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    LO65t

    PROGRESS高校卒業前後の藤千です。
    付き合っていた2人が卒業して別々の道に進む事で関係性が変わるのを怖がって別れを切り出した千早と、2人で一緒に前に進む道を見つけようとする藤堂くんのお話です。続きます。
    ※ヌルいですがほんの少しR18要素あり。
    ※後半少しだけ攻めの自慰シーンあります。
    さようならのその後で ■さようなら【藤堂視点】

     「さようなら、藤堂くん」
     それだけ言って、千早は俺の方を振り返る事なく歩いて行ってしまった。
     いつも別れ際に言ってくれる「また、今度」の言葉が今日はない。本当にこれで終わりなんだろうという気持ちが実感として込み上げてきた。
     3月末。もう綻んだ桜もあるというのに冬に逆戻りしたかのような冷たい風にハーフアップの髪が巻き上げられた。頭上では桜の枝が大きく揺さぶられ、ざわめく音だけがうるさく響いている。

     ――――――――――――

     千早はいつも恋人との別れとは思えない程にあっさりと帰ってしまう。
     それでも別れ際には「さようなら、藤堂くん。また今度」と言って少し眩しいものを見るような笑顔を見せてくれる、俺はその顔が好きなんだ。可愛いと言えばまたからかわれるのがわかっているから言わない。ただあの黒目がちな目が細められると余計に小さな子どものようになって、なんだか自分の中の保護欲みたいなものを掻き立てて余計に離れ難くなるんだ。ここが公道でなければ、その形の良い頭を撫でてその感触を覚えておきたい、もう一度その手を握っておきたい、できれば一瞬でも良いから抱き締めておきたい。
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    PROGRESS犬飼先輩お誕生日おめでとうございます!!!
    途中までしか書けていませんが、王道の(?)自分の誕生日に恋人の処女を貰う話になっています。
    時系列があれなんで先に書きますが、
    犬高三辻高二の夏にお付き合い開始
    その年度の三月に遠征選抜試験
    捏造ですが、犬大一辻高三の夏休み中に遠征に行ったことになってます。
    犬飼先輩お誕生日おめでとうございます! 今年の犬飼先輩の誕生日は、今までとは違って少しくらい特別なことをしようと考えていた。それは、俺が高校を卒業して大学生となり立場が変わったことや、近界遠征が一段落したことも関係していた。去年は新学期前に遠征選抜試験があったし、合格を告げられてからも通常の防衛任務に加えて特別な訓練もあったし、あっという間に大型連休を迎え、夏になってしまった。犬飼先輩の誕生日もそうだけれど、俺の誕生日も遠征で曖昧なかんじになってしまって、二宮さんの誕生日に三人まとめてお祝いし直したんだ。もちろんそれはそれで嬉しかったし楽しかったけれど、犬飼先輩とボーダーの同僚や学校の先輩後輩という関係を越えて付き合うようになったのだから、少しくらいは特別なことをしてみたいと、そう思った。ただ、残念なことに俺にはサプライズを企画出来るほどの知識もセンスも無かったから、これは予定を組まれる前に聞くしかないと、ストレートに尋ねることにした。犬飼先輩、次の先輩の誕生日はきちんとお祝いしたいので、何か欲しい物や行きたい場所があれば今から教えてください。だって、犬飼先輩の誕生日は大型連休の期間中にあるから、家族旅行の予定を入れてしまう可能性だってある。だから急がないといけないと、俺は半年前の十一月に切り出したんだ。さすがに早すぎる自覚はあったけれど、犬飼先輩のきょとんとした顔を見たら急に恥ずかしくなってしまった。辻ちゃん、自分の受験よりもおれの誕生日のこと考えてくれてるの? 揶揄うような声色だというのに、その目はひどくあまくて、細められた空色の三日月に俺はやっぱり赤くなってしまった。そして、犬飼先輩にしては珍しく長い沈黙の後、聞いたことのない振り絞るような声でこう言ったんだ。
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