遭遇既知の生命体Ｘ　スケート！それは最高のエンターテイメント！熱狂の中を縦横無尽に駆け巡るプレーヤー達に宿った可能性はまさしく無限！
「待って、ランガくん」
「待たない。もういやだ。愛抱夢なんて、愛抱夢なんて――」
　なので、そう！
「どこか俺の居ないところに行けばいい――！」
　全然こういうことも現実になるのである！！！！
　

「……ふ。流石スケート。そして流石――」
「愛抱夢？」
　まさしく己の名を呼ぶ声に顔を向ける。
　天使が居た。
「何してるの、そんなとこで」
　日射しをものともしない涼やかな顔で何を訊くかと思えば。彼だってあの叫びの後どこからともなく落ちてきた雷に打たれこの見慣れない通りへ移動したのだろうに。でなければこんなにも早く自分を見付けられる筈が無い。

真実の言葉はバター「――いつか、お前達にも会わせたい」

　それが、父の口癖だった。



　　　　　◆

「ノコル」
　ピヨの声に立ち止まる。けれど振り返らずに、「何だ」と短く答えた。
「大丈夫か」
「何が」
　短く、けれど苛立ちを孕んだ声。自制出来ない怒りが、腹の奥でぐるぐると回っている。
　それも全て、突然現れた、あの男のせいである。
　漆黒の髪に、漆黒の瞳。やけに発音が良く、言葉のひとつひとつが頭の奥に響く男。五月蠅くて、忌まわしい、最も出会いたくなかった存在。
　――乃木憂助。
　ノゴーン・ベキである、乃木卓の本当の息子。
　彼が、自らの力でここに辿り着いたのは、つい先日の話だった。
「いいのか、お前」
「喜ばしいことだろ」
　ＤＮＡ検査の結果を知ったバトラカは表情こそ分からないが、声には歓喜の色が滲んでいた。

【影日】暮色*

房间有些昏暗，窗外的霓虹灯透过纱质的帘子，打散的光线朦胧的不收边际。

 

带着凉意风吹进半开的窗，并未惊扰压抑的喘息，起伏的身影仍乐此不彼的涌动。

 

欢愉的慰藉不断在口中溢出，额间流淌的汗水，青筋虬起的肌肉，无不展示着男人升腾的荷尔蒙，细碎的呓语在潮热的半空中回荡，他动情地想呼唤什么，支离破碎的哼哧中隐约可以猜出，他在呼唤爱人的名字。

 

在他的身下是一位赤着身的黑发男孩，他似乎有些沉郁，紧缩着眉关，死死地盯着橙发的男人，却总在滚动的喉结中溢出掩抑的感叹。

 

他忽然伸手将身上的人而往下压，精瘦的脊背下意识向上顶去，形成一个弯曲的弧度，一如黑皮男人微微向后仰去的脖颈。

 

一切暧昧的温存不断叠加累计，橙发的男人悄然俯身，望着紧闭双目的男孩，熟稔地弄捏那烧得滚烫的耳垂。

【寂独】潮湿 空气的温度随着太阳直射点的南移而摇摆下降，整个夏天都蒸腾着的热气被浇湿，化作倏忽阵雨倾泄而降。硕大雨珠扑打在玻璃上，蜿蜒流下泪一样的痕迹，仓惶又狼狈。

落地的玻璃窗把雨声隔绝了大半，风钻过窗缝掀动纱帘，公寓里只亮了一盏昏黄的壁灯，为神宫寺寂雷稍微有些苦恼的表情镀上了一点柔软和温馨。入户灯的暖光在夜幕中晕开，雨痕里映照出无数光点，闪烁如有情人的眼泪。

“到家了，独步君，先去卧室躺下来……”

他搂着身边人的腰，低声请求。

“嗯……”带着些醉酒后的口齿不清，一路上都裹着他不放的人揪着衣襟，轻轻喊他，“医生……”

长久亚健康状态带来的苍白脸庞此刻涨满红潮，刘海有一阵子没剪，耷乱着盖住了眼睛和耳朵，只露出一点点赤红的耳朵尖，在暖黄灯光的熏染里更显得暧昧朦胧。