竹取物語
めるしー
DONE過酷な運命に翻弄される鬼太郎と水木。竹取物語パロ
※水木の老い・死に関する描写あり
※水木は記憶なし(最後まではっきりとは思い出せない)
※恋愛描写少なめ
※設定捏造多め。なんでも許せる人向け(詳細は1ページ目記載)
〈あらすじ〉
鬼太郎は成人すると、次々と求婚される。
断り続けるが、大企業の社長に目を付けられてしまう。
無断転載禁止/Do not repost.
20241014
輝夜(かぐや)※悲恋を経て二人は結ばれますが、全体的にシリアスで暗めな話です
※鬼太郎は成人していますが、見た目が子どもの姿のまま人間のモブたちから求婚される描写があります。一方的に求婚されているだけで、モブとの恋愛はなし
※最初だけ、昔話風の神視点三人称。途中から水木の一人称視点
◇ ◇ ◇
今は昔、水木という男がいた。
血液銀行に勤めており、以前は大層な野心家で、明け方に帰ることも珍しくなかった。ところが、ある事件に巻き込まれてからは、人が変わったように穏やかな性格になり、母親と二人、ひっそりと暮らしていた。
ある雨の夜、水木は墓穴から赤ん坊が生まれるのを目撃する。手に掛けようとしたが、なにか思うところがあったのか、抱き締めると、そのまま自宅へ連れ帰った。
11512※鬼太郎は成人していますが、見た目が子どもの姿のまま人間のモブたちから求婚される描写があります。一方的に求婚されているだけで、モブとの恋愛はなし
※最初だけ、昔話風の神視点三人称。途中から水木の一人称視点
◇ ◇ ◇
今は昔、水木という男がいた。
血液銀行に勤めており、以前は大層な野心家で、明け方に帰ることも珍しくなかった。ところが、ある事件に巻き込まれてからは、人が変わったように穏やかな性格になり、母親と二人、ひっそりと暮らしていた。
ある雨の夜、水木は墓穴から赤ん坊が生まれるのを目撃する。手に掛けようとしたが、なにか思うところがあったのか、抱き締めると、そのまま自宅へ連れ帰った。
命辛辛
DONEザル×ナルの『竹取物語』パロディのお話。いつもとちょっと文体が違います。
苦手な方は、ご注意下さい!
天にあらば、地にあらば、 天にあらば、地にあらば──
桃の花が永遠に咲き誇り、空はどこまでも高く青い。心地良くも澄んだ清浄な空気。
そこに住まう人々は皆一様に優しく、心根も清い人々ばかりでした。『隣人を愛せよ』という言葉に従い、これといった大きな争いもなく、満ち足りて穏やかな日々を過ごしていました。不安や不満はなく、齢数百を越える者もいました。
そこは桃源郷と、呼ばれる国。神や仙人といったものたちが住まう、世から隔絶された不思議な場所でした。
そんな国の片隅に、一人の男が住んでいました。薄群青の長い髪に、紫紺の瞳。親につけられた名を長い名前がありますが、不思議なことに、彼は自分を『ザル』だと認識していました。
4259桃の花が永遠に咲き誇り、空はどこまでも高く青い。心地良くも澄んだ清浄な空気。
そこに住まう人々は皆一様に優しく、心根も清い人々ばかりでした。『隣人を愛せよ』という言葉に従い、これといった大きな争いもなく、満ち足りて穏やかな日々を過ごしていました。不安や不満はなく、齢数百を越える者もいました。
そこは桃源郷と、呼ばれる国。神や仙人といったものたちが住まう、世から隔絶された不思議な場所でした。
そんな国の片隅に、一人の男が住んでいました。薄群青の長い髪に、紫紺の瞳。親につけられた名を長い名前がありますが、不思議なことに、彼は自分を『ザル』だと認識していました。
calmdestorm2
PASTフーファン小説以前、#ティアラのおとぎ話 というフーファン童話企画があった時に、違うところにアップしていた作品です。
湯葉の野菜春巻きと厚揚げ豆腐の『竹取物語』のパロディ小説。
結構長文で、捏造いっぱいですよ!!
なんちゃって竹取物語庭に炊かれた焚き火にくべられたその途端、衣は炎をまとい勢いよく燃えてしまいました。
若草色の髪を揺らし、長身の男は燃えゆく衣から来訪者へとゆっくり視線を移します。
衣……『火鼠の皮衣』なる物を持ってきた来訪者は、意気揚々とした様子は何処へやら、萎縮したまま冷や汗を流しその瞳を見つめ返します。
否……見つめ返しているのではなく、目を逸らせないと言った方が正しいでしょうか。
硬直し言い訳すら語ろうとしない相手に、長身の男はわざとらしくため息をつき、自身の眼鏡の位置を直します。
「貴方を咎めはしません。罪に問う価値もなさそうですから。
その代わり、二度と私の現れないように」
にこり、と擬音が聞こえてきそうな微笑みを浮かべ、男は最早ただの邪魔者と化した来訪者を追い払いました。
9326若草色の髪を揺らし、長身の男は燃えゆく衣から来訪者へとゆっくり視線を移します。
衣……『火鼠の皮衣』なる物を持ってきた来訪者は、意気揚々とした様子は何処へやら、萎縮したまま冷や汗を流しその瞳を見つめ返します。
否……見つめ返しているのではなく、目を逸らせないと言った方が正しいでしょうか。
硬直し言い訳すら語ろうとしない相手に、長身の男はわざとらしくため息をつき、自身の眼鏡の位置を直します。
「貴方を咎めはしません。罪に問う価値もなさそうですから。
その代わり、二度と私の現れないように」
にこり、と擬音が聞こえてきそうな微笑みを浮かべ、男は最早ただの邪魔者と化した来訪者を追い払いました。
animato171
CAN’T MAKEリぐ♀ワンライの「名月」をお題に書いたのだがあまりにもなんかぶっ飛んでしまいちょい日に炙って焼きたい気分になりとりあえず晒す。女装・夢落ち・竹取物語パロディ注意。
アシヤカグヤ 目の前には渦を巻く長い黒髪を床に広げて泣き伏す大きな姫がいる。
「マスタァ、拙僧、実はそろそろ月に帰らないといけませぬ」
「突然なんかはじまった」
塗籠のなかで立ち尽くした立香ははたと我に返った。
「どこここ。平安京?」
これは夢だと一目で分かる状況だった。立香が今立っている場所は、いつか平安京で香子に借りた部屋に似ているが、細部は少し違う。別の場所だ。庇の向こうには抜けるような青空が見えており、どうやら時刻は昼らしい。
そもそも、はっきりしている自身の最後の記憶を手繰れば、マイルームのベッドで「ちょっと休憩」と横になったところまでなのだ。どう考えても夢だ。監獄搭や下総を思い出して脳裏を掠めた不安や心配も、目の前にいる異質な姫に意識を戻すと吹き飛んでしまう。
2873「マスタァ、拙僧、実はそろそろ月に帰らないといけませぬ」
「突然なんかはじまった」
塗籠のなかで立ち尽くした立香ははたと我に返った。
「どこここ。平安京?」
これは夢だと一目で分かる状況だった。立香が今立っている場所は、いつか平安京で香子に借りた部屋に似ているが、細部は少し違う。別の場所だ。庇の向こうには抜けるような青空が見えており、どうやら時刻は昼らしい。
そもそも、はっきりしている自身の最後の記憶を手繰れば、マイルームのベッドで「ちょっと休憩」と横になったところまでなのだ。どう考えても夢だ。監獄搭や下総を思い出して脳裏を掠めた不安や心配も、目の前にいる異質な姫に意識を戻すと吹き飛んでしまう。