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    nana_kk0810

    PROGRESSafterコピ本のためにポチポチしてる。
    しかし、いちゃらぶさせるためだけのはずが、すれ違いのTruthになってきて、おいらが泣いてる😭
    おかしい。
    「ユキさん、起きて。ユキさん。起きないと遅刻しちゃいますよ」

     優しい声が千を微睡みの中から呼び起こす。
     まだはっきりと覚醒はしていないが、うっすらと浮かび上がる人影。
     手を伸ばすと温かな感触が指先に触れる。

    「ほら、ユキさん。起きないと仕事遅刻しちゃいますぞ?」
    「モモ……?」
    「はい?」

     千は百の腕を掴んで布団の中に引きずり込む。
     いきなりのことに目をぱちくりとさせてから、百はジタバタと暴れる。

    「ちょっとユキさんっ! 何してるんですかっ! スーツ、皺寄っちゃうから離して!」
    「やだ。モモがおはようのキスしてくれないと起きない……」
    「……起きてるじゃん」

     クスクスと笑う声がして、それから「もー。仕方ないですな」と照れ隠しのように告げてから、ちゅっと唇に触れるだけのキスを落とす。

    「足りない……もっとちゃんとしてくれないと起きない」
    「うっ……仕事なんだから、起きて」
    「万だけに行ってもらうから」

     まるで駄々っ子のような千に軽くため息をついてから百は「仕方ないなぁ」と言いながら千に顔を近づける。
     目を閉じて頬を赤く染めて少しだけ手が震えているのが可愛い。 2645