馬琴
古泉BOX
PAST八犬伝といえば、前の戌年の年賀状で描いたなと発掘。子供向けの本読んだり、ビジュアル的な資料を探したりしていると、すえちゃんみたいに「馬琴先生…💕」となりました。
キャラや話の展開が力強くて、グイグイ惹き込まれて、現代の漫画アニメの元祖のように、モエもエモもあり…
またじっくり読み返したいです。
しかしこんな年賀状来たら暑苦しすぎますね…💧
反省🙇
takihi
MOURNING北斎と馬琴のガチャがPUされているので。北斎と馬琴が親として子の幸せを望む話。
「とと様、おれは絵が描きてぇ!」
そう言ったのは、髪も解け着物の裾も乱れ、鼻緒の切れた草履を手に息を切らせた娘の栄だった。
襤褸長屋の戸をこじ開けて嵐のように駆け込んできたその姿は、常の女であれば気が狂ったのではないかといういで立ちである。
「馬鹿アゴめ」
狼狽える弟子たちを押しのけて、北斎は目の前の娘に向き合う。誰に似たのか業突く張りで、飯炊きも針仕事さえもまともにできず愛嬌もなければ軽く小指で男に勝る始末。そんなやつでも娘は娘、いっぱしの「幸せ」なんてもんを持たせてやりてぇという親心から苦心して嫁がせた先を振り払い出戻ってきたらしい。
埃舞う薄暗い長屋の戸口、泥にまみれた女が一人。その背には突き抜けるほどの濃い青空がこれっぽっちも他の色と混ざらずに広がっている。
2465そう言ったのは、髪も解け着物の裾も乱れ、鼻緒の切れた草履を手に息を切らせた娘の栄だった。
襤褸長屋の戸をこじ開けて嵐のように駆け込んできたその姿は、常の女であれば気が狂ったのではないかといういで立ちである。
「馬鹿アゴめ」
狼狽える弟子たちを押しのけて、北斎は目の前の娘に向き合う。誰に似たのか業突く張りで、飯炊きも針仕事さえもまともにできず愛嬌もなければ軽く小指で男に勝る始末。そんなやつでも娘は娘、いっぱしの「幸せ」なんてもんを持たせてやりてぇという親心から苦心して嫁がせた先を振り払い出戻ってきたらしい。
埃舞う薄暗い長屋の戸口、泥にまみれた女が一人。その背には突き抜けるほどの濃い青空がこれっぽっちも他の色と混ざらずに広がっている。
nightflightnoc
MOURNING社長とAIの本に載せるつもりで書き始めたけど、VRネタ多すぎだなと思ってやめた近過去系サイバーパンクパロ?の冒頭部分ガウェインと剣モレーさんの債務回収シーンが楽しかった💸
🦊パロで馬琴さんを書いたので、こっちで徐福ちゃんを書こうと思ってました 4
O呉🐑
DONE続いた 以と馬琴赤線と同時進行なので八犬伝の以のギャップに擦り殺されていた…
支障が出るほどではないけど懐かれてしまえばぐぬ…となりそうという話…
(なんだか毎回小さい事をぐだぐだ話させてしまっている気がして申し訳ない)
また、さつきの人間なのでまずリョに話させてしまったな…
全部捏造の上にある妄想なのでよろしくお願いします
馬琴楽しい好きだ…
O呉🐑
DOODLE描きたい絵が多すぎる追記:こちらが本家みたいです。前リンクは消させていただきました→https://youtu.be/wLkfz10Srxw
謎空間好き
八犬伝お疲れさまでした。
自分にはこれしかない、これにすがるしかないという点で馬琴と似てる境遇を持つ以が今回駆り出されていたのが良かった…
丸こくなっていますが話を聞いてくれるし良いように扱われるのは誰でも我慢ならないんだ…そうか…
takihi
MOURNING目を見れば分かる馬琴先生FGO/馬琴と北斎
馬琴はいまだ見慣れぬ自室の白い天井を見上げ、手にした煙管を玩びながら思案する。
人生とは戯作の如く奇なるものである。寄り集めれば出雲の注連縄にも匹敵する数々の縁をたどって、ここカルデアに召喚され幾月かの時が過ぎた。あちらを見れば物語で読んだままに猛々しい豪傑たちが、こちらを見れば絵で見たよりも生々しく艶やかな仙女が我が物顔で闊歩し、戯作の種には事欠かない。再び路と共に筆を取ったことも、忌々しながら必然と言えるだろう。
しかし、だ。
くるりと煙管を回す。
「ええい、テツゾウめ……」
契り深く太くどこまでも絡みついてくる悪縁とはこのことか。夢に見た英雄たちと肩を並べて、現に引き戻す見慣れた悪友までここにはいたのだ。戯作に挿絵、右に左、水に油、犬に蛸、何の因果か面妖な姿となりながらも、その娘と共に今なお筆を取る画工葛飾北斎が。
1875人生とは戯作の如く奇なるものである。寄り集めれば出雲の注連縄にも匹敵する数々の縁をたどって、ここカルデアに召喚され幾月かの時が過ぎた。あちらを見れば物語で読んだままに猛々しい豪傑たちが、こちらを見れば絵で見たよりも生々しく艶やかな仙女が我が物顔で闊歩し、戯作の種には事欠かない。再び路と共に筆を取ったことも、忌々しながら必然と言えるだろう。
しかし、だ。
くるりと煙管を回す。
「ええい、テツゾウめ……」
契り深く太くどこまでも絡みついてくる悪縁とはこのことか。夢に見た英雄たちと肩を並べて、現に引き戻す見慣れた悪友までここにはいたのだ。戯作に挿絵、右に左、水に油、犬に蛸、何の因果か面妖な姿となりながらも、その娘と共に今なお筆を取る画工葛飾北斎が。
みなせ由良
PAST八犬伝イベで馬琴ちゃんが実装されたと言う事はサバフェス2開催が濃厚になったと言う事だろうかと先走ったやつ 実際コンビ組んでた時期もある2人の合同本、見たいのす…つうか北斎ちゃんと馬琴ちゃんが「倉蔵」「鉄蔵」呼び合うのめちゃすこ…個人的に八犬伝イベで北斎ちゃんのとと様成分を初めてちゃんと見た感だたので、そのファ美肉ぷりイイ…!!てなった(えー
takihi
MOURNING何じょう物じゃ馬琴先生FGO/馬琴(と北斎)
星が輝いておる。掴みたくとも全て取りこぼしてしまった星々の中で、ひとつ、眩いばかりに星が輝いておる。暗闇で提灯の如く足元を照らしてくれるわけでもなし、ただひたすらにひとつ、遥か遠い場所で眼を刺すほどに輝いておる。何も見えぬ中で手探りでも己が手にと渇望したそれが、わしを嘲笑うのだ。
嗚呼、まっこと恨めしい。
何も無い己の両の手を見る。僅かに引っ掛かっておる戯作ですらこの瞳は映さず、右にも左にもゆけぬ。わしには戯作しか残らず、意地を張り通さねばそれすらも取りこぼしてしまうのだ。絶望の淵、誰の姿も見えぬ。ただ、手を伸ばせども届かぬ星が輝いておるだけなのだ。
嗚呼、まっこと恨めしい。
星が輝いておる。わしを突き刺す真剣の如くぎらぎらとこちらを見ておる。何にも揺さぶられることなく一本芯の通った姿が脳裏に浮かぶ。されどその眼は如何様であったか。輝く星はひどく忌々しく、わしはいつも眉根を寄せてその輝きから逃げておった。おぬしの顔は如何様であったか。もう見えぬのだ。ただひたすらに、恨めしいほど夢見たその輝きしか思い出せぬのだ。
491嗚呼、まっこと恨めしい。
何も無い己の両の手を見る。僅かに引っ掛かっておる戯作ですらこの瞳は映さず、右にも左にもゆけぬ。わしには戯作しか残らず、意地を張り通さねばそれすらも取りこぼしてしまうのだ。絶望の淵、誰の姿も見えぬ。ただ、手を伸ばせども届かぬ星が輝いておるだけなのだ。
嗚呼、まっこと恨めしい。
星が輝いておる。わしを突き刺す真剣の如くぎらぎらとこちらを見ておる。何にも揺さぶられることなく一本芯の通った姿が脳裏に浮かぶ。されどその眼は如何様であったか。輝く星はひどく忌々しく、わしはいつも眉根を寄せてその輝きから逃げておった。おぬしの顔は如何様であったか。もう見えぬのだ。ただひたすらに、恨めしいほど夢見たその輝きしか思い出せぬのだ。
takihi
MOURNING北斎と馬琴が同居してた頃の話を読みたい。FGO/馬琴と北斎
「おい、テツゾウ……」
馬琴はまとわりつく熱を逃がすように深く息を吐きながら持っていた筆を置き、這いつくばって紙面へ一心不乱に向かっている同居人に声をかけた。
「ナンでい、倉蔵」
返ってきた声は反して暑さを感じていないかのように涼し気で、より一層頭が煮えたぎる気分である。
暑いのだ。とにもかくにも、暑いのだ。
夏の真っ只中、家の戸を開ければ比較的涼しい風が通り抜けるはずだが、いつもより風が強い今日は同居人によって閉めきられてしまった。目の前の偏屈者は紙が飛んでしまうなどとほざいていたが、それほどまでに大切なものならば飛ばないように整理整頓でもしてみやがれと馬琴は思う。
「おぬし、暑くないのか」
「ああ……」
813馬琴はまとわりつく熱を逃がすように深く息を吐きながら持っていた筆を置き、這いつくばって紙面へ一心不乱に向かっている同居人に声をかけた。
「ナンでい、倉蔵」
返ってきた声は反して暑さを感じていないかのように涼し気で、より一層頭が煮えたぎる気分である。
暑いのだ。とにもかくにも、暑いのだ。
夏の真っ只中、家の戸を開ければ比較的涼しい風が通り抜けるはずだが、いつもより風が強い今日は同居人によって閉めきられてしまった。目の前の偏屈者は紙が飛んでしまうなどとほざいていたが、それほどまでに大切なものならば飛ばないように整理整頓でもしてみやがれと馬琴は思う。
「おぬし、暑くないのか」
「ああ……」