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    toiro_suzutuki

    DONE⚠血が出たり、倫理観のない表現があったりします。ご注意ください。

    7/13開催のおでかけ★亀城祭(仮)の新刊です。

    人生初小説です!至らぬところも多いと思いますが、お楽しみいただけましたら幸いです。

    コピー本の予定で、本には追加でエピローグ2Pと挿絵3枚がつきます!

    既刊の『キメラ大脱走』のスピンオフ、過去編小説です。
    本文は既刊を読んでいなくとも読めると思います。
    被験体337番の記録 白い床、白い天井、白い服、たまにやってくる黒いマスクの大きなひとと、あとはみんな同じかお、かお、かお。
     それがぼくの世界のすべてだった。

     いつだったか、マスクをしていない大きなひとに出会ったけれど、そのひともぼくとおんなじかおだった。
     ぼくらのかおはかわいいけれど、そのひとはぼくらよりシュっとしていて、すこしかっこよかった。さすがぼくのかお。

     だからきっと他のマスクの人たちもみんなおんなじかおをしているのだと思った。この世界はおんなじかおの人しかいないのだと。すてきなかおだからしょうがないね。

     だから今日、白いドアがウィーンと開き、マスクの人がつれてきた子のかおを見てぼくはさんかくの目がまんまるになるほどおどろいた。
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