夏目
みなとサァン
SPOILER人間失覚殺人癖げんみ×CoC「文字を泳ぐ鯨」敬称略
KPC/夏目空(つぶあん)
PC/簑城燕(みなと)
エンド1にて終了。
にんじん1周年、心から簑城燕で行けてよかったと感じた…!!!!! 2
にしはら
DONE【耀玲+荒木田】『寝た子であれば起こさなかった』https://poipiku.com/4976035/8981112.html
↑の続編。何故か続いたとばっちり話。
耀玲のとばっちりを食らう夏目くんの話。(not春玲)
【耀玲+夏目】『鳴かざる雉でも撃たれそう』*
【耀さんに特定の女が出来たっぽくてさ~。掴んだ情報送ります♪】
【夏目くんも何か知ってたら、共有ヨロシク!】
――いや、俺が知るわけないでしょ。夏目は携帯電話を片手に、気だるげなため息を落とした。半目で捉える傍から、菅野とのトーク画面にどうでもいい情報が次々と羅列されていく。
それでも本日のタスクを終えた定時間際の手持ち無沙汰には、丁度良い小ネタだった。元より、菅野の突拍子もないメッセージには慣れている。
むしろこれは、誰かに言いふらしたくてたまらないというところだろう。確かにあの大魔王が特定の彼女を作るというのは、空前前後のゴシップかもしれない。人間離れした美貌だけでも寄ってくる蝶は数知れずだろうし、隙のない仕事ぶりは当然ながら、何事も器用にやってのける男だと服部班経由だったりで聞かされているし、夏目自身も直接目の当たりにしている。
4113【耀さんに特定の女が出来たっぽくてさ~。掴んだ情報送ります♪】
【夏目くんも何か知ってたら、共有ヨロシク!】
――いや、俺が知るわけないでしょ。夏目は携帯電話を片手に、気だるげなため息を落とした。半目で捉える傍から、菅野とのトーク画面にどうでもいい情報が次々と羅列されていく。
それでも本日のタスクを終えた定時間際の手持ち無沙汰には、丁度良い小ネタだった。元より、菅野の突拍子もないメッセージには慣れている。
むしろこれは、誰かに言いふらしたくてたまらないというところだろう。確かにあの大魔王が特定の彼女を作るというのは、空前前後のゴシップかもしれない。人間離れした美貌だけでも寄ってくる蝶は数知れずだろうし、隙のない仕事ぶりは当然ながら、何事も器用にやってのける男だと服部班経由だったりで聞かされているし、夏目自身も直接目の当たりにしている。
uni_no_ko
DONE名夏 途中ちゅーしないと具合悪くなる話「さっき、みてしまったんだが」
名取さんは視線を逸らしたまま、言った。
昔を思い出すような話し方。これは呆れている人の話し方だ、そう思うと身体が強張る。まただれかを不快な気持ちにさせてしまったのだろうと、わかったからだ。
名取さんは顔を伏せていた。
いつもの胡散臭い笑顔はないしこちらも見てない。これは呆れている、または怒っているのだとすぐわかった。
「怒ってます、よね」
「怒ってない。言葉にするとしたら、苛々しているよ」
苛々しているのは、怒っているわけではないのだろうか。違いがわからない。
学校の帰り道に偶々出会った名取さんは、どうやらその時から苛々していたらしい。声をかけられたときから既にこのように機嫌が悪そうな態度だった。
2482名取さんは視線を逸らしたまま、言った。
昔を思い出すような話し方。これは呆れている人の話し方だ、そう思うと身体が強張る。まただれかを不快な気持ちにさせてしまったのだろうと、わかったからだ。
名取さんは顔を伏せていた。
いつもの胡散臭い笑顔はないしこちらも見てない。これは呆れている、または怒っているのだとすぐわかった。
「怒ってます、よね」
「怒ってない。言葉にするとしたら、苛々しているよ」
苛々しているのは、怒っているわけではないのだろうか。違いがわからない。
学校の帰り道に偶々出会った名取さんは、どうやらその時から苛々していたらしい。声をかけられたときから既にこのように機嫌が悪そうな態度だった。
pinky_kyandoru
MEMOつむ夏。つむぎがいつになく仕事に追われていて
中々夏目との時間をつくれなくて事務所に缶詰。
寂しくて会いに来た夏目が。。。
想い。「センパイ?いるノ?」
個人撮影の仕事が終わったボクは
ここのところ事務所に缶詰になってるもじゃもじゃ星人の生息確認の為に事務所に顔を出す事にした。
〜遡る事数時間前〜
ブーーーーーっ。ブーーーーーーーっ。
スマホが鳴る。画面を見ると
センパイからだ。
「もしもシ?どうしたノ?センパイ」
「夏目くん...すみません...今日も新しい企画の打ち合わせが入ってしまって会う事が難しくなってしまいました...」
「またァ?ねェ、他の人に仕事振り分けたりとかしないノ?昔みたいにそんなに人手もそこまで足りないって訳じゃないでしョ?」
「はい...すみません。どうしても自分で全て目を通しておかないとなんだか落ち着かなくて」
「はァ....ほんとセンパイって.....
1811個人撮影の仕事が終わったボクは
ここのところ事務所に缶詰になってるもじゃもじゃ星人の生息確認の為に事務所に顔を出す事にした。
〜遡る事数時間前〜
ブーーーーーっ。ブーーーーーーーっ。
スマホが鳴る。画面を見ると
センパイからだ。
「もしもシ?どうしたノ?センパイ」
「夏目くん...すみません...今日も新しい企画の打ち合わせが入ってしまって会う事が難しくなってしまいました...」
「またァ?ねェ、他の人に仕事振り分けたりとかしないノ?昔みたいにそんなに人手もそこまで足りないって訳じゃないでしョ?」
「はい...すみません。どうしても自分で全て目を通しておかないとなんだか落ち着かなくて」
「はァ....ほんとセンパイって.....
uni_no_ko
MEMO斑夏←田 の図★ちゅーしないと具合悪くなる話⑤「先生、具合わるい」
「ん」
なめらかに、夏目の口に触れる。ぬる、と夏目の口から何かが離れていくところだけやけに鮮明に見え他はピンとがずれたようにぼけて見えた。
何を見せられているのか、一瞬わからなかった。
あまりにも当然のようにそれが行われて、終わる。
はあ、と苦しそうに息を吐いた夏目の顔色はさっきよりだんだんと良くなっていき安心したところだというのに、もう何回か見たことがあるはずなのに見てはいけないものを見た時のように胸の辺りが重い。今度は俺の具合が悪い気がする。
悪いことをしたわけじゃないのに、とてつもなく悪いことをしたような。取り返しがつかないことをした時のように。息を吐くのも躊躇われる。これは、なんという感情なのだろう。
2855「ん」
なめらかに、夏目の口に触れる。ぬる、と夏目の口から何かが離れていくところだけやけに鮮明に見え他はピンとがずれたようにぼけて見えた。
何を見せられているのか、一瞬わからなかった。
あまりにも当然のようにそれが行われて、終わる。
はあ、と苦しそうに息を吐いた夏目の顔色はさっきよりだんだんと良くなっていき安心したところだというのに、もう何回か見たことがあるはずなのに見てはいけないものを見た時のように胸の辺りが重い。今度は俺の具合が悪い気がする。
悪いことをしたわけじゃないのに、とてつもなく悪いことをしたような。取り返しがつかないことをした時のように。息を吐くのも躊躇われる。これは、なんという感情なのだろう。
uni_no_ko
MEMO夏目が寝てる時だけ後ろから抱きしめて寝る先生★仮 気が付くと何やら硬いものの上で寝ていた。
疲れが溜まっていたのか、敷いてある布団にあと一歩届かないところで寝ていたようだった。
寝がえりを打とうとすると、硬いものにぶつかる。硬すぎず柔らかすぎず。そして温かい。
首を捻って見えたのは、おそらく髪の毛だった。
「うわぁ」
寝起きで大きな声が出ず、なんとも間抜けな声が抜け出ていった。
後ろが塞がれているなら前に逃げようとしたが、温かい、ああこれは腕だ!腕に捕まれていて抜け出せなかった。
どうやら後ろから抱き着くようにして捕まえられている。
こんな格好でしっかりと寝ていた自分がこわい。
「なんでこうなったんだ」
「……うるさい」
独り言のつもりだったが、返事が返ってくる。
2486疲れが溜まっていたのか、敷いてある布団にあと一歩届かないところで寝ていたようだった。
寝がえりを打とうとすると、硬いものにぶつかる。硬すぎず柔らかすぎず。そして温かい。
首を捻って見えたのは、おそらく髪の毛だった。
「うわぁ」
寝起きで大きな声が出ず、なんとも間抜けな声が抜け出ていった。
後ろが塞がれているなら前に逃げようとしたが、温かい、ああこれは腕だ!腕に捕まれていて抜け出せなかった。
どうやら後ろから抱き着くようにして捕まえられている。
こんな格好でしっかりと寝ていた自分がこわい。
「なんでこうなったんだ」
「……うるさい」
独り言のつもりだったが、返事が返ってくる。
uni_no_ko
MOURNING没外で昼寝させたいがうまく昼寝してくれない斑夏め
疲れていた。
ここ数日、やたら妖に取り巻かれたり学校の行事が立て続けにあったりと、ゆっくりなにもしない時間があまりに少なかった。
考えを整理する時間もない。夜も妖に起こされるので身体を休める時間もない。
布団に入るとすぐに朝が来てしまう。意識がなくなっているらしい。それくらいには疲れているようだった。
夏が近づいて日が延びた夕方、まだ陽は高く白く、空は青い。
久しぶりに学校から早く帰って来れて、まだ家に帰らなくても迷惑をかけるような時間でもない。
こんな空の下で転がって昼寝をしたらとても気持ちいいだろうなと思った。
―――通学路から少し外れてしまうが、人気のない野っ原がある。
たまにはゆっくりしてもいいよな、と気が付いたらそこに向かっていた。
725ここ数日、やたら妖に取り巻かれたり学校の行事が立て続けにあったりと、ゆっくりなにもしない時間があまりに少なかった。
考えを整理する時間もない。夜も妖に起こされるので身体を休める時間もない。
布団に入るとすぐに朝が来てしまう。意識がなくなっているらしい。それくらいには疲れているようだった。
夏が近づいて日が延びた夕方、まだ陽は高く白く、空は青い。
久しぶりに学校から早く帰って来れて、まだ家に帰らなくても迷惑をかけるような時間でもない。
こんな空の下で転がって昼寝をしたらとても気持ちいいだろうなと思った。
―――通学路から少し外れてしまうが、人気のない野っ原がある。
たまにはゆっくりしてもいいよな、と気が付いたらそこに向かっていた。
uni_no_ko
MEMO途中 田夏★ちゅーしないと具合悪くなる話④「夏目くん、いますか」
力の加減が出来ず思い切り保健室の扉を開けてしまい、廊下にその音が響き渡る。
自分の大きな声が部屋に拡がった。
正面の窓際、大きな窓にはカーテンが引かれており柔らかい光で部屋が照らされている。
―――人影はない。
保健室の先生も、夏目の姿も見えない。
ここにいると聞いていたので急いで来たのにと思いながらとりあえず保健室に踏み入った。
「……夏目?」
扉を閉めると、外の音が遮断されてしんとする。その中で、くすくすと笑う声が聞こえた。
「田沼、ごめん、いるよ」
笑いを堪えているような話し方。
夏目のほかに人の気配はしない。先生もどうやら不在のようで俺にはここに二人きりだと思えるのだが、本当のところはわからない。
2645力の加減が出来ず思い切り保健室の扉を開けてしまい、廊下にその音が響き渡る。
自分の大きな声が部屋に拡がった。
正面の窓際、大きな窓にはカーテンが引かれており柔らかい光で部屋が照らされている。
―――人影はない。
保健室の先生も、夏目の姿も見えない。
ここにいると聞いていたので急いで来たのにと思いながらとりあえず保健室に踏み入った。
「……夏目?」
扉を閉めると、外の音が遮断されてしんとする。その中で、くすくすと笑う声が聞こえた。
「田沼、ごめん、いるよ」
笑いを堪えているような話し方。
夏目のほかに人の気配はしない。先生もどうやら不在のようで俺にはここに二人きりだと思えるのだが、本当のところはわからない。
uni_no_ko
MOURNING没どこにむかっていくのこれ
鼻血出した夏目 夏目が倒れたと聞いて、保健室へ向かった。
体育の授業中にド派手に転んでそのまま起き上がって来なかったらしく、心配というよりは面白がって噂するクラスメイトたちのおかげでこの話がすぐ耳に入った。
妖のせいなのか。それとも、最近悩まされているあの症状のせいなのか。
倒れた理由に心当たりがいくつかあり考え事をしていたせいか保健室にはすぐ着いた。
扉を開けると、保健室の先生がびっくりした顔で振り返りその視線とぶつかる。
「友達が倒れたって、聞いて」
今更だが、俺が来てどうにかなることだっただろうか。
予鈴がなり、廊下にはほとんど生徒がいなくなっていた。授業も始まるというのに、おれはそれらを無視してここに居る。
666体育の授業中にド派手に転んでそのまま起き上がって来なかったらしく、心配というよりは面白がって噂するクラスメイトたちのおかげでこの話がすぐ耳に入った。
妖のせいなのか。それとも、最近悩まされているあの症状のせいなのか。
倒れた理由に心当たりがいくつかあり考え事をしていたせいか保健室にはすぐ着いた。
扉を開けると、保健室の先生がびっくりした顔で振り返りその視線とぶつかる。
「友達が倒れたって、聞いて」
今更だが、俺が来てどうにかなることだっただろうか。
予鈴がなり、廊下にはほとんど生徒がいなくなっていた。授業も始まるというのに、おれはそれらを無視してここに居る。
yurio_wotaku
DONE【Stmy】菅野・夏目・泉(菅野くん目線)stmy深夜の真剣お絵描き文字書き六十分一本勝負 さんのお題
📝お題 「熱帯夜」
📷時間 2時間
👩❤️👨CP なし 菅野夏樹、夏目春、泉玲
泉玲
【緊急連絡】
暑い毎日いかがお過ごしでしょうか。一大事発生につきお知らせいたします。
我らがマトリの泉玲さん、最近非常に夏バテ気味です。
あまりの暑さに夜も眠れず、食欲も減退。お仕事に支障をきたす前にこの事態なんとかしなくてはなりません。
hal
玲ちゃん、昼にとんかつ定食大盛食べてたよ
夏樹
食欲減退…
泉玲
ハルくん。ばらさないで
夏樹
うける笑
泉玲
つきましては、この連日の猛暑を利用した贅沢の限りを尽くすことで夏バテ撃退をしたいと考えております。本日21時、お時間がある方がいらっしゃいましたらご一緒にいかがでしょうか
泉玲
※割り勘です
===
「仰々しく言うから何事かと思ったらこういうことねー」
メッセージの内容からして、どうせ大したことない話なのは予測していたけれど。
2434【緊急連絡】
暑い毎日いかがお過ごしでしょうか。一大事発生につきお知らせいたします。
我らがマトリの泉玲さん、最近非常に夏バテ気味です。
あまりの暑さに夜も眠れず、食欲も減退。お仕事に支障をきたす前にこの事態なんとかしなくてはなりません。
hal
玲ちゃん、昼にとんかつ定食大盛食べてたよ
夏樹
食欲減退…
泉玲
ハルくん。ばらさないで
夏樹
うける笑
泉玲
つきましては、この連日の猛暑を利用した贅沢の限りを尽くすことで夏バテ撃退をしたいと考えております。本日21時、お時間がある方がいらっしゃいましたらご一緒にいかがでしょうか
泉玲
※割り勘です
===
「仰々しく言うから何事かと思ったらこういうことねー」
メッセージの内容からして、どうせ大したことない話なのは予測していたけれど。
uni_no_ko
MEMO半径2m程度の人の心の声が聞こえるようになった夏目途中
★一時的サトラレ 朝から、何かおかしいような気はしていていた。
塔子さんが、朝ごはんの時に「今日の夕食はエビフライにしようかしら」と言っていたので、「今日の晩御飯、楽しみです」と返事をしたところ、はっとした顔をしていた。
何か変なことを言ったかなと思いはしたが、食事の話しかしていないし妖に関するようなことで口を滑らせたわけでもなかったのでさほど気にしなかった。
今思えば、一回目の違和感だった。
学校に行く途中、今日は暇だからついて行くと鞄に滑り込んでいた先生が「食事が楽しみだなんて珍しいな」と言ってきたが、おかしい、エビフライなら俺よりも先生の方がもっと喜ぶはずなのに。
「今日はおれのエビフライとるなよ」
「ほう、今日はエビフライなのか」
2634塔子さんが、朝ごはんの時に「今日の夕食はエビフライにしようかしら」と言っていたので、「今日の晩御飯、楽しみです」と返事をしたところ、はっとした顔をしていた。
何か変なことを言ったかなと思いはしたが、食事の話しかしていないし妖に関するようなことで口を滑らせたわけでもなかったのでさほど気にしなかった。
今思えば、一回目の違和感だった。
学校に行く途中、今日は暇だからついて行くと鞄に滑り込んでいた先生が「食事が楽しみだなんて珍しいな」と言ってきたが、おかしい、エビフライなら俺よりも先生の方がもっと喜ぶはずなのに。
「今日はおれのエビフライとるなよ」
「ほう、今日はエビフライなのか」
uni_no_ko
MEMO途中★ちゅーしないと具合悪くなる話 週末。
学校がないので目覚まし時計で起きる必要がない。
いつもより夜更かしをして、いつもより朝少しゆっくり起きようと考えていた週末だった。のに。
「先生、ちょっと」
吐き気。
気道に何か詰まったような、息苦しさで咳き込み目が覚めた。
咳が治まると口の中に酸っぱい唾液と、泡のようなものがせりあがってきて口をぎゅっと閉じる。ここで出したら大変なことになる。ゆっくり飲み込んで。
戻すならトイレに行こうかとも思ったが、脱力してしまっていて起き上がれそうにない。
「いるか」
「んにゃ」
「具合悪い」
返事はなかった。
何時かはわからないが、まだ部屋は暗い。加えて体調不良もあるせいか、部屋を見渡しても視界がはっきりせず先生がどこにいるのか見えなかった。
2192学校がないので目覚まし時計で起きる必要がない。
いつもより夜更かしをして、いつもより朝少しゆっくり起きようと考えていた週末だった。のに。
「先生、ちょっと」
吐き気。
気道に何か詰まったような、息苦しさで咳き込み目が覚めた。
咳が治まると口の中に酸っぱい唾液と、泡のようなものがせりあがってきて口をぎゅっと閉じる。ここで出したら大変なことになる。ゆっくり飲み込んで。
戻すならトイレに行こうかとも思ったが、脱力してしまっていて起き上がれそうにない。
「いるか」
「んにゃ」
「具合悪い」
返事はなかった。
何時かはわからないが、まだ部屋は暗い。加えて体調不良もあるせいか、部屋を見渡しても視界がはっきりせず先生がどこにいるのか見えなかった。
uni_no_ko
MEMO途中★ちゅーしないと具合悪くなる話② 屋上に繋がる扉についている小さなモザイク窓から、夕日が差し込んでいる。
「今日の分」
「ん」
頬に温かいものが触れてすぐ離れる。
未だ慣れず、触れる瞬間に目を瞑ってしまうのだが、それを見られたくなくてすぐ目を見開いた。
自分の顔の横から離れていく田沼は、差し込む夕日の赤に照らされて同じように赤くなっていた。
滅多に開放されることのない屋上へ続くこの階段の踊り場は、人が来ることはあまりない。
ガタついた椅子や机が乱雑に積まれて物置のように使われているこのスぺースに、最近よく、二人で少しの時間を共有するために来ることが多くなった。
「これで、いいんだよな」
俺にもこれが正解かはわからないが、間違いではないと思う。明らかに一瞬で肩が軽くなった。
1262「今日の分」
「ん」
頬に温かいものが触れてすぐ離れる。
未だ慣れず、触れる瞬間に目を瞑ってしまうのだが、それを見られたくなくてすぐ目を見開いた。
自分の顔の横から離れていく田沼は、差し込む夕日の赤に照らされて同じように赤くなっていた。
滅多に開放されることのない屋上へ続くこの階段の踊り場は、人が来ることはあまりない。
ガタついた椅子や机が乱雑に積まれて物置のように使われているこのスぺースに、最近よく、二人で少しの時間を共有するために来ることが多くなった。
「これで、いいんだよな」
俺にもこれが正解かはわからないが、間違いではないと思う。明らかに一瞬で肩が軽くなった。
uni_no_ko
MEMO途中あとでまとめてしぶにあげる
★ちゅーしないと具合悪くなる話「そんなことあるか?」
俺の話を聞き終えてやっと顔を上げた田沼は、どうも納得がいっていないような顔をしていた。
まったく、同感だ。
俺もそんなことがあっていいとは思っていない。でも。
「あるのだ。これが」
得意げに横から割って入ってきた先生が膝の上に座る。
そこから俺の胸に爪を立てて上り、肩にずしと乗る。
鼻か、口か、わからないがひんやりした冷たいものが頬に当たった。
瞬間、頭痛がすっと引いて頭が軽くなるのを感じた。
「き、キスしないと具合が悪くなるなんて」
先生と俺を交互に見て、田沼が赤くなっている。
猫から頬にキスをされた俺を見て、赤くなっている。
俺にも理解はできていない。
証明するにも、自分の不調を人に説明するのは難しいのでこれは信用してもらうしかないのだが、それでも自分が一番分かっている。これが嘘でないこと。
482俺の話を聞き終えてやっと顔を上げた田沼は、どうも納得がいっていないような顔をしていた。
まったく、同感だ。
俺もそんなことがあっていいとは思っていない。でも。
「あるのだ。これが」
得意げに横から割って入ってきた先生が膝の上に座る。
そこから俺の胸に爪を立てて上り、肩にずしと乗る。
鼻か、口か、わからないがひんやりした冷たいものが頬に当たった。
瞬間、頭痛がすっと引いて頭が軽くなるのを感じた。
「き、キスしないと具合が悪くなるなんて」
先生と俺を交互に見て、田沼が赤くなっている。
猫から頬にキスをされた俺を見て、赤くなっている。
俺にも理解はできていない。
証明するにも、自分の不調を人に説明するのは難しいのでこれは信用してもらうしかないのだが、それでも自分が一番分かっている。これが嘘でないこと。
あやかり🎨🌌🇦🇷
DONEまゆさん、大変おまたせしました!ご依頼いただきました、『夏目友人帳』より名取さんを描かせていただきました!
この絵がキャラ解釈とあっているかどうか自信がないのですが、お喜びいただけますと幸いです...!
この度はリクエストいただきありがとうございました!🙇
uni_no_ko
DONE大学生田夏。夏→←←←田付き合ってない
愛を知るには早すぎる「ねえ、知ってる?」
この大学に、猫連れて歩いてる人がいるらしいよ。
大学は高校と違って、講義毎に自由席なので毎度隣前後ろの人が違う。だというのに。
この数日間で、少なくとも三回はこの話が耳に届いた。
毎度違う数人の女の子たちが「猫?」「野良?ペット?」「女?男?」などと同じようなことを話し合っていた。
話している人たちが知り合いではなかったので特に話に挟まったりはしていないのだが、心当たりがあるせいか余計耳についたのかもしれない。
いくつかある学食のうち、一番広いが古くて廃れている、人が疎らにしか座らないようなそこに向かっている途中で噂の人物の後ろ姿を発見する。
外は暑いと分かっていたが、学食への近道は外を経由していく道だった。近道のため仕方なく出たのだが、そうしてよかったなと思う。
3120この大学に、猫連れて歩いてる人がいるらしいよ。
大学は高校と違って、講義毎に自由席なので毎度隣前後ろの人が違う。だというのに。
この数日間で、少なくとも三回はこの話が耳に届いた。
毎度違う数人の女の子たちが「猫?」「野良?ペット?」「女?男?」などと同じようなことを話し合っていた。
話している人たちが知り合いではなかったので特に話に挟まったりはしていないのだが、心当たりがあるせいか余計耳についたのかもしれない。
いくつかある学食のうち、一番広いが古くて廃れている、人が疎らにしか座らないようなそこに向かっている途中で噂の人物の後ろ姿を発見する。
外は暑いと分かっていたが、学食への近道は外を経由していく道だった。近道のため仕方なく出たのだが、そうしてよかったなと思う。