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    あつめ

    キネマ

    MAIKING図書館ホラーあつめ

    この小説はチャット形式・SNS形式・ちゃんねる形式・文語体が混ざった作品になっております。苦手な人はそっとじして何もなかったようにふるまってくれるとありがたいです。
    これは、とある帝国図書館横須賀分館の業務報告用チャットでのある会話から始まった騒動である。

    1. 突如鳴り響いたロック
    ×月××日 本日の日誌担当者 小林多喜二の日誌より
    「今日ビックリしたことがあったんだ。司書さんの方針変えなのかわからないけれど、館内でクラシックが流れていた。どう表現したらいいかな。澄み切った小川のせせらぎみたいに静かで流れるような曲だったよ。いい曲だな、誰が選んだんだろうか。と聞き入っていたら、突然激しい現代の楽器が使われている騒々しい曲が流れてきたんだ(司書さんに聞いたら“ハードロック”というらしい)。受験前のうとうとしていた学生も、図書館を仮眠室だと思っている中年のサラリーマンもみんな飛び起きた。けど、不思議なんだよね。司書さんに聞いたら、そんな曲の円盤は持ってないってさ。それにそもそも、図書館には放送室は無いから館内で音楽をかけるのは無理だとも言ってた。それじゃあ先に流れていたクラシックはどこから流れていたんだろうね。その日を境にぱったりと止んでしまったよ。」
     志賀:むしゃ、BGMの話、司書や館長から聞いていたか?
     武者小路:ううん、全く聞いてないよ。 4965