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    オワタ

    ゆきんこ

    DONE大遅刻ですが、りおわたが付き合って初めてのバレンタインです。
    特別な人へ「もうそんな時期か……」
     食料品の買い出しに来ていた凜生はそう呟いた。
     買出しに行ったスーパーではバレンタインが近いこともあり、沢山のチョコレートが売られていた。このところ大学での定期試験やレポートに追われていたため、もうバレンタインの時期が近づいていることに気が付いていなかったのだ。
     
    「折角だし、的場に何か用意してやるか。しばらくはバンド活動に専念できるしな」
     そう言って凛生は頼まれていたものだけを購入し、航海に何を渡すのかを考えるため早々と店を出た。

     *

    「それにしても的場は自分でも何か色々と買うだろうからできればそれと被らないようにしないとな」
     夕食を終えた後、自室に戻った凛生はそう言って航海にどのようなものを渡したらよいか参考にするため、スマートフォンで調べ始めた。話題になっている製品やレシピ、ラッピング……航海がより喜んでくれそうかつ、彼の買うであろうスイーツと被らなそうなものは何かについての答えを模索していた。学生の身である為あまり高価なものを渡す訳にはいかないし、万浬に知られた日にはいくらプレゼントとは言え流石に怒られてしまうだろう。それに有名な品を選ぶと航海自身が購入したものと被る可能性が高くなってしまう……。
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