Fate
穴沢弐段
DONE九十九回リンぐだ♀ワンドロライ・週ドロライお題 『 痣 』『 痕跡 』
マーキング『ご相伴に与りたく…』
と言う道満の言葉を丁重にお断りし藤丸立香はマイルームのシャワー室内で昨夜の事を思い返し赤面しながらも身体を洗い流す。
お湯の温かさとはまた違った火照りを感じながらもふと、鏡を見れば自分の鎖骨辺りに赤黒い発疹の様な痕に気付く。
「…痣?」
(何処かで身体をぶつけた…?)
しかし更に身体を見回してみれば首筋や胸元、お腹周りや太ももにまで“コレは我が物ぞ”と縄張りを主張せんばかりの痕跡が点々と続いている。
中には歯形の様な痕まであり流石に立香も気付き始めて恥ずかしさと怒りも含めてまたも赤面し、顔が熱くなる。
──。後にお灸を据えられるのだがそんなことは何処吹く風。
反省の色も全く見られず終始笑顔の道満が居るのであった。
326と言う道満の言葉を丁重にお断りし藤丸立香はマイルームのシャワー室内で昨夜の事を思い返し赤面しながらも身体を洗い流す。
お湯の温かさとはまた違った火照りを感じながらもふと、鏡を見れば自分の鎖骨辺りに赤黒い発疹の様な痕に気付く。
「…痣?」
(何処かで身体をぶつけた…?)
しかし更に身体を見回してみれば首筋や胸元、お腹周りや太ももにまで“コレは我が物ぞ”と縄張りを主張せんばかりの痕跡が点々と続いている。
中には歯形の様な痕まであり流石に立香も気付き始めて恥ずかしさと怒りも含めてまたも赤面し、顔が熱くなる。
──。後にお灸を据えられるのだがそんなことは何処吹く風。
反省の色も全く見られず終始笑顔の道満が居るのであった。
穴沢弐段
DONEWebイベント【辺獄にも星は輝く】イメージ小説(SS)辺獄にも星は輝く「─さよなら、だ!」
『ま、まて、まてェッ!』
『末だ、拙僧には奥の手がッ・・・・・・ ─!』
あぁ、つまらぬ、つまらぬ。まだこの遊戯を続け快楽を貪り一切を嘲弄してやりたいのに──
『嗚呼・・・・・・ 何時の世で、あろうと・・・・・・ 』
『悪事とは・・・・・・ うまく、運ばぬ・・・・・・ もの、です、なァ─』
───気がつくとそこは闇だった。
堕ちているのか、浮上しているのか、上下左右前後も解らぬ自分の手元すら見えない闇。
そも自分は“人”の形を保っているのかさえも判然としない。
『暗き闇底、いや、底なのかも定かではない、か・・・』
《死後さばきにあう》仏の教えだとして極楽浄土に行ける訳も無し、天国などもっての他。地獄の業火に焼かれるのもまた一興─
790『ま、まて、まてェッ!』
『末だ、拙僧には奥の手がッ・・・・・・ ─!』
あぁ、つまらぬ、つまらぬ。まだこの遊戯を続け快楽を貪り一切を嘲弄してやりたいのに──
『嗚呼・・・・・・ 何時の世で、あろうと・・・・・・ 』
『悪事とは・・・・・・ うまく、運ばぬ・・・・・・ もの、です、なァ─』
───気がつくとそこは闇だった。
堕ちているのか、浮上しているのか、上下左右前後も解らぬ自分の手元すら見えない闇。
そも自分は“人”の形を保っているのかさえも判然としない。
『暗き闇底、いや、底なのかも定かではない、か・・・』
《死後さばきにあう》仏の教えだとして極楽浄土に行ける訳も無し、天国などもっての他。地獄の業火に焼かれるのもまた一興─
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INFO𝗖𝗮𝗹𝗹 𝗼𝗳 𝗖𝘁𝗵𝘂𝗹𝗵𝘂 𝟲𝘁𝗵ツインレイの悲劇 Case.3 - Waterfall of fate
▍𝗞𝗣 夢魔
▍𝗣𝗟
𝗛𝗢𝟭 kstacooo/Lewis Harvey
𝗛𝗢𝟮 かにみそ/Erik Forbes Nash
𝟮𝟬𝟮𝟯.𝟬𝟲.𝟬𝟴
𝗘𝗡𝗗 𝗕-α 1生還1ロスト
poidf
DOODLEこのあたりが神話ハインさんのイメージに近いHelios/haruka nakamura Fate.LUCA(album未草
Throes Of Ascension/Solas Composer
Who We Want To Be/Tom Day
たまごまごまご
にたまごまたまゆでたまご
たまごまごまごたまごまご
はんじゅくたまごたべられない
冬の初めの、薄ら寒い日。
くもりガラスの自動ドアがすぅっと開き、ふわりと花の香りが零れでる。ガラス張りの大きなドームに緩和された日差しと、温められた空気の優しさが、植物園内の何もかもを包んでいた。湿度は低めで丁度よく、魔法道具による気流が空気の停滞を防いでいる。花の香りが風に流され、そこに少しの青臭さと土臭さが合わさり、なんとも豊かな自然を感じさせた。
そんな緑豊かな温室の中央付近。
ベンチやテーブルが置かれているスペースの裏手に、ひっそりとした秘密の花園が作られている。これは知る人ぞ知るというもので、大抵の場合、誰かさんの昼寝スポットにされているか、ハインが訪れるかの二択であった。
ハインは草と草の合間にできた小道を進むと、六畳ほどの花園に入る。大きく枝を広げた広葉樹がぼやけた木漏れ日を落とし、咲く花々は花園を抱きかかえるように咲き誇っていた。木々に絡むツタは青々と艶めき、花園外からの視線を遮ってくれる。温室内で飼育されていく小鳥達が鳴き、近くを流れる人工小川のせせらぎが聞こえ、まるで教科書に出てくる〈原初の花園〉のごとく空間だ。
11078くもりガラスの自動ドアがすぅっと開き、ふわりと花の香りが零れでる。ガラス張りの大きなドームに緩和された日差しと、温められた空気の優しさが、植物園内の何もかもを包んでいた。湿度は低めで丁度よく、魔法道具による気流が空気の停滞を防いでいる。花の香りが風に流され、そこに少しの青臭さと土臭さが合わさり、なんとも豊かな自然を感じさせた。
そんな緑豊かな温室の中央付近。
ベンチやテーブルが置かれているスペースの裏手に、ひっそりとした秘密の花園が作られている。これは知る人ぞ知るというもので、大抵の場合、誰かさんの昼寝スポットにされているか、ハインが訪れるかの二択であった。
ハインは草と草の合間にできた小道を進むと、六畳ほどの花園に入る。大きく枝を広げた広葉樹がぼやけた木漏れ日を落とし、咲く花々は花園を抱きかかえるように咲き誇っていた。木々に絡むツタは青々と艶めき、花園外からの視線を遮ってくれる。温室内で飼育されていく小鳥達が鳴き、近くを流れる人工小川のせせらぎが聞こえ、まるで教科書に出てくる〈原初の花園〉のごとく空間だ。
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DONE勝利の神様/高雅(Fate)野球部パロ時空の球技大会ネタ。スキロのアニメ見て思いついた話です。雅さん来て応援されて雅さん認知してようやく本気出す高杉さんみたいな感じです。高杉さんの雅さん以外見向きしない感じも出てたらいいなあ
勝利の神様 「うわ」
そう、思わず隣にいたうのさんは声を漏らした。それもそのはず、男子…同学年の、晋様の試合を見に来た私たちは晋様たち目当てでやってきたであろう女子の大群に思わずたじろいでしまう。
「ほ、本当に晋様はおモテになるんですね…?」
及び腰になる私だったがうのさんはそんな私の手を強く引いた。
「雅さん!何負けてるの!晋ちゃんに差し入れ渡すんでしょ!?」
「で、でも…私なんかの…」
「それ、雅さんの悪い癖だからね」
「う」
人差し指で唇を閉ざされ私は押し黙ることしかできない。
「雅さんなんかなんじゃないって。ていうか、恋人で許婚の雅さんが【なんか】だったら一体どういう了見なのって晋ちゃんを問い詰める案件だからね!?」
1985そう、思わず隣にいたうのさんは声を漏らした。それもそのはず、男子…同学年の、晋様の試合を見に来た私たちは晋様たち目当てでやってきたであろう女子の大群に思わずたじろいでしまう。
「ほ、本当に晋様はおモテになるんですね…?」
及び腰になる私だったがうのさんはそんな私の手を強く引いた。
「雅さん!何負けてるの!晋ちゃんに差し入れ渡すんでしょ!?」
「で、でも…私なんかの…」
「それ、雅さんの悪い癖だからね」
「う」
人差し指で唇を閉ざされ私は押し黙ることしかできない。
「雅さんなんかなんじゃないって。ていうか、恋人で許婚の雅さんが【なんか】だったら一体どういう了見なのって晋ちゃんを問い詰める案件だからね!?」
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DONE【現パロ】初恋の終わり方/高雅←阿(Fate)私の中では龍馬さんぐだ勢と一緒になるのは高杉さんが大学行ってからかな~と設定つくりつつ思ってたんですが思いついたものは形にしたいので書きました!高校設定です
【現パロ】初恋の終わり方 あれが初恋なのか憧憬なのかはわからない。ただ鮮烈に私の中に強く刻み込まれたものだったということはまごうことなき事実であったーー。
「社長、何そわそわしてんですか」
落ち着かない様子の社長こと、高杉晋作に声をかければ待ってましたと言わんばかりに顔を上げた。
「やあ、阿国くん。そんなにそわそわしているように見えるかい?」
「見えます」
「ふふ、それもそのはず!なんたって今日は雅とのデートだからね!」
「雅って誰です?」
「僕の婚約者兼恋人ーー…僕の未来の奥さんさ」
そう嬉しそうに語る社長を見て『ああこの人ってそういえばお坊ちゃんだったな』と事実を思い出す。
「へえ、しかしそんなに嬉しそうってことはゾッコンなんですか。社長」
2384「社長、何そわそわしてんですか」
落ち着かない様子の社長こと、高杉晋作に声をかければ待ってましたと言わんばかりに顔を上げた。
「やあ、阿国くん。そんなにそわそわしているように見えるかい?」
「見えます」
「ふふ、それもそのはず!なんたって今日は雅とのデートだからね!」
「雅って誰です?」
「僕の婚約者兼恋人ーー…僕の未来の奥さんさ」
そう嬉しそうに語る社長を見て『ああこの人ってそういえばお坊ちゃんだったな』と事実を思い出す。
「へえ、しかしそんなに嬉しそうってことはゾッコンなんですか。社長」
subaru_no_iine
DONE以ぐだ♀・現パロ・転生なし・坂本探偵事務所
・ゆるふわ土佐弁
・ぐだ子は立香
・武先と田中くんがメイン。岡田は出ません。
もうどこに上げていいのかわからなくなったのでルビのタグを変えなくていいポイピクへ。岡田を敵視してぐだちゃんにも塩対応する悪者ムーブの田中くんが地雷という方には本当申し訳ないです…
あなたの過去に触れられなくても 同じ『事務所』と名がついていても、古ぼけた雑居ビルの一室に構えられている坂本探偵事務所とは雲泥の差だ。
武市瑞山個人と勤王党の管理を兼ねた事務所は、都心のオフィスビルのワンフロアを借り上げている。
受付カウンターの女性に、
「田中新兵衛さんと約束をしている藤丸といいます」
と告げると、女性はすぐに受話器を取った。ほどなく、カウンターの向こうから巨体が現れた。
新兵衛は苦虫を噛みつぶしたような顔で立香を見下ろす。
「……こちらへ」
きびすを返した新兵衛について行くと、応接室のひとつに通された。立香に奥のチェアを勧め、新兵衛は正面の下座に着いた。
応接室へコーヒーを運んで来た女性職員が、隠しきれないぶかしさを立香に向ける。彼女が退出してからも、しばし沈黙が部屋に流れる。
7586武市瑞山個人と勤王党の管理を兼ねた事務所は、都心のオフィスビルのワンフロアを借り上げている。
受付カウンターの女性に、
「田中新兵衛さんと約束をしている藤丸といいます」
と告げると、女性はすぐに受話器を取った。ほどなく、カウンターの向こうから巨体が現れた。
新兵衛は苦虫を噛みつぶしたような顔で立香を見下ろす。
「……こちらへ」
きびすを返した新兵衛について行くと、応接室のひとつに通された。立香に奥のチェアを勧め、新兵衛は正面の下座に着いた。
応接室へコーヒーを運んで来た女性職員が、隠しきれないぶかしさを立香に向ける。彼女が退出してからも、しばし沈黙が部屋に流れる。
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DONEパンドラの箱/高雅前提のAI高杉→雅子(Fate)前に支部に上げたAI高杉特異点の前日譚みたいなお話。どっちも高杉だから雅子さんのこと同じように好きだといいよね…
パンドラの箱 今日も今日とても几帳面というか晋作は奇兵隊そしてアラハバキの整備をする。しかし今日はそれに雅子もついてきていた。僕は晋作の記憶も投影されているからどう足掻いても雅子がいるだけで嬉しいし幸せになるし動悸がする。話を聞くところによると雅子が晋作に頼み込み、無理言って見させてもらっている…そうだが絶対無理なことではない。僕を含めた高杉晋作ということは猛烈に妻、雅子に弱い。我慢をさせてしまったという負い目もあるしそれを抜きにしても世界で一番愛している女性だ、人だ。だから彼女が珍しくお願いを言ってきたからにはどんなことでも叶えたくなってしまうものだ。
「これが晋様の奇兵隊…」
ほう、とため息をこぼしながら目を輝かせている雅。可愛いどころの話ではない、可愛いすぎる美しすぎる可憐すぎる…どこかに閉じ込めて誰にも見られなくしたいほどに。それはきっと晋作も同じだったらしくどこかそわそわした様子でちらちらと雅子を見つつ整備をしていて、非常に気が散っていた。
1113「これが晋様の奇兵隊…」
ほう、とため息をこぼしながら目を輝かせている雅。可愛いどころの話ではない、可愛いすぎる美しすぎる可憐すぎる…どこかに閉じ込めて誰にも見られなくしたいほどに。それはきっと晋作も同じだったらしくどこかそわそわした様子でちらちらと雅子を見つつ整備をしていて、非常に気が散っていた。
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DONE青空の色/斎時(Fate)斎藤さん一人称が俺の時は本音だったらいいのになぁ、と思ってます。ネイルをつける時尾さんの話、ちょっとだけなぎこさん出ます
青空の色 「あれ、時尾っちじゃん!」
そう言って声をかけたのは清少納言こと、なぎこだった。首を傾げつつもなぎこへと時尾は近づく。
「どうしました?」
「あたしちゃん、思うんだよね!こんな逸材が勿体無いって!」
「勿体無い?」
「せっかく現代に現界できてるんだから楽しんでもいいって思わない?」
「…つまり?」
「爪塗らせて!あたしちゃんが塗りたいってのもそうだけどさ、水仕事して爪に目が入ってそれが可愛かったらテンション上がらない?あたしは上がる!」
そう力説され、その様子を想像し「確かに」と時尾は頷く。
「だったらいい!?」
「私でよければ」
「時尾っちがいいんだよ!何色がいい!?たくさんあるよ!」
そう言ってなぎこが取り出したネイル道具を見てある色を時尾は指差したーー。
1227そう言って声をかけたのは清少納言こと、なぎこだった。首を傾げつつもなぎこへと時尾は近づく。
「どうしました?」
「あたしちゃん、思うんだよね!こんな逸材が勿体無いって!」
「勿体無い?」
「せっかく現代に現界できてるんだから楽しんでもいいって思わない?」
「…つまり?」
「爪塗らせて!あたしちゃんが塗りたいってのもそうだけどさ、水仕事して爪に目が入ってそれが可愛かったらテンション上がらない?あたしは上がる!」
そう力説され、その様子を想像し「確かに」と時尾は頷く。
「だったらいい!?」
「私でよければ」
「時尾っちがいいんだよ!何色がいい!?たくさんあるよ!」
そう言ってなぎこが取り出したネイル道具を見てある色を時尾は指差したーー。
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DONE【現パロ】公園の君/高雅(Fate)現パロ高雅、中学生時期の設定。高杉さんが龍馬さんと同じ学校になる設定は高校生からというのがあって中学のメンツは久坂たち的なふうに思ってます
雅さんが大人気の高嶺の花の令嬢で〜みたいなの見たくて書きました
【現パロ】公園の君 男同士集まって話す内容に下世話なものが混じるのは必然でありしょうがないと思う。そう思いながら休み時間、僕は雅とメッセージのやりとりをしながら友らの会話に耳を傾けた。
「その、最近ずっと話してる【公園の君】って誰?」
「何!晋作、知らないのか!」
「ほら、晋作ってば許婚殿にゾッコンだからさ」
「写真すら見せてくれないのはどうかと思うけどな」
「誰がお前たちに雅の写真を見せるか」
「なるほど、雅というのか…」
「おい」
「ははは、冗談だ」
そう言って僕の友たちは笑った。
「ああ、それで【公園の君】のことだったな」
「ああ」
「近くの女子校の制服を着ている僕らと同年代くらいの女の子なんだが…それがまあ美人で!」
「よく公園のベンチに座って読書をしながら誰かを待っているんだ」
1627「その、最近ずっと話してる【公園の君】って誰?」
「何!晋作、知らないのか!」
「ほら、晋作ってば許婚殿にゾッコンだからさ」
「写真すら見せてくれないのはどうかと思うけどな」
「誰がお前たちに雅の写真を見せるか」
「なるほど、雅というのか…」
「おい」
「ははは、冗談だ」
そう言って僕の友たちは笑った。
「ああ、それで【公園の君】のことだったな」
「ああ」
「近くの女子校の制服を着ている僕らと同年代くらいの女の子なんだが…それがまあ美人で!」
「よく公園のベンチに座って読書をしながら誰かを待っているんだ」
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DONE心休まる時/高雅(Fate)春風伝読了記念の雅子さんとの安らぎの時に生前の自分を悔いて涙を零す高杉さんの話です。高杉さんはFGOでも史実でも激情家ぽいからさめざめと泣いてほしい欲がある
心休まる時 夫、高杉晋作が素晴らしい活躍だったと話すマスター様の声を聞いてそれはめでたいことだと思いあることを思いつく。私の計画にカルデア厨房班の皆様は手伝ってくれ、私は腕によりをかけて彼のためにと作るのだった。
「ん?」
夕餉の時間。僕の好きな香りがしたことで食堂へと向かうと僕を待っていたと言わんばかりの雅が僕を見て小さく駆け寄ってくる。
「雅、」
「この度はお務め、ご苦労様でした」
「ありがとう」
生前もこんな会話をよくしたものだと懐かしんでいると雅は僕を席につかせそして僕の好きな鯛料理を置いていく
「おいおい、これは豪勢な…」
「晋作様を労う意味もありますので…ご褒美です」
そう言って雅は綺麗な笑みを浮かべる。僕のご相伴に預かれるみんなは嬉しそうで雅も僕の隣に席をつく。同じように鯛料理の献立を目の前に置いて。
2081「ん?」
夕餉の時間。僕の好きな香りがしたことで食堂へと向かうと僕を待っていたと言わんばかりの雅が僕を見て小さく駆け寄ってくる。
「雅、」
「この度はお務め、ご苦労様でした」
「ありがとう」
生前もこんな会話をよくしたものだと懐かしんでいると雅は僕を席につかせそして僕の好きな鯛料理を置いていく
「おいおい、これは豪勢な…」
「晋作様を労う意味もありますので…ご褒美です」
そう言って雅は綺麗な笑みを浮かべる。僕のご相伴に預かれるみんなは嬉しそうで雅も僕の隣に席をつく。同じように鯛料理の献立を目の前に置いて。
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DONEキャッチャーの最愛の彼女/高雅(Fate)四月の嘘の日ネタ。久坂ピッチャー、高杉キャッチャーのバッテリー、雅子さんはマネージャーでその親友がおうの。高雅は恋人、許嫁設定です!
キャッチャーの最愛の彼女 「雅子さん、また今日も部活?」
不安げに瞳を揺らしてうのさんは私に問うた。きつく、手をお腹の前で握りしめている。
「ええ」
「…やっぱり、続けるの?」
「決めたことですから」
うのさんは悔しそうに唇を真一文字に結んだ。私が高校に入学した頃に出来た友人、私が今の【部活】で活動することをひどく心配していていつものように聞いてくる。
「そんな心配しないで」
「心配だよ!晋ちゃんがいるとしてもさあ…っ、やっぱり今からでも私も一緒に入ろうかしら…」
「うのさんはモデルの仕事があるでしょう?」
「うう…」
言われ押し黙るうのさん。
「本当に大丈夫なのよ?男の人ばかりと言っても別に嫌なことではないしこれも社会勉強なのだから」
でも、だって、と駄々っ子のようにうのさんは言葉を繰り返す。
3033不安げに瞳を揺らしてうのさんは私に問うた。きつく、手をお腹の前で握りしめている。
「ええ」
「…やっぱり、続けるの?」
「決めたことですから」
うのさんは悔しそうに唇を真一文字に結んだ。私が高校に入学した頃に出来た友人、私が今の【部活】で活動することをひどく心配していていつものように聞いてくる。
「そんな心配しないで」
「心配だよ!晋ちゃんがいるとしてもさあ…っ、やっぱり今からでも私も一緒に入ろうかしら…」
「うのさんはモデルの仕事があるでしょう?」
「うう…」
言われ押し黙るうのさん。
「本当に大丈夫なのよ?男の人ばかりと言っても別に嫌なことではないしこれも社会勉強なのだから」
でも、だって、と駄々っ子のようにうのさんは言葉を繰り返す。
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DONE高杉晋作の妻は吉田松陰が嫌い/高雅(Fate)雅子さんと結婚する前の高杉が同志たちと時期尚早です!と手紙を送って君たちには失望したと絶交を言い渡す手紙が松陰先生から返ってきたという史実のエピソードによるお話です。美女が声を荒げるシチュ好きすぎる
高杉晋作の妻は吉田松陰が嫌い 「雅子さんって松蔭先生のことどう思ってるんですか?」
ここのマスターの話が唐突なのはいつものことだが今日もまた唐突だった。
「どう、とは?」
「最近調べてて知ったんですけど高杉さんって松蔭先生に失望されて絶交を言い渡されてるらしいじゃないですか」
「ああ…」
私が晋様の妻になる前の話ではあるけれどそれは事実だ。
「だから普通はあまりよく思ってないんじゃないかと思って…」
それを聞くなんてあまりにもデリカシーがなく、酷な質問だと思いながらもそっとマスター様に顔を近づけた。
「…このことは晋作様には内緒ですよ?」
その言葉にこくこくとマスター様は頷き小さく息を吐く。
「率直に申し上げまして…嫌いです」
「ーー、」
マスター様は何も言えないようで息を呑んだ気配がした。
2043ここのマスターの話が唐突なのはいつものことだが今日もまた唐突だった。
「どう、とは?」
「最近調べてて知ったんですけど高杉さんって松蔭先生に失望されて絶交を言い渡されてるらしいじゃないですか」
「ああ…」
私が晋様の妻になる前の話ではあるけれどそれは事実だ。
「だから普通はあまりよく思ってないんじゃないかと思って…」
それを聞くなんてあまりにもデリカシーがなく、酷な質問だと思いながらもそっとマスター様に顔を近づけた。
「…このことは晋作様には内緒ですよ?」
その言葉にこくこくとマスター様は頷き小さく息を吐く。
「率直に申し上げまして…嫌いです」
「ーー、」
マスター様は何も言えないようで息を呑んだ気配がした。
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DONE頭の中の君/斎時(Fate)小説、『明治無頼伝』ネタ。中のネタバレがちらほらあります。彼女のことに言及してますがなんだかんだ時尾ちゃん一筋なのよかったなぁ、無頼伝の斎藤さん
頭の中の君 「ふぅ、」
息を吐きパタンと一冊の本を時尾は閉じる。酒盛りをし、部屋へと戻った斎藤は妻のそんな姿を見て…妻の持つその本を見て一気に酒は抜け顔は青白く染まっていた。
「と、時尾ちゃん!!??」
「あら、五郎さん。おかえりなさい」
「ただいま…じゃなくて!その本…全部、読んだの?」
「ええ、今し方」
ますます顔を青くさせた斎藤は正座をする。斎藤は新撰組の生き残りという意味でも多くの本が残っている。そしてそれは英霊としてある斎藤一を形作る一つのものとなっていて…時尾が手に持つ本の中には時尾を妻とした後のこと…時尾のいない島で、頼まれ仕方がなく一人の娘を抱いたことが書かれてあった。
「怒ってる?」
「別に、ちっとも」
1033息を吐きパタンと一冊の本を時尾は閉じる。酒盛りをし、部屋へと戻った斎藤は妻のそんな姿を見て…妻の持つその本を見て一気に酒は抜け顔は青白く染まっていた。
「と、時尾ちゃん!!??」
「あら、五郎さん。おかえりなさい」
「ただいま…じゃなくて!その本…全部、読んだの?」
「ええ、今し方」
ますます顔を青くさせた斎藤は正座をする。斎藤は新撰組の生き残りという意味でも多くの本が残っている。そしてそれは英霊としてある斎藤一を形作る一つのものとなっていて…時尾が手に持つ本の中には時尾を妻とした後のこと…時尾のいない島で、頼まれ仕方がなく一人の娘を抱いたことが書かれてあった。
「怒ってる?」
「別に、ちっとも」
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DONE梅と菊のキューピッド/高雅+山明(Fate)高雅メインの話ですがちょこっと山明ありますし基本話の主役は雅さんと明里さんです。明里さんと雅さん仲良くなってほしいしなれそうだと思ってます
梅と菊のキューピッド 初めて会った時の印象は、【おうのさんみたいな人】だった。人懐っこく、スキンシップも多い。裏表がなく、ころころと変わる表情で笑い、怒り、泣く、私にはないものしかなく羨ましく思ってしまうほどだった。
…きっと、彼も好きになってしまうだろうと思うほどには。
「高杉さん?いい人だとは思うけどあたしのタイプじゃないからなあ〜」
一緒に昼食をとりながらバッサリと明里さんは私の旦那をフった。
「た、タイプ…」
「そう!あたしはサンナンさんみたいな人が好きだから」
そう隠すこともなく言ってのける明里さん。彼女がいう【サンナンさん】とは山南敬助さん。新撰組に所属していた人で生前も二人は良い間柄だったらしい。
「サンナンさんって食が細いのよ。昔、遊びに来てくれた時は何にも食べなくてこ〜んなに眉間の皺が寄っててね!」
1856…きっと、彼も好きになってしまうだろうと思うほどには。
「高杉さん?いい人だとは思うけどあたしのタイプじゃないからなあ〜」
一緒に昼食をとりながらバッサリと明里さんは私の旦那をフった。
「た、タイプ…」
「そう!あたしはサンナンさんみたいな人が好きだから」
そう隠すこともなく言ってのける明里さん。彼女がいう【サンナンさん】とは山南敬助さん。新撰組に所属していた人で生前も二人は良い間柄だったらしい。
「サンナンさんって食が細いのよ。昔、遊びに来てくれた時は何にも食べなくてこ〜んなに眉間の皺が寄っててね!」
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DONE【現パロ】恋敵/高雅←おうの(Fate)運命の出会いをしたと語るおうの。それが雅さんだったと知る高杉。雅さんに告白するおうの。高杉が好きだからごめんなさいとフる雅さん。雅さんに翻弄される高杉――まあそんな感じのお話です
【現パロ】恋敵 運命の人に出会った!そう僕の前で豪語するのはおうのだった。彼女が言うに通学路、学校からの帰り道に通りかかる公園のベンチでいつも本を読んでいる可憐な女性がいるのだそう。いつもその子を可愛いと思って目の保養にしていたそうなのだが――、
「ナンパに絡まれていてね?ちょっと助けるつもりで友達のふりをして振り払ったの!」
そう言っておうのはその出来事のことを語り始めた――。
「ごめんね?突然、嫌じゃなかった?」
「いえ、そんな…助けて下さりありがとうございます」
そう言って彼女は深々と頭を下げる。凛としていて所作が麗しいとおうのは語る。
「あ、あのね!私…ずっとあなたのことを気になっていて…そ、それでその…れ、連絡先交換しない!?」
2072「ナンパに絡まれていてね?ちょっと助けるつもりで友達のふりをして振り払ったの!」
そう言っておうのはその出来事のことを語り始めた――。
「ごめんね?突然、嫌じゃなかった?」
「いえ、そんな…助けて下さりありがとうございます」
そう言って彼女は深々と頭を下げる。凛としていて所作が麗しいとおうのは語る。
「あ、あのね!私…ずっとあなたのことを気になっていて…そ、それでその…れ、連絡先交換しない!?」
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DONE高杉晋作の贈った銃/高雅(Fate)史実の龍馬に高杉さんが贈ったとされる銃を雅さんが高杉さん不在の時に龍馬さんに持たせてもらう話です
高杉晋作の贈った銃 「わぁ」
龍馬から手渡された鉛の塊を持ちその重さに驚きのあまり雅子は声を上げた。
「これが晋作様が坂本様に贈ったという銃なのですね」
「ああ…本当に当時の僕は喜んだものだよ」
そう言って龍馬は笑い雅子はしげしげと銃ーーピストルを見つめた。きっとこの場に話題の中心である高杉晋作その人がおれば雅子から銃を奪うなり、龍馬に嫉妬したりするだろうが今はクエストに駆り出されておりその当の本人はいない。それをチャンスと見た雅子が龍馬に持たせて欲しいとお願いしたのだった。
「あの人は贈り物が好きでしたから…」
「まあ、気持ちは分からないでもないよ。贈り物をする時ってその人のことを考えるものだから、手紙もそうだな」
と言う龍馬に雅子も頷いた。生前、その夫はその両方をよくしてくれたものだと雅子にとっての生涯の宝物を思い返しそして満足した雅子は龍馬に銃を返した。
1412龍馬から手渡された鉛の塊を持ちその重さに驚きのあまり雅子は声を上げた。
「これが晋作様が坂本様に贈ったという銃なのですね」
「ああ…本当に当時の僕は喜んだものだよ」
そう言って龍馬は笑い雅子はしげしげと銃ーーピストルを見つめた。きっとこの場に話題の中心である高杉晋作その人がおれば雅子から銃を奪うなり、龍馬に嫉妬したりするだろうが今はクエストに駆り出されておりその当の本人はいない。それをチャンスと見た雅子が龍馬に持たせて欲しいとお願いしたのだった。
「あの人は贈り物が好きでしたから…」
「まあ、気持ちは分からないでもないよ。贈り物をする時ってその人のことを考えるものだから、手紙もそうだな」
と言う龍馬に雅子も頷いた。生前、その夫はその両方をよくしてくれたものだと雅子にとっての生涯の宝物を思い返しそして満足した雅子は龍馬に銃を返した。