笹
紫垣🐠
DONE笹仁/星空のアクアリウムOP.3 展示作品スタオケ加入後の二人のお話。ナチュラルに付き合ってます。
※R18はつけていないですが、行為が匂わされる表現があったり、甘めだったりするので苦手な方はご注意ください。
『GRADATIONS』>#0「Colorless Color」#1,#2「Colored Notes」#3「like a FISH in water」から続いている連作です。
One Identity#4
素肌の背の下に敷かれた固いシーツに大きく皺が寄った。
菩提樹寮の笹塚の部屋に備え付けられた簡素なベッドに両手首を押さえつけられ、半身で乗りかかられるような形で、もうどの位の時間が経ったのだろう。西日が射しこみ、夕暮れの赤い光が眩しく室内を満たす中、呼吸まで浚うような長いキスをずっと施され続けていた。
覆いかぶさった熱。身長は俺と同じはずなのに、がっちりとした恵まれた体格を存分に生かし、その腕の中にいともたやすく全身を閉じ込められてしまう。
二つの唇と舌が絡み合う湿った音と、せわしない息遣いだけが静まり返った部屋に響く。いくら人の気配が多くて騒がしい寮内とはいえ、声を出すことも、物音を立てることにも細心の注意を払わなければならないのに、ひとたびこうなってしまえばどちらも止めることができなくて、そのまま行為に及んでしまったことは、これまでにも何度かあった。
6778素肌の背の下に敷かれた固いシーツに大きく皺が寄った。
菩提樹寮の笹塚の部屋に備え付けられた簡素なベッドに両手首を押さえつけられ、半身で乗りかかられるような形で、もうどの位の時間が経ったのだろう。西日が射しこみ、夕暮れの赤い光が眩しく室内を満たす中、呼吸まで浚うような長いキスをずっと施され続けていた。
覆いかぶさった熱。身長は俺と同じはずなのに、がっちりとした恵まれた体格を存分に生かし、その腕の中にいともたやすく全身を閉じ込められてしまう。
二つの唇と舌が絡み合う湿った音と、せわしない息遣いだけが静まり返った部屋に響く。いくら人の気配が多くて騒がしい寮内とはいえ、声を出すことも、物音を立てることにも細心の注意を払わなければならないのに、ひとたびこうなってしまえばどちらも止めることができなくて、そのまま行為に及んでしまったことは、これまでにも何度かあった。
紫垣🐠
DONE笹仁/星空のアクアリウムOP.3 展示作品スタオケ加入後の二人のお話。ナチュラルに付き合ってます。
※コンミス出ます
『GRADATIONS』>#0「Colorless Color」#1,#2「Colored Notes」から続いている連作です。#4「One Identity」に続きます。
like a FISH in water#3
昼下がりの練習室に、ヴァイオリンの耳慣れない旋律が流れる。耳慣れないも何も、初めて聴く曲なのだから当たり前なのだけれど。
譜面に目を落としながら、目の前で流れる曲に耳を傾ける。
普段ならばネオンフィッシュの曲として笹塚から渡される新曲は、新鮮な驚きの中にも、ああ笹塚の曲だなと思うような要素が多くある。もちろん、今目の前で演奏されている曲にその要素がまったくないとは言わないけれど、かなり珍しいタイプのアプローチの曲だ。そのメロディラインに聴き慣れたコンミスの音色が乗る。
アップテンポで軽快で、おもちゃ箱を開けたみたいな可愛らしい曲だ。短いけれど、曲の表情が豊かで満足度も高い。
譜読みの難易度が低くて、聴き映えがする曲。笹塚がコンミスの希望にきっちりと答えた曲だ。ピアノ演奏もコンミスの演奏ととても合っていて心地良い。
5686昼下がりの練習室に、ヴァイオリンの耳慣れない旋律が流れる。耳慣れないも何も、初めて聴く曲なのだから当たり前なのだけれど。
譜面に目を落としながら、目の前で流れる曲に耳を傾ける。
普段ならばネオンフィッシュの曲として笹塚から渡される新曲は、新鮮な驚きの中にも、ああ笹塚の曲だなと思うような要素が多くある。もちろん、今目の前で演奏されている曲にその要素がまったくないとは言わないけれど、かなり珍しいタイプのアプローチの曲だ。そのメロディラインに聴き慣れたコンミスの音色が乗る。
アップテンポで軽快で、おもちゃ箱を開けたみたいな可愛らしい曲だ。短いけれど、曲の表情が豊かで満足度も高い。
譜読みの難易度が低くて、聴き映えがする曲。笹塚がコンミスの希望にきっちりと答えた曲だ。ピアノ演奏もコンミスの演奏ととても合っていて心地良い。
紫垣🐠
DONE笹仁/星空のアクアリウムOP.2 展示作品スタオケ加入後の二人のお話。ナチュラルに付き合ってます。
※コンミス出ます
後日談は近日中に公開予定です。
『GRADATIONS』
#0「Colorless Color」から続いています。
「like a FISH in water」に続きます。
Colored Notes#1
「コンミスが俺たち二人に用事ってなんだろうな」
眠たげな眼で隣をのそりのそりと歩く笹塚に声を掛けると、眼鏡の奥が唐突に思い出したように、剣呑な目つきになった。
「……むしろ俺はさっきの全体錬の時のカデンツァに対して、朝日奈に言いたいことたくさんあるけど」
「あのな。それは一ノ瀬先生からも、まずパート練に持ち返るって話になったただろ。蒸し返さずに今はコンミスの話をよく聴けよ?」
「善処はする」
スターライトオーケストラに参加することを決めて、笹塚と共に札幌と横浜を行き来するようになって数か月がたち、短期間での長距離移動にもようやく慣れて、週末は横浜で過ごすことが当たり前になってきていた。土曜日の今日も朝から横浜入りをした後、木蓮館での合奏練習を終えて、菩提樹寮へと向かう所だ。首都圏での拠点がスタオケ加入と同時に自動的に確保されたのは、笹塚と俺にとっても有難い話だった。
11556「コンミスが俺たち二人に用事ってなんだろうな」
眠たげな眼で隣をのそりのそりと歩く笹塚に声を掛けると、眼鏡の奥が唐突に思い出したように、剣呑な目つきになった。
「……むしろ俺はさっきの全体錬の時のカデンツァに対して、朝日奈に言いたいことたくさんあるけど」
「あのな。それは一ノ瀬先生からも、まずパート練に持ち返るって話になったただろ。蒸し返さずに今はコンミスの話をよく聴けよ?」
「善処はする」
スターライトオーケストラに参加することを決めて、笹塚と共に札幌と横浜を行き来するようになって数か月がたち、短期間での長距離移動にもようやく慣れて、週末は横浜で過ごすことが当たり前になってきていた。土曜日の今日も朝から横浜入りをした後、木蓮館での合奏練習を終えて、菩提樹寮へと向かう所だ。首都圏での拠点がスタオケ加入と同時に自動的に確保されたのは、笹塚と俺にとっても有難い話だった。
紫垣🐠
DONE笹仁/星空のアクアリウムOP.2 展示作品本編前(ねつ造)
笹塚くんが仁科くんの音に初めて出会った日の話
『GRADATIONS』(5編連作)
#1『Colored Notes』に続きます…!
Colorless Color #0
無色透明。透明な水のようなヴァイオリンの音色だと思った。色のない、とても澄んだ。滔々と流れていく水のような音色。
まるで、アクアリウムの水槽を満たす水のようだ。色とりどりのライトで照らせば、無限に思い通りに色彩も雰囲気も変えられる水槽の水。
透明な音。癖のない音。無限に表情を変えられる音。
個性がないというのとは全く違う。高い技術の奏者にありがちな、変に主張めいた音色の出し方やこれみよがしな自我や癖がない。どこまでもクリアだった。
音楽以外で例えるのならば、思い通りの色を思い通りに乗せられる上質なキャンバスだ。乗せたい色を損なわない。
これが、自分がずっと求めていた音だと思った。
**
明け方まで一睡もせず集中して作曲を続けていたから、授業に出席はしたものの、朝からずっとやる気が起きずに、ほぼ眠りの世界にいた。それでもいったん学校へ出てきてしまった以上、睡眠のためだけに家へ戻るのも面倒くさくて、午後は校内の人目につかない場所へ移動しようと思いついた。
2847無色透明。透明な水のようなヴァイオリンの音色だと思った。色のない、とても澄んだ。滔々と流れていく水のような音色。
まるで、アクアリウムの水槽を満たす水のようだ。色とりどりのライトで照らせば、無限に思い通りに色彩も雰囲気も変えられる水槽の水。
透明な音。癖のない音。無限に表情を変えられる音。
個性がないというのとは全く違う。高い技術の奏者にありがちな、変に主張めいた音色の出し方やこれみよがしな自我や癖がない。どこまでもクリアだった。
音楽以外で例えるのならば、思い通りの色を思い通りに乗せられる上質なキャンバスだ。乗せたい色を損なわない。
これが、自分がずっと求めていた音だと思った。
**
明け方まで一睡もせず集中して作曲を続けていたから、授業に出席はしたものの、朝からずっとやる気が起きずに、ほぼ眠りの世界にいた。それでもいったん学校へ出てきてしまった以上、睡眠のためだけに家へ戻るのも面倒くさくて、午後は校内の人目につかない場所へ移動しようと思いついた。
renri_stok_bl
DONE※朝日奈が出てきますが、カップリング要素はありません。※朝日奈に笹仁のオタク(我々)感があります。
※笹仁のカップリング要素も薄め。
笹仁オンリー第三回開催、おめでとうございます!
きっと笹仁のオタクなら何度も思っただろうことをSSにしました。深く考えず、軽い気持ちで読んでいただけると嬉しいです。
仁科さんって、なんで笹塚さんに対してだけそんな鈍いんですか?(笹仁)「……今回だけだぞ」
「よかった。じゃあクライアントにもそういう方向で伝えておくから」
幾度となく見てきたこの光景。ネオンフィッシュ名物、仁科が頼めば最終的に折れる笹塚の図。
この場面に何度も遭遇してきた朝日奈は思った。『仁科さんが言えば、笹塚さんはなんでもしてくれるのではないか』と。
「仁科さん、仁科さん」
面白いことに気づいてしまったと、朝日奈は早速仁科に声をかけた。そして仁科にことの経緯を耳打ちし、「笹塚さんに無茶なお願いをしてみてほしい」と伝えた。
「別に、そんなに笹塚俺に甘くないと思うけどな。誰に対してだって変わらないやつだよ」
「そうですかねぇ……?」
「そうだよ。とても俺には扱いきれる相手じゃない」
1431「よかった。じゃあクライアントにもそういう方向で伝えておくから」
幾度となく見てきたこの光景。ネオンフィッシュ名物、仁科が頼めば最終的に折れる笹塚の図。
この場面に何度も遭遇してきた朝日奈は思った。『仁科さんが言えば、笹塚さんはなんでもしてくれるのではないか』と。
「仁科さん、仁科さん」
面白いことに気づいてしまったと、朝日奈は早速仁科に声をかけた。そして仁科にことの経緯を耳打ちし、「笹塚さんに無茶なお願いをしてみてほしい」と伝えた。
「別に、そんなに笹塚俺に甘くないと思うけどな。誰に対してだって変わらないやつだよ」
「そうですかねぇ……?」
「そうだよ。とても俺には扱いきれる相手じゃない」
紫垣🐠
DONE笹仁8章後横浜にて。CP要素は薄めですがナチュラルに付き合ってます。
※仁科さんがスタオケのセカンドトップの設定です
旋律とレゾンデートル***
初冬の低い日差しが差し込む日曜昼過ぎの練習室は、十一月だというのに少し汗ばむくらいに暑かった。
この季節、札幌では考えられないくらいの気候だなと思いながら、一息ついて目の前の譜面に向き合い、ヴァイオリンを構え直す。
札幌での公演からスターライトオーケストラのレパートリーのひとつになった、バッハのヴァイオリン協奏曲第一番イ短調3楽章。セカンドヴァイオリンのパートを浚う。
星奏学院の菩提樹寮は歴史ある洋館で、中でもこの寮の天辺にある練習室は大きなガラス窓が美しい。天井が高いのでまるで小さなホールのように音も良く響くし、正統派クラシックを奏でるには雰囲気も持ってこいだ。まだこちらに来て日が浅く、慣れない横浜の地で数少ないお気に入りの場所でもあった。
9098初冬の低い日差しが差し込む日曜昼過ぎの練習室は、十一月だというのに少し汗ばむくらいに暑かった。
この季節、札幌では考えられないくらいの気候だなと思いながら、一息ついて目の前の譜面に向き合い、ヴァイオリンを構え直す。
札幌での公演からスターライトオーケストラのレパートリーのひとつになった、バッハのヴァイオリン協奏曲第一番イ短調3楽章。セカンドヴァイオリンのパートを浚う。
星奏学院の菩提樹寮は歴史ある洋館で、中でもこの寮の天辺にある練習室は大きなガラス窓が美しい。天井が高いのでまるで小さなホールのように音も良く響くし、正統派クラシックを奏でるには雰囲気も持ってこいだ。まだこちらに来て日が浅く、慣れない横浜の地で数少ないお気に入りの場所でもあった。
rencon_oishii
DONEさにイベ紅葉展示作品 笹貫×女審神者怪異に付き纏われる審神者ちゃんと、護衛の笹貫くんのお話(全14ページ)
※超軽微なホラー要素があります。
※パスワードはスペース内の水晶玉から取得して下さい。
#さにイベ紅葉 14
sammy33san
PROGRESS稲笹のR18書こうと思ったら思いの外長くなったのでバックアップ兼ねて途中送信。まだドスケベしてない。多分暴力的なセックス描写になるのでそこだけすみません。まだドスケベしていない途中まで。稲笹のR18にしたいやつ「笹貫」
名を呼ばれ、笹貫は振り返る。振り返った先には稲葉江がいた。
稲葉の横にいた御手杵が、どうでも良さそうな表情で呼び止めた稲葉と笹貫のほうを見ている。
先程まで稲葉と会話していたのか彼の横に自然と立てる御手杵を『うらやましい』と笹貫は思えた。
だが自身のほうに歩いてくる稲葉を見て、チクリと痛んだ胸が少しだけ癒えた気がする。
「どうしたの、稲葉くん」
軽い笑みを口元に浮かべ、何気ない風を装い笹貫は聞いた。
そんな反応を気にする様子もなく、稲葉は右手を前に差し出す。
「やる」
無愛想な一言と、手に握られたものを交互に見て、笹貫は目を見開いた。
最終的に手に握られた数珠状のブレスレットを数秒ほど見つめていれば、受け取らないことに何かを感づいたのか稲葉が小さくため息をついた。
10986名を呼ばれ、笹貫は振り返る。振り返った先には稲葉江がいた。
稲葉の横にいた御手杵が、どうでも良さそうな表情で呼び止めた稲葉と笹貫のほうを見ている。
先程まで稲葉と会話していたのか彼の横に自然と立てる御手杵を『うらやましい』と笹貫は思えた。
だが自身のほうに歩いてくる稲葉を見て、チクリと痛んだ胸が少しだけ癒えた気がする。
「どうしたの、稲葉くん」
軽い笑みを口元に浮かべ、何気ない風を装い笹貫は聞いた。
そんな反応を気にする様子もなく、稲葉は右手を前に差し出す。
「やる」
無愛想な一言と、手に握られたものを交互に見て、笹貫は目を見開いた。
最終的に手に握られた数珠状のブレスレットを数秒ほど見つめていれば、受け取らないことに何かを感づいたのか稲葉が小さくため息をついた。
8s55li
MEMO主刀すごろく10月8日分
24題中12題
桑名→大木さん
笹貫→すぐる先生
稲葉→みなづき(記)
【】→お題
()→合いの手
ーはじまりー
「みんな3連休です?主刀すごろくやりません?」
「月曜日が出勤なので、今日なら夜遅くまで起きていられますよ」(もくりの基本終了時刻10時)
「やりますか」
ー設定中ー
「どうにかして録音したい」
「ツイキャス?スペース?」
「ツイキャスできるようになったけどツイキャスってすけべな話はダメだったような……」「「あっ」」
「すごろくは振らないんでしょ?」
「3面ダイスっていう初っ端の指定から逆らっていく」
「100の質問を思い出す」
「日付が変わるまでに10問目までいくかな?」
「絶対無理だと思う」(無理でした)
【1.相手を誘う時どうする?】
桑名/照れずに言いそう。審神者が早く戻ってきたらそういう日なのかな…って察しそう。桑名と同じ布団にはいってきたときに身体をくっつけてきそう。(そんなん童貞を拗らせてしまう)
4238「みんな3連休です?主刀すごろくやりません?」
「月曜日が出勤なので、今日なら夜遅くまで起きていられますよ」(もくりの基本終了時刻10時)
「やりますか」
ー設定中ー
「どうにかして録音したい」
「ツイキャス?スペース?」
「ツイキャスできるようになったけどツイキャスってすけべな話はダメだったような……」「「あっ」」
「すごろくは振らないんでしょ?」
「3面ダイスっていう初っ端の指定から逆らっていく」
「100の質問を思い出す」
「日付が変わるまでに10問目までいくかな?」
「絶対無理だと思う」(無理でした)
【1.相手を誘う時どうする?】
桑名/照れずに言いそう。審神者が早く戻ってきたらそういう日なのかな…って察しそう。桑名と同じ布団にはいってきたときに身体をくっつけてきそう。(そんなん童貞を拗らせてしまう)
kotoyuiss
DONE10/9-10 笹唯オンリー展示付き合ってないのにめちゃくちゃキスする笹唯の話
【笹唯】始まらないファンファーレ 見守っていた背中から感じ取った気配に、すっと腰を上げて立ち上がる。トンっと軽く床を蹴り、馴染みのカーキーの上着を羽織った肩口から身を乗り出すように覗き込んだ。
「いい感じの曲、できました?」
期待と信頼を込めて。弾ませた声に、真剣にパソコンの画面を見つめていた瞳が浅く瞬いて。ゆっくりと緩慢に、視線だけでこちらを振り返った。
感情の薄い山吹色の瞳。静かな秋の、山向こうから昇る朝日のようなその色は。満足げでありながら、ひどく疲れているようにも見えた。
「このまま休みますか?それとも何か食べるものを――」
元々口数が多い人じゃない。否定が返ってこないということは、肯定なのだと解釈して。一仕事終えた後の休息を提案するも、私がすべてを言い終わるより早く。おもむろに伸びてきた手が後頭部へと添えられて、そのまま強引に引き寄せられた。
15651「いい感じの曲、できました?」
期待と信頼を込めて。弾ませた声に、真剣にパソコンの画面を見つめていた瞳が浅く瞬いて。ゆっくりと緩慢に、視線だけでこちらを振り返った。
感情の薄い山吹色の瞳。静かな秋の、山向こうから昇る朝日のようなその色は。満足げでありながら、ひどく疲れているようにも見えた。
「このまま休みますか?それとも何か食べるものを――」
元々口数が多い人じゃない。否定が返ってこないということは、肯定なのだと解釈して。一仕事終えた後の休息を提案するも、私がすべてを言い終わるより早く。おもむろに伸びてきた手が後頭部へと添えられて、そのまま強引に引き寄せられた。
mitu26_43
DONE仁笹短編集。22.8月〜9月、SV(新章)前に書いたもののログです。
仁笹ログボと称し一日一本書いてた話に別のログを足しました。書いた順で並べてます。
一部パラレル、○年後未来パロ要素、直近カドストイベストネタを少々含みます。
書きたいところだけを書いているので前後の前提がない話だったりもします。なんでも許せる方向け。 24