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    POI11651338

    PROGRESS2025年7月の半稀オンリーにて予定しております新刊小説の一部を公開いたします。
    以下注意事項に問題がなければ、ぜひご高覧ください。

    【注意事項】
    ・最終軸ですが、半間の家庭環境など大きく捏造を含みます
    ・小児に対する性的虐待表現を含みます
    ・原作程度の暴力表現を含みます
    ・今回の先行公開分には入りませんが、最終的に頒布するものには死亡表現が入ります
    『少し話をしよう』ガキの頃の話をしよう。
    オレが“東卍”に入るより、ずっと前のことだ。



    物心ついた時から、オレは周りの子供より一回りデカかった。足も速かったし、反射神経もやたらと良かった。身体だけは恵まれてたが、環境には恵まれない幼少期だった。
    母親はヒステリックで気分屋で、突然泣き出したかと思えば、息子のオレに色目を使ってくるような女だった。機嫌が悪いときは「アンタさえ産まなければ」と、まだ中が残っているワンカップの瓶を投げつけてきた。
    機嫌がいいときは 「修ちゃん、ママ綺麗?」なんて、酩酊しながら胸元をはだけさせて笑っていた。どっちも母親の顔じゃなかった。
    父親……と言っていいのかもわからない男は確か議員かなんだかで、どこかのお堅い家に収まっていたらしい。オレが生まれる前に母親とは別れていた。
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