれない。
asunasun3287
DOODLE自本丸のちょもさに落書きプチまとめ(といってもほとんど差分)
・「しー。小鳥が眠ったばかりなんだ、静かに頼むぞ?」
・仕事中に偶然2人きりになったちょもさに、
番吸い(ちゅー)したい🦅と全力で回避したい🐤 4