105@海自艦擬人化
DOODLE暑い地域に出張中の118、公式アカウントから"溶けずに頑張っています"と紹介されていたのがかわいかった。お疲れ様です。冬の名をもって 夏が終わりきらないような暑い日に日本を発って以降、ぬるま湯のように温かな海水が常に艦を纏っている。人の身にもじりじりとした日差しが容赦なく照りつけ、半袖から覗く腕はじっとりと汗をかいていた。夏生まれだからか、寒いよりは暑い方が馴染みはある。あるけれど、年中となると話は別でいまはキンと冷えた冬の空気が恋しい。どんよりとした雪雲に覆われた灰色の空さえも。
舞鶴で最初の冬に迎えた初雪は、一晩で降ったとは思えない程の雪の深さに目を疑い、ただ歩くだけのことに四苦八苦したのも今となっては懐かしい思い出となっている。派遣の日程を聞いたときからわかってはいたけれど、雪を見ることなく冬を終えることになるのはやっぱり少し寂しく感じるもので。今年は各地とも冷え込んでいるようだと聞くから今日も銀世界が広がっているだろうか。音の消えた中で白い息を吐きながら夜空を見上げる楽しみは一年お預けだ。月明かりが積雪に反射してほのかに明るい夜。自分の名前に関係するから贔屓目もあるかもしれないけど、特に好きだと思う。
547舞鶴で最初の冬に迎えた初雪は、一晩で降ったとは思えない程の雪の深さに目を疑い、ただ歩くだけのことに四苦八苦したのも今となっては懐かしい思い出となっている。派遣の日程を聞いたときからわかってはいたけれど、雪を見ることなく冬を終えることになるのはやっぱり少し寂しく感じるもので。今年は各地とも冷え込んでいるようだと聞くから今日も銀世界が広がっているだろうか。音の消えた中で白い息を吐きながら夜空を見上げる楽しみは一年お預けだ。月明かりが積雪に反射してほのかに明るい夜。自分の名前に関係するから贔屓目もあるかもしれないけど、特に好きだと思う。
105@海自艦擬人化
DOODLE404+SS。離れた実家を懐かしむ。レモン 同僚である潜水艦のひとりと廊下で行き交い、ちょうど良かったと歩きつつ仕事の打ち合わせを済ませていく。一通り終わったところで神妙な顔をしつつ目の前の彼が口を開いた。
「ね、ちよだちゃん。今日なにか付けてる?」
「さっき下ろした新しいハンドクリームかな……。もしかして付けすぎちゃってる?」
説明書きに沿って量を調整したものの、改まって問われると不安になる。手の甲を鼻に寄せ開封時と同じように再度すん、と嗅いだ。マスク越しに鼻腔をくすぐるのはさわやかなレモンの匂い。兄や実家を行き来する先輩たちがよく手土産に持ち寄る懐かしく思い出深いものだ。箱には広島県にある農場の名前が記されていた。人工的でない控えめな匂いとはいえ、普段は無香料を使っているだけにこれは休日限定かなと逡巡する。わたしの少し表情が曇ってしまったようで慌てた様子で訂正が入る。
779「ね、ちよだちゃん。今日なにか付けてる?」
「さっき下ろした新しいハンドクリームかな……。もしかして付けすぎちゃってる?」
説明書きに沿って量を調整したものの、改まって問われると不安になる。手の甲を鼻に寄せ開封時と同じように再度すん、と嗅いだ。マスク越しに鼻腔をくすぐるのはさわやかなレモンの匂い。兄や実家を行き来する先輩たちがよく手土産に持ち寄る懐かしく思い出深いものだ。箱には広島県にある農場の名前が記されていた。人工的でない控えめな匂いとはいえ、普段は無香料を使っているだけにこれは休日限定かなと逡巡する。わたしの少し表情が曇ってしまったようで慌てた様子で訂正が入る。