Recent Search
    Create an account to bookmark works.
    Sign Up, Sign In

    ノ__

    DONE【再掲】
    ※アニメ銀河鉄道の夜から影響を受けたパロディです。2人の男の子が亡くなって、汽車であの世に行く設定なのでご注意ください。
    汽車はひとつひとつ駅に停まり、そこから亡くなったお客さんを乗せていきます。けれどみんな行き先は違うため、途中下車をして行き、最後は男の子2人だけになります。
    スバルは車掌、夏目はお客さんです。
    でも2人とも亡くなっています。
    死ネタNGの人はバック。
    宇宙飛行※お題
    人は生まれ変わっても眼球だけは変わらないという説に影響されて。だから運命の人の目は一目見たら分かる、という話。夏目は生前のスバルのことを忘れていますが、スバルは夏目のことを徐々に思い出していきます。
    生前2人は最期まで幸せに暮らした設定です。

    〈宇宙飛行〉


    カチリと音がした。網膜の奥、月のクレーターのような瞳孔の周囲、ミクロン単位の星々が飛び散ってまたたく。
    「………はぇ?」
    君は一体誰なのだろう。スバルは切符切りを指先で持ったまま、一瞬落としそうになったことに慌てた。
    「…ぁ、え、ごめん…。お客さん、どちらまで?」
    ふにゃりと笑って問い掛ける。座席の男は表情は変えず、返答した。
    「乗客相手に、ごめんっテ…。キミ車掌でショ?…えっと、ペリカン駅まデ」
    3107

    かがり

    DONE(2025.6.23)
    ラブコレクター・ミニトーク「射止める心」より
    弓道部モブ後輩視点(モブ→司くんは心を寄せているけど恋愛感情ではない)
    司くんが弓道部部長だと捏造しています
    弓道関連用語については薄目で見てください
    正射必中!:司レオ「……朱桜先輩! お疲れ様です!」

     一礼して敷居を跨いだ弓道場で、真っ赤な髪色の人影を見つけた瞬間、反射的に弾んだ声が出た。
     私立夢ノ咲学院の中でも独特の雰囲気を持つ弓道場は、校舎の端に位置しているせいか、その場に相応しい静けさが支配している。思いのほか反響してしまった声を咎めることもなく、その人物は鷹揚に振り返った。スローモーションのように癖のない髪が揺れる。
     ぴしりと背筋を伸ばし、いつも保たれている綺麗な姿勢は弓道着姿がこの上なく似合う。そうして、夢ノ咲学院弓道部の部長たる朱桜司先輩は、悠然と微笑んでこちらに視線を向けた。

    「はい、精が出ますね」

     部で指定している活動日ながら、朱桜先輩以外の人影は見えない。校内ライブが近いから、きっとレッスンを優先している人が多いのだろう。元よりアイドル活動以外にはそれほど力を入れていない校風だし、弓道部も例外でなくそういった雰囲気を持つ部活だ。
    13098