ツキプロ
暁◆あきら
DOODLEもうすぐハロウィンですね。いつぞやのダークファンタジーパロ設定したやつを推しだけ描こうかなって思うんだけど需要ある?いいねかリアクションの数で描く人数が増えるかもしれない(おい)
simoyo1206
MAIKING月野帝国 これ https://poipiku.com/395676/6700050.html の続きだけどすごく書きかけ青年将校自殺未遂事件資料③ 聴取書(三一六年三月二日)恐ろしい夢を見ました。
見慣れているはずの街中に、知らない景色と知らない人が溢れかえっていました。閑静な住宅街の中にある小さな公園だったはずのそこは、青く輝く湖と、人の顔を模したと思しき、黄金色をした気味の悪いオブジェが聳える巨大な景勝地に変わってしまった。薄汚れた野盗の巣窟と成り果てたそこで、俺はそいつらに首を撃たれました。鞄を盗まれそうになったから抵抗しただけなのに、酷い人たちです。
気づけば、学校のような場所に場面は切り替わり、そこには初等科の同級生たちがいました。当時は親しかったはずなのですが、今は全く疎遠になってしまった彼らととりとめもない会話を交わしました。けれど、俺はそこでもひとりぼっちでした。ああ、弓を習わないか、と同級生の一人が頻りに誘いをかけてきましたね。それも楽しいのかもしれません。
2688見慣れているはずの街中に、知らない景色と知らない人が溢れかえっていました。閑静な住宅街の中にある小さな公園だったはずのそこは、青く輝く湖と、人の顔を模したと思しき、黄金色をした気味の悪いオブジェが聳える巨大な景勝地に変わってしまった。薄汚れた野盗の巣窟と成り果てたそこで、俺はそいつらに首を撃たれました。鞄を盗まれそうになったから抵抗しただけなのに、酷い人たちです。
気づけば、学校のような場所に場面は切り替わり、そこには初等科の同級生たちがいました。当時は親しかったはずなのですが、今は全く疎遠になってしまった彼らととりとめもない会話を交わしました。けれど、俺はそこでもひとりぼっちでした。ああ、弓を習わないか、と同級生の一人が頻りに誘いをかけてきましたね。それも楽しいのかもしれません。
simoyo1206
PAST月野帝国 これ https://poipiku.com/395676/6700050.html の続き三藤事件と青年将校自殺未遂事件 吉野平蔵
法廷は既に、一般の傍聴人で埋め尽くされていた。今日行われる公判は、帝国で五本の指に入るとも言われている名医が起こした殺人未遂事件についてだ。被害者は衛藤皓文前大蔵大臣の一人息子であり、被告人、川田懋は、衛藤前蔵相ら政府高官三名が殺害された三藤事件の首謀者である非合法革命組織から賄賂を受け取っている。今日からの公判でもその件について言及があるものと思われる。
この国では政治事件裁判が公開されることは稀である。しかし同時に民衆とはセンセーショナルな話題に非常に敏感だ。秘匿されると却って知りたくなるのものである。だから皆、挙って今回のような事件の傍聴券を求めて殺到する。不謹慎な話ではあるが、一軍人の命が脅かされるに至った経緯よりも、国家を揺るがしかねない大事件の方に興味をそそられてしまうのが、一般的な感覚であると言っても過言ではないのだ。かくいう私も、ジャーナリストとして真実を知らなければならないと思い至り、法廷に赴いたのであるから、同じ穴の狢である。
4181法廷は既に、一般の傍聴人で埋め尽くされていた。今日行われる公判は、帝国で五本の指に入るとも言われている名医が起こした殺人未遂事件についてだ。被害者は衛藤皓文前大蔵大臣の一人息子であり、被告人、川田懋は、衛藤前蔵相ら政府高官三名が殺害された三藤事件の首謀者である非合法革命組織から賄賂を受け取っている。今日からの公判でもその件について言及があるものと思われる。
この国では政治事件裁判が公開されることは稀である。しかし同時に民衆とはセンセーショナルな話題に非常に敏感だ。秘匿されると却って知りたくなるのものである。だから皆、挙って今回のような事件の傍聴券を求めて殺到する。不謹慎な話ではあるが、一軍人の命が脅かされるに至った経緯よりも、国家を揺るがしかねない大事件の方に興味をそそられてしまうのが、一般的な感覚であると言っても過言ではないのだ。かくいう私も、ジャーナリストとして真実を知らなければならないと思い至り、法廷に赴いたのであるから、同じ穴の狢である。
simoyo1206
PAST月野帝国 涼衛の世界線の衛藤の話㊙︎衛藤昂輝少尉自殺未遂事件についての事情聴取報告書事情聴取担当 医療局 駒井良治軍医少佐
第三艦隊所属 衛藤昂輝少尉 帝国暦二九七年 五月二十二日生
父は衛藤彬人(帝立銀行頭取、貴族院議員、大蔵大臣。三一五年十一月二十日に革命組織「██████」に狙撃され死亡。)、母は衛藤綾乃(最高評議会員、神祇小輔)。中央士官学校対未確認生命体特別戦略科を優秀な成績で卒業後、第三艦隊に配属。三一五年六月頃から███病院の医師、███に禁止薬物を約半年間に渡って処方され、精神錯乱状態に陥った後、三一六年一月十三日に自殺を図る。
※衛藤少尉を自殺未遂に至らしめた医師に関しては、現在捜査中の為詳細な情報は伏せることとする。
死のうと、思いました。どうしてかって、それはもう、耐えられなかったからとしか言いようがありません。代わり映えしない毎日に疲れてしまったのです。父があのような形で殺されて、俺が母を支えなければ、と思ってはいたのですが、そもそも俺は軍人で、適合者ですから、『彼ら』と戦わなければなりませんでした。家庭のことなど顧みる余裕はどこにも残されていない。出撃するたびに命の危機に晒されるし、もういつ死んだって変わらないのではないかと思うようになりました。元々、あまり精神面が強い方ではなくて、そこに例の薬ですからやはり影響はあったのでしょう。仲間が先に死ぬのが怖いのなら、先に自分が死んでしまえばいいのではないか。そう、思い立ってからは、簡単でした。
6013第三艦隊所属 衛藤昂輝少尉 帝国暦二九七年 五月二十二日生
父は衛藤彬人(帝立銀行頭取、貴族院議員、大蔵大臣。三一五年十一月二十日に革命組織「██████」に狙撃され死亡。)、母は衛藤綾乃(最高評議会員、神祇小輔)。中央士官学校対未確認生命体特別戦略科を優秀な成績で卒業後、第三艦隊に配属。三一五年六月頃から███病院の医師、███に禁止薬物を約半年間に渡って処方され、精神錯乱状態に陥った後、三一六年一月十三日に自殺を図る。
※衛藤少尉を自殺未遂に至らしめた医師に関しては、現在捜査中の為詳細な情報は伏せることとする。
死のうと、思いました。どうしてかって、それはもう、耐えられなかったからとしか言いようがありません。代わり映えしない毎日に疲れてしまったのです。父があのような形で殺されて、俺が母を支えなければ、と思ってはいたのですが、そもそも俺は軍人で、適合者ですから、『彼ら』と戦わなければなりませんでした。家庭のことなど顧みる余裕はどこにも残されていない。出撃するたびに命の危機に晒されるし、もういつ死んだって変わらないのではないかと思うようになりました。元々、あまり精神面が強い方ではなくて、そこに例の薬ですからやはり影響はあったのでしょう。仲間が先に死ぬのが怖いのなら、先に自分が死んでしまえばいいのではないか。そう、思い立ってからは、簡単でした。
simoyo1206
MAIKING月野帝国の書きかけ解説
国立歴史博物館館長 丘 博
月野帝国は約三百年続いた王朝であるにも拘らず、大半の皇帝は諡号が史料中に散見されるばかりで、名は今日に伝わらない。名が判明しているのは太祖梟(武烈帝)、第二十二代皇帝燕(武帝)、二十三代鴻(廃帝)の三人のみである。月野帝国暦三一九年五月二十二日に勃発した黒紙の変で近衛兵に殺害された鴻は、後になって亡命政府によって景帝と諡されたが、その亡命政府もごく短命のうちに滅亡した。その他には、廃帝の嫡子鷹とその弟の隼、廃帝の甥である啓端王雲雀など数名の名が記録されている。隼は皇太子鷹に次いで第二位の皇位継承権を持っていたが、側室の子であったことと、太祖に勝るとも劣らない強大な異能の力を有していたことから鷹に疎まれ、王に封ぜられることもなく西方の都市、金安にて一般の軍人と共に、『彼ら』と呼称される未確認生命体と戦う日々を送っていた。隼は人類に味方した『彼ら』の中でも特に強い力を持っていた白虎と契りを交わし、彼の所属していた第二艦隊の面々と共に目覚ましい戦功を上げている。また、隼は彼の心獣である白虎と共に、よく城下を見物していたらしく、民からは白虎王とも呼ばれて親しまれていたという。
969国立歴史博物館館長 丘 博
月野帝国は約三百年続いた王朝であるにも拘らず、大半の皇帝は諡号が史料中に散見されるばかりで、名は今日に伝わらない。名が判明しているのは太祖梟(武烈帝)、第二十二代皇帝燕(武帝)、二十三代鴻(廃帝)の三人のみである。月野帝国暦三一九年五月二十二日に勃発した黒紙の変で近衛兵に殺害された鴻は、後になって亡命政府によって景帝と諡されたが、その亡命政府もごく短命のうちに滅亡した。その他には、廃帝の嫡子鷹とその弟の隼、廃帝の甥である啓端王雲雀など数名の名が記録されている。隼は皇太子鷹に次いで第二位の皇位継承権を持っていたが、側室の子であったことと、太祖に勝るとも劣らない強大な異能の力を有していたことから鷹に疎まれ、王に封ぜられることもなく西方の都市、金安にて一般の軍人と共に、『彼ら』と呼称される未確認生命体と戦う日々を送っていた。隼は人類に味方した『彼ら』の中でも特に強い力を持っていた白虎と契りを交わし、彼の所属していた第二艦隊の面々と共に目覚ましい戦功を上げている。また、隼は彼の心獣である白虎と共に、よく城下を見物していたらしく、民からは白虎王とも呼ばれて親しまれていたという。