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    狭山くん

    TRAINING2022-08-23/高校時代に空閑とハーレーで走った道を1人で走る汐見♂の話。今週末にはハッピーハッピーです(予言)
    空閑汐♂デイリー【Memories】23 ひとり荒野をバイクで駆ける。この場所で暮らしはじめて少しした頃に買ったバイクはすっかり馴染んでしまって。汐見は休暇の殆どをこうやってバイクを走らせ過ごしていた。
     同じ部隊の先輩は気のいい人間で、同期は学生時代からの仲ではある。けれど、余暇の時間まで過ごしたいとはどうしても思えなくて。大体の誘いを断り結局一人で過ごすことが多いのだ。あまりにも人付き合いが悪くて、自分でも笑ってしまう。そんな自分が平穏に過ごせているのは、ひとえに同期であるフォスターがフォローしてくれているお陰だろう。
     ――ヒロミに何を言われたのかは知らないが。
     フォスターは保護者よろしく汐見を構い、汐見が辟易とするようなあからさまな誘いの防波堤のような位置にその身を置いていて。軍に入ってから筋肉も持久力も学生時代よりも増えたとは言え、体質的なものなのか見た目はどうしても細く軟弱に見える汐見からして見れば羨ましい事この上ない恵まれた体格を持つフォスターはこの場所でグリズリーと呼ばれていた。
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    狭山くん

    TRAINING2022-07-24/空閑汐♂夏祭りホラー回(???)汐見♂が叫ぶのって多分よっぽどの事が起きた時か怒ってるかベッドの中だけですよ……それはそれとして私はファースト・マンが割と好きです。
    文披31題・夏の空閑汐♂祭:Day24 照明を落とした部屋に設置されたスクリーンには映像が流れる。そして、部屋中に轟くような男の悲鳴が響いた。
    「無駄な腹筋を使うな!」
    「だって……!」
     大声を放った男――空閑の頭を叩いた汐見は苛立たしげな声を上げる。そんな汐見の言葉に言い訳するように情けない声を出す空閑は汐見の腕にしがみ付いていて。
    「ていうか、ヒロミってホラーダメだったんだ?」
    「みたいだな」
    「映画って言うからアクション系とかかと思ったのに……」
     カラカラと笑うフェルマーの言葉に汐見が頷き空閑は項垂れる。汐見の腕にがっしりと巻き付けられた空閑の腕はギチリと力を増し、汐見は眉を寄せたがそのままにさせていた。
     寮のシアタールームが借りれたから映画を見ようと言い出したのはフェルマーの誘いに乗ったのはいつもの顔ぶれで、シアタールームで機械を操作しながら「やっぱり夏にはジャパニーズホラーだよね!」と鼻歌混じりに口に出していたのに空閑が肩を震わせていたのは篠原も知っていた。しかしこれ程とは。
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