gbfange1s
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ive been wanting to draw Foul Legacy x Zhongli {'/////'}
drsakosako
TRAININGそれに成るという事「子供の頃、叩くと無限にビスケットが出てくるポケットが欲しかったんだよね」
「……聖遺物の類か?」
「あは、違う違う。スネージナヤの童謡で、そういうポケットがあるんだ」
「悪くない発想だ、叩けば三十年物の酒が湧き出る水筒はなかったのか?」
「童謡に酒を求めないでよ、先生。果実水ならまだしもさ」
「冗談だ、公子殿がビスケットが好きだというのは初めて聞いた」
「俺が、というか弟達がね。おやつなんて幾らあっても困らないだろ?」
「良き兄君の手本だな」
「そう在れたらと思うけど」
「自信がないか」
「意外?」
「そうだな、俺は家族の事を語らない公子殿しか知らないから」
「油断すると、どっちの皮も溶けて綯交ぜになりかねないからね」
564「……聖遺物の類か?」
「あは、違う違う。スネージナヤの童謡で、そういうポケットがあるんだ」
「悪くない発想だ、叩けば三十年物の酒が湧き出る水筒はなかったのか?」
「童謡に酒を求めないでよ、先生。果実水ならまだしもさ」
「冗談だ、公子殿がビスケットが好きだというのは初めて聞いた」
「俺が、というか弟達がね。おやつなんて幾らあっても困らないだろ?」
「良き兄君の手本だな」
「そう在れたらと思うけど」
「自信がないか」
「意外?」
「そうだな、俺は家族の事を語らない公子殿しか知らないから」
「油断すると、どっちの皮も溶けて綯交ぜになりかねないからね」
kerios_freyr
DOODLEツイッターでタルタリヤさんの新しい聖遺物を見た時鍾離先生のも描きたくなった…後半は「仕事でトラブルがあってタルさんは帰った時イライラする」番wwwツイッターから"手合わせ"が決めたので調子に乗ったタルさんはどうぞ! 6
drsakosako
TRAININGリクまろ:タル先生×鍾生徒 夏休みにお出かけ現パロのタル(現教師)×鍾(子供)
古民家の軒先に轟々と降り注ぐ雨は、雨樋を溢れさせ、夏の日差しで乾いていたはずの土を瞬く間に泥濘に変えてしまう。そんな雨を乗せて縦横無尽にざわめく風は、庭木を横倒しにしかねない程にたわませ、古民家を成す材木全てを軋ませている。
山の天気は変わりやすいなどと言うが、ここまでとは思わなかった。外と部屋を隔てる頼りないガラス一枚ががたがたと揺れる音を聞きながら、タルタリヤは灰色に濁った空を見上げる。今でこそ山頂を覆う雲は雨風を運ぶばかりだが、そのうち雷鳴でも孕みかねない様子だ。
「音が、気になるか」
古びた、しかし目の隙までよく掃除された畳の上に座り、ぼうっと空を見上げていたタルタリヤの横に、二つ湯飲みを乗せた盆を持った十代半ばの少年がそっと座る。きっちりと首元までボタンが留められた古めかしい学生服に身を包む彼の年齢は、およそ衣服でしか計る事が出来ない。年代物の卓袱台に置かれた盆から湯飲みを手ずから差し出されたタルタリヤは、それを受け取り微笑んだ。
4958山の天気は変わりやすいなどと言うが、ここまでとは思わなかった。外と部屋を隔てる頼りないガラス一枚ががたがたと揺れる音を聞きながら、タルタリヤは灰色に濁った空を見上げる。今でこそ山頂を覆う雲は雨風を運ぶばかりだが、そのうち雷鳴でも孕みかねない様子だ。
「音が、気になるか」
古びた、しかし目の隙までよく掃除された畳の上に座り、ぼうっと空を見上げていたタルタリヤの横に、二つ湯飲みを乗せた盆を持った十代半ばの少年がそっと座る。きっちりと首元までボタンが留められた古めかしい学生服に身を包む彼の年齢は、およそ衣服でしか計る事が出来ない。年代物の卓袱台に置かれた盆から湯飲みを手ずから差し出されたタルタリヤは、それを受け取り微笑んだ。
drsakosako
TRAININGけだものの褥タル鍾
滾る血潮に、魂が狂う夜がある。
その時の己を鏡で見た事もないが、もしかしたら『けだもの』と呼んでも差し支えないような、弧を描き開いた唇の中に潜む犬歯と犬歯の間に、抑えきれない涎が滴っているのかもしれないし、月だけがぽっかりと浮かぶ闇のとばりの中で爛々と輝く目は理性を失っているように見えるかもしれない。
勿論、そうであれと望んだ事はない。だが、身の裡に潜む衝動は否応なしにそのけだものを鞭打って目覚めさせようとしてくるのだ。
たとえば、そう、巨大な異形のものと対峙した時。自らが持つ神の目によってもたらされた、とめどない水流でかたどられた刃がきちきちと音を立てる。その音をどこか他人事のように聴くタルタリヤは、それを一瞬武者震いかと誤認した。
1582その時の己を鏡で見た事もないが、もしかしたら『けだもの』と呼んでも差し支えないような、弧を描き開いた唇の中に潜む犬歯と犬歯の間に、抑えきれない涎が滴っているのかもしれないし、月だけがぽっかりと浮かぶ闇のとばりの中で爛々と輝く目は理性を失っているように見えるかもしれない。
勿論、そうであれと望んだ事はない。だが、身の裡に潜む衝動は否応なしにそのけだものを鞭打って目覚めさせようとしてくるのだ。
たとえば、そう、巨大な異形のものと対峙した時。自らが持つ神の目によってもたらされた、とめどない水流でかたどられた刃がきちきちと音を立てる。その音をどこか他人事のように聴くタルタリヤは、それを一瞬武者震いかと誤認した。
kerios_freyr
DOODLE「使いたいけどこのかんざしは短い過ぎじゃないか?この腕輪も大過ぎ…首輪でもないだろう…」「いや、先生、そうじゃなくて…」
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「これってこいう使い方だよ」
「…やっ!抜い…て!!」 2
drsakosako
TRAINING嘘か本当か試してみるかタル鍾
血潮に滾る性質でもないし、戦闘に高揚を見出す性質でもない。必要に駆られれば武器を取り、必要に駆られなければ手に取らない。それだけの事。かといって、タルタリヤの立場上、望む望まざるに関わらず、武器を取る事が強制される場面も多かった。組織に属する以上仕方なしときっぱり割り切れる時もあれば、僅かな煩悶を覚える事もある。
時に、必要の有無はともかく、一分たりともちくりとしたものを抱えない事だってある。たとえば、璃月から離れた場所で賊に刃物を向けられた時だ。少し痛めつけて、捕吏に突き付けて、はいおしまい。そうされるだけの肝の小ささが賊にあるとは限らない。相手が横柄の粋を極めた者であるのなら、手にかけてしまう事だってある。死なせないように、という心遣いなど持ってやる義理などないからだ。
1567時に、必要の有無はともかく、一分たりともちくりとしたものを抱えない事だってある。たとえば、璃月から離れた場所で賊に刃物を向けられた時だ。少し痛めつけて、捕吏に突き付けて、はいおしまい。そうされるだけの肝の小ささが賊にあるとは限らない。相手が横柄の粋を極めた者であるのなら、手にかけてしまう事だってある。死なせないように、という心遣いなど持ってやる義理などないからだ。