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    80

    ce_ss111

    DONE『氷華、祈りて捧ぐ』
    世界征服時代オズフィガ
    *2021.9.21発行『泡沫、徒花、みちとせ』、2022.7.24発行『散花の調べ』と同じ時間軸、一部再録あり
    *フィガロの口調が公式情報(spoon.2Di vol.80)と異なります。前述の作品内容との整合性から修正をしていません、ご容赦下さい
    *メインスト2部・4周年ストの内容を一部含みます
    *メリクリじゃないいつものでごめんなさい…
    氷華、祈りて捧ぐ 白の空気は寥々として澄み渡り、ちぎれた雲からはらはらと落ちるように雪花が舞う。風に煽られた羽織りがひらりと翻った拍子に、ひとつにまとめられた冬の海の色を映した癖毛がふわりと揺れる。紗をかけたように白く塞がれた空に映えるその色は、毛先が淡く透けて空の色を映している。
     空は雪音を吸い込むような白に染まり、薄っすらとその白に淡紫色の朝の光を滲ませて、吐息を集めるように風が雪を踊らせていた。微睡を残したままの空の端には、きらり、夜の名残の煌めきがその光を湛えていた。
    「……意味なんてなくても、いつか終わるその日まで、」
     バルコニーの手摺りに凭れ掛かり空を見上げていたフィガロは、そっと手を伸ばし、広げた手のひらに落ちる星屑のような雪の欠片を見つめていた。防寒魔法の掛けられた白くあたたかい手のひらの上で、雪の結晶がはらりと咲いて、咲いて、じわり、溶けていく。
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    soni_anokoro

    MEMO🎣と🏄の孤独と映画の話。
    絵は描きおろせなかったので、うぇぶおんの展示から風呂上がり🎣。


    先日、NイキがMイケル・Jョーダンと契約してエアジョ一ダンを発売するまでを描いた『A1R/エア』という映画を観たんですが、後半に出てくる主人公の熱い熱い語りで、「🎣と🏄って孤独だな」と感じたのを思い出しました。


    はじめて原作で🎣と🏄を知った時、この子たちはなんて孤独な少年たちなんだろう、と思ったんです。
    弱音らしい弱音をほぼ吐かず、心が折れたり激しくメンタルが揺さぶられるような描写も殆どない、メンタルの強靭さを感じられる描かれ方をしているからこそ、凄くかっこいいし、「🎣なら〜」という名台詞の説得力もあるんだけれど、16、17歳な2人があそこまでしっかりせざるを得なくなった、たった16、7年の人生の中にあったであろう環境、出来事を考えると、すごい孤独だろうな、と思わずにはいられなくて。
    🏀業界だけでなく、トップとして生きる、トップであり続けられるよう努力する、トップでいることを求められる、ってそういうことだとは思うんですが…。親身になってくれる友人やチームメイト、先輩、指導者やライバル、家族、相談できる相手がいたとしても完璧には解消できない、もしトライし続けるならばつきあっていくしかない類の孤独というか、孤独ではなかったとしても残る領域、唯一無二だからこその、というか。
    だから何も言わずに見つめる、見つめ合う場面が複数回、🎣/🏄さんだったら…と相手について考える場面があったのと、海に向かって一人でできるという共通点がある趣味が設定されている点に繋がりをすっごく感じたし、印象に残って今に至ったのです。
    同じ学校に所属していたら素晴らしいチームメイトになれただろうけど、他校に所属していたからこそ本気で戦えたし同じだと気づけた、みたいなエモさもすごいですし…。


    80年代半ばの🇺🇸🏀業界を取り巻くスポーツウェアブランドの在り方だけではなくて、スター選手とは?にちょぴっと触れられる作品でした。おすすめです。


    余談?ですが、🎣の遅刻癖もそういった孤独からくるメンタル問題の発露かもなぁ、と思っています。飄々としたエースのキャラ付けのためで深い理由はないかもと思いつつ…。